珍品?Fish-eye-Takumar 18mm F11
いかに安く、それでいて、いいレンズを買うか。
そればかりを考えていると、
日頃、レンズの購入金額が1.000~5.000円代ばかり、
という超貧乏性なごっさんでありますので、
50本近く転がっているほとんどのレンズは、
とても「名レンズ」と呼べるほどのものではありません。
かといって、「迷レンズ」と言えるほどの癖玉もありませんが。
その中で、これは珍しい!、と胸を張って?言えるものといえば、
この一風変わった魚眼レンズ、って事になりましょう。
Pマウントの旭光学(PENTAX)製魚眼レンズ、
「Fish-eye-Takumar 1:11/18」(18mm F11)です。
手元の記録と、灰色の脳細胞の記憶?によれば、
1993年6月12日、
徳島そごうの8F催し物会場にて開催されていた、
質流れ品市にて、\8.240-で購入したもの。
・・・多分、今じゃ、この値段では買えません。
つか、売られているの、見たことありません。
当時にしては、いい選球眼だと思います。
パンケーキとも言える超薄型にして魚眼、
しかも魚眼の割に18mmなんて焦点距離、
そして、開放絞りがなんとF11。
当時高校生のごっさんでも、このレンズの異様さは、
さすがに、基礎知識無しでも理解可能でした。
で、迷わず購入した、という次第。
その直後に、KマウントのカメラにPマウントレンズを装着するアダプタを、
行きつけのカメラ屋にて購入しているところをみると、
これが、Pマウント=M42マウントレンズのデビューだった、
という事になりそうです。
ちなみに、一端、ごっさんとgochi-zoh兄が揃えたPENTAXシステムは、
全て売り払われて壊滅したのですが、
このレンズだけは、後生大事に机の中にしまっておりました。
そのおかげで、今もこうして手元にあるわけです。
義父からのもらいもの、ブラックのSPに装着。
しかし、もう云十年も使っていないというSP、
おそらく、オーバーホールに出さないと使えません。
なので、日頃は置物になっております。
そして、こんな撮影ではモデルになるわけです(笑)
さっきも書いた通り、このレンズは「パンケーキ」です。
しかも、全長のすべてが絞りリング・・・、
そう、このレンズにはピントリングがありません。
いわゆる固定焦点、パンフォーカスのレンズです。
遠近にピントをあわしたかったら、
絞りを絞れ、という仕掛け。
しかし、そもそも開放のF11からして、
ファインダー内は真っ暗。
F22やF32に絞れば、どんな事になるかは、推して知るべし。
3群4枚という(魚眼にしては)シンプルな構成、
そして、この薄さ、小ささなので、
写りの方は、いたって個性的。
PENTAX SuperA
Fish-eye-Takumar 18mm F11
Konica LV200
1997年9月28日
これは、以前、伯備線に撮影に行った際、
通りがかりに見つけた滝を撮ったもの。
中心部から周辺への流れ方が、トイカメラか、と思えるほどです。
わずかにピントのあってそうな中心部も、
焦点は1.5mくらいで結像するように設計されているようで、
この写真でも、確実には焦点していないようです。
なので、こういう風景っぽいものを撮るよりも、
何か明確な、しかも近い距離にある被写体に寄って撮る方が、
このレンズの特性を生かせるのかな、という気がします。
ちなみに、このレンズをAPSサイズのフォーマットで撮影すると、こんな感じになります。
PENTAX *ist Ds
SMC PENTAX-DA 21mm F3.2 LA Limited
1/100秒 F11(ISO200)
JR中央線 東中野-中野間
2007年3月3日
なんかこう、個性が薄らいでしまって
「周辺の流れを補正できてないのか、これが味なのか」
の判別に苦慮してしまう感じです。
まぁ、これなら、トイカメラで写しました、
というウソもつけるレベルに使えそうですけどねw
今度の撮影では、この珍レンズと、
まだアウトドアで試せていない50mmF4.0マクロ、
そして、最近めっきり出番のない、でも非常にいい描写のする、
Super-Multi-Coated Takumar 24mmあたりをたずさえて、
「ねじマウント大会」でもやろうかな、と思っています。
その際には、もっと、このレンズらしい写真を狙いたいと思います。
※このエントリー内の写真は、特記を除き、全て
PENTAX *ist Ds
Super-Multi-Coated MACRO TAKUMAR 50mm F4.0
2008年10月29日
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