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2008年10月 3日 (金)

カムコーダーを物色中

カムコーダー(ビデオカメラ)を物色している。
何が理由かと問われれば、まぁ、平たく言えば、
年明けにジュニアが誕生する予定だから。

子供のためにビデオカメラ・・・、なんて、
どんな素人っぽい事を、と我ながら思ってしまうのだが、
徳島の実家の両親に孫の様子を見せるには、
やっぱ、ビデオレターが一番いいんだろうな、と思うからである。

今の時代、折角ならハイビジョンで撮影しておきたい。
実家のテレビは、SDのブラウン管ばかりだが、
いずれ、それが壊れればHDの液晶になるだろうし、
マスターくらいはHDで撮っておいても無駄ではない。

折しも、安いHDムービーも出ている事だし・・・、
と安直に考えていたが、調べてみると、
どうも、そう簡単な話しではないらしい。

「帯に短したすきに長し」

意外と、現在市販されているコンシューマ向けのHDカムコーダーは、
上っ面のスペックを満たすだけで、
中身のクオリティまではついてきていないようだ。

その昔、いいカムコーダーの条件と言えば、
「3CCD」「三板」であった。
つまり、RGB独立したCCDを有し、
レンズから入った光線はプリズムで分解され、
それぞれのCCDにて読み取られた色信号を、
本体内で1つにまとめて映像にする、というものである。

なんでか、と言うと、おそらく、
昔は、単板のCCDでは綺麗な色が出なかった、とか、
単板だとRGBの画素が同一のY軸上にこないので、
解像度が下がるとか、そういう事だったんだろうと思う。

なので、まずは、3CCDなカムコーダーに条件を絞り・・・、
と思ったら、えらく状況が違っている。

最初目につけた松下のカムコーダーは、
フルHDで記録できる3CCDの機種であったが、
それぞれのCCDの画素数は50万程度。
フルHDは1920*1080なわけだから、
当然、200万ちょっとの画素が必要なはず。

なぜ・・・、と思ったら、
「RB」と「G」のCCDを、少し「ずらして」結像させているのである。

「RB」2枚はぴったり重なるように結像しているが、
「G」のCCDは、右斜め上に少しずれていて、
RBとは1/4だけが重なるようになっている。
その、重なっている部分を1画素として出力しているのである。

当然、左上は別のRB、右下も、左下も・・・、となるので、
1画素のGにたいして、RBは4画素重なっている事になる。
つまり、4倍になるので、200万画素相当・・・

なんか、スッゲーだまされている気がする。

で、更に調べてみると、近頃のHDカムコーダーのCCDやCOMSは、
仮に単板だとしても、画素を斜め45度にして、
出力する時は正方位に変換するので画素数を増やすとか、
そういう姑息な手段を駆使しているようなのである
(それは、SONYやビクター)

姑息な・・・、と書くと否定的なように思われるかもしれないが、
実はそうではない。
以前、富士フイルムのFinefixに搭載されている
「ハニカムCCD」の事は相当馬鹿にしていたが、
4800zという古いカメラの画像を見て、
解像感を犠牲にしても得られるものがある事を認識し、
「ピクセルのまま出力する」事だけが表現ではない、
と考えるようになったからである。

しかし、HDの映像に解像感は必須だと考えているので、
そういう技術を使うべきではないのではないか・・・、
と考えるわけである。

・・・てな事を考えているうちに、
安直に「安くて良さそうなの買えばいいやー」
と思っていたカムコーダー選びが、
ちょっとした悩みになり、仕事も手につかなくなっている。

CCD以外にも、安いカムコーダーはレンズが悪い、
という事が分かってきた。

いくらLEICAやZeissを名乗っていても、
カムコーダーのレンズには2枚羽根の「菱形絞り」が入っていて、
ぼかした映像を撮ると、劇的にボケが汚くなるようである。

それは、動画なので常に開け閉めする構造の絞りゆえ、
なるべく構造が簡単で壊れにくいものに・・・、
というメーカーの意図があるようだが、
フルHDになれば、得られる画像のクオリティも求められるわけで、
LEICA、Zeiss、Fujinonなどというブランド名は、
もはや飾り文句でしかない事が明らかである。

となると、ビデオカメラの定番ブランドを安直に選ぶわけにはいかなくなる。
なので、他のカメラに目を向けてみたが、
案外、「DV以来の伝統」を有するカムコーダーよりも、
「デジカメから派生したムービーカメラ」の方が、
作りも写りもいいらしい、という結論に達しつつある。

その最たるものは、SANYOのXactiだろう。
「DMX-HD1010」は、小型でありながらかなり高画質のHDムービーが撮影できる、
かなりよいカメラのようである
(Xactiは、候補として当初から検討していた)。
値段もこなれてきているので、現状も、有力な候補の1つである。
(レンズがKonica Minoltaなのもいい・・・、って、やっぱブランドかよ)

しかし、それに匹敵するか、上回るかもしれないカメラが、
キヤノンから発売になる。

12月発売なので、まだネットにもレビューは無いが、
スペックを見る限り、かなり期待がもてる。
また、Amazonでの予約価格は6,2万程度とかなり安価で、
予算的にも十分に射程圏内だ。

近頃はファインダーの無いカムコーダーばかりであるが、
この機種には(EVFとはいえ)ちゃんと用意されているので、
「明るすぎる屋外で液晶が見にくい!」という状況には強いだろう。

この手のカメラにしては、結構大きめのマイクが、
しかもステレオでついており、
それを無圧縮PCMで記録できるとは、かなりおいしい。

1920*1080で30fpsというスペックは、
そもそもブラウン管でテレビを見ているうちの環境には、
ちょうど良いのかもしれない(1080iしか映せないので)

Xactiもそうだが、カムコーダーと違って、
これらのデジカメは、レンズもしっかりしている。
どうも、カムコーダーのレンズは、フィルター径30mm代が当たり前、
みたいなところがあり、口径の大きいレンズを乗せる、
という選択肢は無いようなのである。
その点、デジカメのレンズは、その辺の制限は無いようで、
存分にいいレンズを設計できるようである。

CCDやCMOSのサイズも、カムコーダーよりは、
デジカメの方が大きいようだ。
前述の松下では、1/6インチなんて超小型CCDを使っている。
なんだかんだ、まだ気になるEverioは、1/3インチ単板とか、1/5インチ三板とか。
一方、PowerShotは1/2.3インチ、Xactiは1/2.5インチだ。
デジタルとしては、一般的なサイズだが、
カムコーダーと並べると、とても大きい気がしてくる。
(EXILIM EX-F1に至っては1/1.8インチ。
ただ、これはオーバークオリティで、予算的にも厳しい。)

後は、動画撮影中の絞りの挙動がどうなっているか、である。
CASIOの「EXILIM EX-F1」では、
動画撮影中は絞りが開放で固定となっているようなので、
レンズの性能を生かし切れないのではないか、と思われる。
せめて、撮影を始める前に絞りの指定をしておけば、
撮影中はその絞りで固定されています、
程度の機能であれば、それなりにレンズの美味しいところを生かせるのだが。

きょうび、デジタル一眼にもムービー機能がつく時代。
それが正しいあり方とは思わないが、
デジカメの進化が、誰にも止められないほど暴走し、
おかげで技術の進化が早すぎる事が、
こうした「カムコーダーよりもデジカメの方が綺麗にHD撮れるかも」
な可能性を導き出しているとは、皮肉な気もするし、
そもそもスチール専門の人間に慣れ親しんだ類のカメラで、
いい動画が撮れるかもしれない時代になるのは、
それはそれで嬉しい気もする。

AV Watchあたりで「PowerShot SX1」のレビューが載って、良さそうであれば、
すぐにも予約して書いたいものだ、と思っているところである。

*10/8追記

Xacti DMX-HD1010の絞りは、残念ながら菱形のようだ。
残念!ちなみに、「ガルバノメータ式」という、立派な名前がついているらしい。

うちのテレビはブラウン管なので、
インターレースで記録できないと、やはり厳しい。
実際、各種サンプル動画を、WMVにしてPS3で再生、
という、現状最も使いそうなパターンで再生してみたが、
29.97fps/60iで記録された動画が、一番綺麗に再生される。
将来、液晶に買い換えれば、その中には優秀な「I/P変換」が入っているはずだ。
ここはやはり、(思いっきり時代に逆行している感があるが)
インターレースで録画できるカメラを選択する必要がありそうだ。
となると、PowerShotは、残念ながら候補からはずれる見込み・・・
(恐らく、30pで記録されると思うので。)

となると、俄然、やはりXactiか、という気がしてくる。
あるいは、同じキヤノンでも、iVISならインターレースだな、
それなら、SONYやVictorや・・・、と、話しは振り出しに戻るわけで・・・

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コメント

@とがつら様

いつもいつも、本当にありがとうございます。

って、あ、スイマセン、言ってなかったっすかね。
はい、そういう事です。バレンタイン付近見込みです。

Xactiのレビュー、ありがとうございます。
ターゲットのXactiは最上位機ですから、
そこまで酷くはないかなぁ、と思いますが、
参考にしておきます。
一応、どーしても、って時は、
外部マイクを繋げる、って方法もありますけどね。
DMX-HD1010なら、そういうワザが効くんです。
マイク端子は付いてるし、
マイクを装着するアクセサリシューもついてるし。
ぬかりはございませんw

投稿: ごっさん | 2008年10月 6日 (月) 01時03分

わぁぁ!!。Baby、素敵ニュースですね
ご無沙汰コメです。
ザクティユーザとして一言。
去年、HD1A という型を買ったけれど、音質が悪すぎて、一瞬で手放しました。
初代の C1 の音を FM に例えると、HD1A は AM …音が割れまくりでした。
画質向上に注力して、音質を捨てちゃったのかなぁ?と思ったり。
日常風景なら大丈夫かも知れないけど、ライブ録画には向かなかったです。
仕様じゃわからないところだったので、マイクもご注意くださいませね。

投稿: とがつら | 2008年10月 5日 (日) 23時55分

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