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2008年11月14日 (金)

SIGMA、Foveon社を買収

SIGMAのデジカメと言えば、Foveon(フォビオン)。
独自の方式による撮像センサーを製造しているアメリカの会社です。

これを、買収して100%子会社化する、との事。

シグマがデジカメ作りを、より本格的させるためか、
金融危機・不景気によりFoveon社が傾いたから救済したのか、
詳細は発表されておりませんが、
ただでさえデジカメ市場の縮小・不景気が叫ばれている昨今、
今回の買収は、シグマにとって大きな賭である事は確かです。

Foveonについての詳しい説明は、
ここで書くよりも、この辺を読んでもらえる方が確かなので、
興味のある方はご参照ください。

Foveon X3 その高画質の秘密

まぁ、一言で言えば、「その辺のデジカメとは違うのだよ!」という事です。

あまたのカメラマンが、SIGMAのカメラで撮影した画像を
「異次元」と評します。
それだけ、インパクトのある画像が得られる、という事です。

しかし、残念ながら、市場にはあまり多く出回っていません。
それどころか、あまり街で見たことないかも、SIGMAのカメラ。

先日も、ヨドバシ新宿に行ってみたら、
かろうじてDP1が隅の方に展示してあったくらいで、
SD14に至っては、展示されておらず!

売れるキヤノンやニコンを目立つように展示、ってのは分かりますが、
プロカメラマンも御用達の新宿ヨドバシに置いてないのは、
ちょっとどうなのよ、と思うわけです。

写りに関しては方々から高い評価を得ているSIGMAのデジカメ。

何が果たしていけないのか?

操作性や基本性能の問題、ってのもあるでしょう。
その辺りへのつっこみも、確かに見られます。

ただ、個人的に、やっぱネックだなぁ、と思うのは、
やはり「マウント」でしょう。
SIGMA独自のSAマウント。

なんせ、レンズメーカーが出しているカメラですからね。
普通なら、タムロンやトキナーあたりが、
EFマウントやFマウントのレンズを作っているように、
SAマウントのレンズを作ってくれれば良さそうなものですが、
「トヨタのディーラーに日産の車を並べる」
ような事は、やっぱ出来ないですよね。

このSAマウントは、93年にデビューしたマウントなので、
気づけば15年も歴史があるんですが、
にしては、鳴かず飛ばずもいいところかな、と、正直。

そもそも、80年代には、Kマウントのカメラを出した事のあるSIGMA。

わざわざ、新しいマウントを作らなくても・・・

と思ったら、このSAマウント、Kマウントに「うり二つ」らしいですわ。

どうやら、Kマウント用のPマウント(M42)アダプタも使える、との事
(ただし、少々口径が大きいので、ちょっとガタつくらしい)

で、そんな「類似」なんて微妙な事をしないで、
最初から「独自拡張のKマウント」で出しておけば、
あまたのKマウントレンズや、Pマウントレンズも使えて便利なのに、
と思うのは、僕だけではないような気がします。

マウントを継続する理由は、過去の試算を生かせるから・・・、
しかし、果たしてSAマウントに、継承ってほどのレンズが世に出ているのか。

デジタル一眼がヒットした理由の1つは、
過去のレンズで遊べる事も要因の1つだったと思います。

EOSは、レンズマウントアダプタの宝庫でしたし、
Nikonは(Ai改以降であれば)、ほぼ全てのレンズを使えます。
Olympusのフォーサーズは、新規格マウントでしたが、
やはり、マウントアダプタ遊びがしやすい規格でした。
Kマウントには、やはり、Pマウントのレンズ。
古典的ネジマウントのレンズが市場からどんどん消え、
値段が高騰するという珍事も起こりました。

一方、SAマウントの場合、SIGMAの「純正」しか選択肢なし。
それも、93年以降では、ラインナップも限られます。
主立ったラインナップは、安価なズームレンズ。
折角、本体の撮像センサーが有無を言わさぬ高性能でも、
それを生かせるレンズがどれほどあるか、という問題があります。

今からでも遅くないので、独自拡張のKマウントにしてしまった方が、
将来のためにはなると思うんですが、いかがでしょうか。

ある意味、マウントにしばられないコンパクトカメラとして、
DP1を投入したのは、SAマウントでの限界に対する、
SIGMAの見出した回答の1つなのかな、と思います。

と、ここで全く別の見方をしてみます。

Foveon社を買収した、という事は、
このユニークな撮像センサーはSIGMAの「商品」になったわけです。

なので、他のメーカーにもライセンスしたらいいんじゃないでしょうか?

まぁ、CanonやNikonあたりが興味を示す事は無いと思うんで、
例えば、COSINAに売り込んで、Voigtlanderに載せてもらう、とか?

EPSONと手を組んで世に送り出した「R-D1」は、
残念ながら、改良版の「R-D1s」のみの、実質1世代で終了。

今度は、COSINA自身に、BESSAシリーズのデジカメとして、
自社で販売してもらう、というのはどうでしょう。

BESSAであれば、Foveonの高画質と、
VoigtlanderやCarl Zeissの高画質との融合で、
かなりいい相乗効果が得られると思います。

しかも、Foveonならローパス不要なので、
レトロフォーカスじゃないカメラにはうってつけじゃないですか。

某L社のM8なんて、簡単に打倒できますよ、多分w

書きながら思いついたアイデアにしては、
割と上出来な気がする

と、いろんな想像を膨らませてしまう、
SIGMAのFoveon社買収劇でした。

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