僕のコダクローム(小田急5000形・百合ヶ丘にて)
ニッコールのサンニッパに、コダクローム。
果たして、この「蜜月」とも言える組み合わせで、
どれだけのシャッターが切られた事でしょう。
何万枚…、いや、何億万かもしれませんね。
そんな黄金コンビにも、終焉の時が来てしまったようです。
かつて、リバーサルフィルムの代名詞のような存在であったコダクローム。
ポール・サイモンの歌にもなったコダクローム。
※そういえば、ポール・サイモンの「僕のコダクローム」では、
ニコンのカメラでコダクロームを撮る、と歌われてましたね。
特殊な現像方式であるがゆえ、また、ASA64という暗い感度であるがゆえ、
デジタルの時代に適応できず、
既にフィルムの販売が終了、
国内での現像も、あと1週間余りで終了となります。
カメラを手にし、いろんなフィルムを試していた時期から、
コダクローム(とトライX)は、憧れの存在でした。
いろんな雑誌の写真を見ていると、どれもキヤノンやニコンのカメラ、
そして、Kodakの「コダクローム」という表記があったからです。
今年春、生産中止の報を聞き、急いで買い漁った3本のコダクローム
(うち、1本は実家に兄のもとに回送)。
さて、最後のコダクローム、何を撮ろうか…、とあれこれ考えているうちに、
もう「現像終了」のXデーが近づいてまいりました。
近頃お気に入りのポイントと言えば、小田急の百合ヶ丘。
ここで、こちらも終焉の時を迎えようとしている5000系を撮るのも悪くない…、
と思っていたのですが、そういう時に限って天気が悪かったり、
用事があったりで、やはりなかなか撮りに行けず。
で、ようやく、12月1日に、フィルムに収める事ができました。
Canon EOS630
Ai Nikkor ED 300mm F2.8
1/180秒 F2.8開放
Kodachrome 64
小田急 百合ヶ丘駅構内
2007年12月1日
※デュープ機材
Nikon D7000
Super-Multi-Coated Macro Takumar 50mm F4
(「muk camera service」製マウントアダプタ使用)
1/6秒 F5.6 (ISO100)
※12/3/16:画像差し替え(スキャン→デュープ)
300mmの超望遠でF2.8開放、これこそ大口径の醍醐味!
…と言いたいところですが、この程度の曇り(いわゆる薄曇り)でも、
鉄道を撮るシャッター速度に少しでも近づけるには、
1絞りたりとも絞れんのですよ(汗
というか、だからこそ、サンニッパとコダクロームは相性がいいんだろうな、
と、今更ながらに感じた次第。
でも、1/180秒では、「快速急行」をピタリと止めるには不足でした…。
等解像度だと、文字が微妙にブレているのです。
(上の写真は、縮小してシャープかけているので、あまり目立ちませんが)
まぁでも、サンニッパだからこそ、この程度で済んだんですよね。
ズームだと開放はF5.6ですから、シャッターは1/30秒?
…無理無理(汗
やはり、コダクロームは難しいフィルムなのだ…、
しかし、もはやその真価を発揮させる事はできない、
さらばコダクローム、歴史の中にその名を刻め…
…と思ったら、12月20日は、あくまで「国内現像」が終了で、
これからはアメリカ現像に移行するそうなので、
残りの1本を死蔵させる事はなさそうです。
ホッ!
この「正真正銘、最後のコダクローム」では、
秩父鉄道の101系でも写しに行きますかね!
…だって、「KODACHROME」は、
「あの明るいすてきな色
夏の緑のいい感じ
世界じゅうに太陽いっぱい」
…ですもの、ね。
| 固定リンク
「鉄道(小田急)」カテゴリの記事
- 生田の五反田川の鯉のぼりと小田急(2024.05.07)
- 32年振りの秦野カーブで、小田急VSE終撮(2023.11.23)
- 新春の小田急でVSE撮りなど(2022.01.30)
- 小田急「赤い1000形」、ほぼ惨敗なれど(2020.09.02)
- 「氷の世界」と「秒速5センチメートル」(2020.05.27)
「鉄道」カテゴリの記事
- 銚子へ ~Canon PにFerrania P30を詰めて (3)髪毛黒生駅、もとい、笠上黒生駅(2024.07.13)
- 銚子へ ~Canon PにFerrania P30を詰めて (2)本銚子駅(2024.07.11)
- 銚子へ ~Canon PにFerrania P30を詰めて (1)序章(2024.07.10)
- 富山地方鉄道軌道線の夕闇(2024.06.19)
- 生田の五反田川の鯉のぼりと小田急(2024.05.07)
コメント