コンデジをDマウント化改造!
※11/07/05追記:
最近、当エントリを参考にしたと思われる、
コンデジ(特にOGOB-01)をDマウント改造したものを、
ヤフオク等で販売しているのを見かける事があります。
いや、それ自体をとやかく言うつもりは毛頭無いんですが、
それらは、ごっさんが改造・販売しているものではありません。
それどころか、オクは、買うの専門で売った事が一度もない・・・
なので、それらの改造商品と、ごっさんとは全く無関係ですので、
もし何かトラブルがあっても責任は負いかねますので、
あらかじめご承知置きください。
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近頃ヤシカのネタが多かったですが、
「そういや、ヤシカのカメラ持ってたじゃん」
と思い出したごっさん。
カメラといっても、「ダブル8」(初期タイプの8mm)ですが。
なので、このDマウントのレンズを、
今のデジタルの時代に使う事はできな・・・
あ、改造しちゃえばいいのか?(笑)
ダブル8(すなわち8mm)のフォーマットは、
4.37mm×3.28mmという極小サイズ。
これは、コンデジのかなり小さいCCD(CMOS)のサイズである、
1/2.5型※と、同じって事はないですが、かなり近いものがあります。
※閑話休題。センサーサイズの「○型」ってのは、
てっきり、テレビのサイズの呼称と同様、
対角線の長さ(インチ)と同じと思ったら、実際にはもっと小さいらしい。
これは、かつての「撮像管」の太さのサイズから来たらしい。
目下、まだ確証の持てる資料が無いので、どうやら、って事で。
なので、安いコンデジ(あ、コンパクトのデジタルカメラの略。念のため)を買ってきて、
レンズをはぐって改造してやろう!、と思い立ちました。
まさか、こんな改造する人は他におらんわなぁ・・・、
と思ってネットを調べてみると、あら、やっぱいらっしゃりますね、結構。
DマウントやCマウントのレンズを、
コンデジやビデオカメラに装着する改造をして撮影されている方のサイトを、
ちらほらと見ることが出来ました。
それらを参考に、まず手始めに購入したのは、
ケンコーが発売している「OGOB-01」というコンデジ。
OGOBとは、どうも「おじい・おばあ」をさしているらしく、
年配者向けの簡単なカメラとして開発されたものです。
たまたま、あきばお~で一番安いカメラがこれだったから、
という理由もありますが、他に、
・レンズが「単焦点」「固定焦点」「機械式シャッター非搭載」である
→ズームやAF、シャッター搭載のカメラだと、
レンズを取っ払うとエラーが発生し、起動しなくなる。
なるべく原始的な構造の方が良い。
・センサーのサイズが1/2.5インチである
→さっきも述べた理由の通り。
・レンズ部分が丸い形をしている
→取り外した跡にレンズを装着しやすそう
(これ、後で、かなり大きなポイントになりました)
・プレビューの液晶が大きい
→少しでもピントあわせがしやすいかもしれない。
・本体の厚さが、割と薄め
→Dマウントのフランジバックはかなり短い(12.5mm程度)ので、
少しでも薄い方がよい
・・・といった理由によります。
さて、買ってきたOGOBですが、
まぁ、安いから当然と言えば当然なんですが、
なんという安普請!
トップカバーとレンズカバーを、
両面テープでくっつけていたくらい(笑)
でも、これくらい安普請の方が、
改造にはもってこい、って話しです。
さて、改造の肝になるのは、やはりレンズ部分ですが、
元々は、こういう感じです。
この銀色の枠の部分が・・・、実は・・・、
両面テープでくっついているだけ^^
なんと小さいレンズ!
こんなのでまともに写るのか、と心配になりますが、
改造前に軽く試写した感じでは、
条件さえ良ければ、また、ピントをちゃんとあわせれば
(一応、固定焦点とはいえ、マクロ機能はあるので)、
猫の毛1本まで写る、高解像度の画像を得ることが出来ました。
これには、かなり驚きました。
まぁ、昨今のケータイのカメラの事を考えれば、
これでもまだ「ちょっと大きめ」くらいなのかもしれません・・・
そして、ここが、今回買ったOGOBの最大のポイントになった部分なのですが、
この開口部、直径は、ちょうど16mmでした。
で、Dマウントのネジの外径は、5/8インチ、すなわち、約15.875mm。
紙一重の差でスッポリ収まる!!
これ、かなり奇跡的な事です。
実際、レンズのネジマウントの上から、
セロテープを2重ほど巻いてやるだけで、
この穴にギュッと押し込めるようになるのです。
もし、穴が小さかったり、
そもそも穴をちゃんとあけてやらないといけない、といった場合、
レンズの中心とセンサーの中心を合わせないといけないので、
その工事だけでかなり手間がかかりますが、
その工程を省く事ができる、というだけで、かなり奇跡です。
その代わり、ネジマウント化できないので、両面テープ止めじゃないといけませんが、
簡易改造にはこれで充分!
さて、フロントパネルをはずすと、
ボケちゃってスイマセン・・・
黒い塊の中に、レンズが詰め込まれています。
で、根本には、CMOSがあるわけです。
IRカットフィルターは、レンズユニットの最後部に接着されていました。
なので、今回の改造では、
・レンズユニットを真ん中でちょん切る
・レンズは全てはずすが、IRカットフィルターだけ残す
・そして、半分残したユニットを、元の場所にネジ留めする
という方法を取りました。
こうすれば、IRカットフィルターをCMOS部分に接着、という、
難しい改造をする必要がなくなります。
加工したレンズユニットの写真を撮り忘れてしまいましたが、
マウントの穴から撮ったらこんな感じになります。
さて、内部の改造はこれでOKとして、
問題は、レンズを、この穴に入れた状態で、
ちゃんと無限が出るのか?、という事。
せめてオーバーインフじゃないと、撮影には使えません。
こちらの結果については、正直「?」なところがあります。
というのも、手持ちの2本のDレンズは、
購入してから何度か、清掃のためにバラしており、
正確にインフが出る状態だったかどうか、かなり疑わしいのです。
実際、2本のレンズをマウントに入れて試写してみると、
片方は無限が出ず、片方はオーバーインフ。
ちゃんと調整されたものだと果たしてどうなるかは、
今の時点では分かりませんでした。
とはいえ、手持ちのDマウントのレンズは、
ダブル8のレンズとして使う事はありませんので、
レンズ自体のインフを調整してOGOBにあわせる事にしました。
レンズの調整くらいは、最近、「沼」にはまっているので、
大してビビりもしません。
無事、インフも出るようになりました。
(あえて、ちょいオーバーインフぎみにセッティング)
本当は、ネジでちゃんと締められるマウントにしたいんですが、
5/8インチで山数32なんて超特殊なネジが簡単に手に入るわけがないので、
今回は、「簡易改造の初号機」という事で、
両面テープでくっつける事にしました。
(なので、実質、レンズ交換は出来ない仕様)
で、
完成!!
バックに置いた「yashica-8」についていたレンズ、
「Cine Yashinon 13mm F1.4」を装着した、OGOB-01改、です。
なかなかお似合いな組み合わせになりました。
で、実際撮ってみるとどうなるのか。
次回エントリー用に撮影した画像を先取り・・・
Kenko OGOB-01改(簡易Dマウント化)
Cine Yashinon 13mm F1.4
1/5秒 F2.8
2008年12月14日
いい感じでしょ?
てか、普通の写真過ぎて、
レトロなレンズで撮ったって風合いがないくらい?(汗
開放だと、周辺が流れまくって、不思議な写真になるんですけどね。
画角は、D80に55mmをつけたのとほとんど変わらなかったので、
ライカ判換算だと70~80mm、ってところでしょうか。
そもそも、Dマウントの世界には
「6.5mm」「13mm」「25mm」「38mm」しか存在しない、と聞きます。
なので、それぞれ、OGOBで使うとすると、ライカ判フォーマットで
「約40mm」「約80mm」「約150mm」「約230mm]
の4種類の画角で撮影できる、という事になりそうです。
ちなみに、もう1本のCine Yashinonは38mmなので、
200mm超の望遠で撮影できる、って事です。
13mmでの試写が一段落したら、
一度ひっぺがして、38mmに差し替えて両面テープ固定し、
電車の写真を撮りに行ってみようと思います。
ともあれ、次の撮影では早速試写を敢行予定!
そして、頭の中では既に「2号機」の構想も・・・(笑)
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コメント
初めましてカナズと申します。kenko OGOB-01のDマウント化の記事を拝見しました。「フロントカバーを外す」とありましたが、外し方が分かりません。教えていただけないでしょうか。どうぞよろしくお願いいたします。
投稿: kanazooo | 2013年11月 1日 (金) 22時02分
そう、普通過ぎ。
もっと「無茶な改造したんで写りがヘンです!」
を期待?していただけに残念!?
Cine Yashinonが恐るべしなのか、
Kenkoの\6.000のカメラが恐るべしなのか…?
投稿: ごっさん | 2008年12月15日 (月) 09時29分
っちょwww
余りのフツーさ加減に吹いたわwwww>結果
ってか、コンデジの写りじゃなくなってますねぇ既に。
このサイズでなら「*istDSで撮りやした」でダマせるかもしれんww
写真はレンズで決まる。今昔を問わず不変の名言。
投稿: gochi-zoh | 2008年12月15日 (月) 01時53分