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2008年10月 6日 (月)

ポニョを観てきた

※意図せず、ネタバレしている可能性あります。
まだご覧になってない方は、
一応、お読みにならない方が無難かもしれません。
あまり、ヘンな基礎知識を仕入れない方が良いかと思い・・・

今日、ポニョを観てきた。

ジブリものは、ずっと観ているし
(と、実は「もののけ」だけまだ観ていない・・・。
なんとなくタイミングが合わず・・・)、
評判も、まぁ良さそうだし、
画がセル画ベースで綺麗みたいだし、
やっぱ劇場で観ておかなきゃね、って事で。

前作のハウルの時は、
観終わってから、脳の中を「???」が駆けめぐり、
どんな話しだったのか、何が言いたかったのか、
いまいち分からないまま会場を出た覚えがある。
それは、どことなく、
押井守監督の映画を見終わった後の感覚に近く、
宮崎監督までなぁ、と思ったものであった。

今回は、一応、子供向けというふれこみだったから、
そんな事はさすがになかろう、って事で、
それなりに気軽な気持ちで観に行った。

まぁ、そういう感覚で観ても問題は無かろう。
そうじゃなきゃ、街を行く子供たちが、
揃いも揃って「ぽ~にょぽ~にょ」って口ずさむような、
あまり過去に例のない現象を引き起こす事はあるまい。

が、深入りしようと思えば、いくらでも深入りできそうなポイントは、ある。

個人的に、一番「をををっ!!??」って思ったのは、
ポニョの本名である。

ポニョって名前は、宗介(主人公の男の子)が勝手に付けた名前で、
まぁ、最終的にはみんなそう呼ぶようになるんだけど、
本当の名前は、父親であるフジモトの口から、2回ほど聞くことができる。

ブリュンヒルデ

・・・ぶ、ぶりゅんひるで、ですかぁ!?

よ、よりにもよって、ヴァーグナーの楽劇「ニーベルングの指輪」でお馴染み、
ヴァルキューレの長女であり、
後にジークフリートと永遠の愛を誓い、そして自己犠牲によって神の世界に終焉を告げ、
人間の世界の夜明けをもたらすという、あの女性の名前をつけますか??

なんて驚いていると、
なるほど、「ヴァルキューレの騎行」にそっくり、という噂だけは聞いていた、
劇中の音楽(一番ド派手な、ポニョが津波の上を走る場面の音楽)が、
確かに、そのまんまに聞こえてくる。

て事は、フジモトがいろいろたくらんでいた建物はヴァルハラで、
奥さんである観音様?はフリッカかエルダなんですか、などと、
いろんな事が脳裏を横切っていくわけですが。

観終わっていろいろ考えていますが、
今のところは、「あまり深い意味は無いのかなぁ」、と。

そもそも、ターゲット層である子供たちにとってみれば、
名前がブリュンヒルデだろうがなんだろうが、
「ポニョ~!」って事になるわけであろうから、
ごく一部の、ヴァーグナーや北欧神話に通じている自称教養人だけが、
ウンウンと唸ってあれこれと解釈しようとするだけじゃないのかな、
って思うわけです。

それに、ポニョは日本人だけが楽しむ映画じゃなくて、
ヴェネツィアなど映画祭にも出品されているわけだから、
海外で観られる事も、当然前提としているはずなので、
ヨーロッパの神話や物語(だいたい、ベースは「人魚姫」って事ですもんね)
にインスパイアされた部分があったとしても、
それは全く不思議じゃないわけです。

たまたま、フジモトがワグネリアンなだけかもしれんしねww

で、そのフジモトってのが、また、何物なのか、よく分からん。
あの、不思議な液体?薬?は何なのか、
だいたい、なんで女神?魚の神?の奥さんと結婚できたのか。
で、女神なの?観音様?

トキさんが立ち上がって「だまされちゃいけないよー!」
って言ってたけど、あの場面の意味も、実はあまり理解できていない。
確か、NHKでドキュメント観た時、あの場面がとても大事、
って言ってたように思うんだけど、どうもピンと来なかった。

そして、人間になったポニョは、きっと、
いろんな人から白い目で見られるんだろうなぁ、とも思った。
だって、街や山が、のきなみ海に飲み込まれた。
って事は、植物が海水に浸かったわけだから、みんな死滅。
あの辺りは、完全に「死んだ土地」になるわけで、
誰のせいでこうなんたんだよ!責任取れ!!、
って事になるんじゃないかな、なんて。

・・・こういう邪推をし始める段階で、
もうあなたは子供の心が分からないのだ、
って事になるのかもしれませんね。
えぇ、残念ながら、最近は「斜」にしか見えません、いろんな事が・・・

基本的には楽しい映画だったので、
またそのうち、DVDかBD買って、改めて観てみたいな、
とは、素直に思うんだが、
あまり素直じゃない自分にちょっとガッカリ、な思いのごっさんでした。

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