改造Dマウントコンデジ、早速試写
昨日、Dマウントに改造したばかりのコンデジ、
会社の昼休みに試写を、と思い、早速持ち出してみました。
が!
会社に着いてカバンを開けてみると、
レンズがボディからポロリ・・・
ひえぇ~~~
とりあえず、セロテープで応急処置をしましたが、
やはり、カバンの中での「外圧」には耐えられ無さそうですね・・・
もうちょっとマシなマウントにしないといけなさそうです。
ともあれ、軽く試写してみましたが、
昨日、室内撮りでは「フツー」に写せたのとは対照的に、
屋外では、かなりアレな描写となりました。
Kenko OGOB-01改(簡易Dマウント化)
Cine Yashinon 13mm F1.4
1/139秒 F1.4(開放)
2008年12月15日
見事なまでの流れっぷりです(汗
そもそも、これは「ダブル8」用のレンズ。
1/2.5インチのCMOSセンサーより更に小さいフォーマット向けなので、
どうしても、イメージサークルが、
本来必要とされる範囲より外まで写ってしまいます。
まだ、ケラれてないだけマシですが、
それでも、いわゆる「真っ当な」写りではありません。
近接だと全然気にならないのに、無限だと気になるのは、
恐らく、無限のピントだとレンズがCMOS寄りになるからだろう、
と思います。
カメラのレンズは、近くの物を撮るためにピントを回すと、
だんだんフィルム面(センサー面)からレンズが離れていきます。
離してやる方が、多少イメージサークルが大きめになる、
って事なのかな、と推測しております。
ところで、イメージサークルが、
どのフォーマットだとどんな大きさなのか、
簡単に絵にしてみました。
右下の、一番小さいのが、ダブル8のフォーマット。
こうしてみると、小さいですねぇ。
一般に「小さい」と言われる35mm判(ライカ判)が、
こんなに広大に見えてしまいます。
APS-Cは、フィルムで規定されている正式なサイズ。
デジイチのフォーマットは、左右に少し長く、
上下に少し短い事が多いようです。
(PENTAXはH15.7mm*W23.5mm、NikonはH15.8mm*W23.6mm)
また、ここには書きませんでしたが、
PENのハーフサイズは、H24*W18(縦長です)なので、
APS-Cより、縦横ともわずかに大きい、という事になります。
今回改造したコンデジは1/2.5インチのセンサーを内蔵しているので、
そこにダブル8のレンズを付ける、という事は、
本来よりも広いエリアにセンサーがある、という意味がお分かり頂けると思います。
では、もし、OGOBで撮影したデータから、
このレンズ本来のイメージサークルを切り出すとどうなるでしょう?
Kenko OGOB-01改(簡易Dマウント化)
Cine Yashinon 13mm F1.4
1/139秒 F2.0
2008年12月15日
真ん中の、色のついていないところが、ダブル8のフォーマットで写るところ。
周辺の赤いところは、ダブル8では写らないエリアです。
中心部は、(この写真は縮小していますが、)
等解像度までびっしりと描写されていて、質感も見事です。
一方、赤いところは、像はながれ、ボケボケになっています。
多少、ダブル8のエリアでも像が歪んでいますが、
少なくとも、トリミングしない状態に比べれば全然マシな感じです。
恐らく、後1段ないし2段ほど絞り込めば、もっといい描写になると思います。
・・・ところで、たった1日ですがOGOB-01を使ってみて、
早速、いろいろ気になるところが出てきました。
今後、この機種をベースに改造を!、とお考えになられる方のために、
いくつか列挙しておきます。
・感度が約ISO100固定のため、室内撮りに弱い
とにかく、よくブレます(汗
プレビューを見たとき、
これが手ブレなのか、像の流れなのか、
判別に苦労するのですが、
まぁ、半々の確率と考えていいと思います。
・シャッタータイムラグが異様に長い
これは、ケータイ並み、とお考え下さい。
シャッターを押し(そもそも、シャッターのフィーリングが・・・、
どこが「押した」なのか、分からないシャッターなので)、
画面が暗くなり、約2秒ほどしてプレビューが出ますが、
恐らく、そのプレビューが出る直前くらいに、
実際にシャッターが降りています。
なので、撮れた、と思ってパッと力を抜くと、
恐ろしくビヨ~ンと画が伸びた写真になってしまい、驚きます
(アーティスティック、という話しもありますが・・・)
・バランスが悪い
レンズが、カメラの上の方、そして端の方に着くので、
非常にバランスが悪いです。
構える時もそうだし、机に置くときは、レンズを真上に向ける以外、
方法はありません。カバンに入れるときも、同様になるでしょう。
・低速ノイズが出る
感度が低いので、どうしてもシャッター速は遅くなりがちですが、
最低速(どうやら1/5秒)を何コマも撮っていると、
だんだんノイズが乗ってくるようになります
(黒ベタなのに、1コマだけ緑、みたいな)
・液晶が、大きいばかりで見づらい
3.6インチと広大な液晶が搭載されていますが、
恐ろしく解像度が低いのか、
プレビュー画像の出力解像度が低いのか、
ピントの山が全くつかめず、苦労します。
絞り開放だと、まだいいんですが、
少しでも絞り込むと、被写界深度に埋もれてしまい、
どこが合っててどこが合ってないのか、皆目分かりません。
なので、デジタルズーム機能を活用しようとすると・・・
・デジタルズームを使うとアスペクト比がおかしくなる
デジタルズームを最大にすれば、
結構拡大されるので、簡易マグニファイヤーとして利用できます。
ところが、一度ズームを延ばし、再び元に戻した時、
何やら、液晶に映っている物体が「ずんぐり」になるのです。
???
一端、「撮影メニュー」を開き、「戻る」と、パッと、またスリムになります。
???
どうも、アスペクト比(縦横比)がおかしくなるバグのようです。
このカメラ、動画モードもあるんですが、
同じ4:3の動画を、720*480でも撮れるし、640*480でも撮れます。
前者は、DVやDVDのフォーマットで、
ピクセルが0.9:1の長方形である、という前提で4:3になります。
一方、PCに親和性の高い640*480は、
ピクセルが正方形で4:3になります。
この辺の処理が悪さをしているっぽいです。
実際、ずんぐりした状態の写真をPhotoshopで開き、
縦に少し縮めてやると、ちゃんとしたアスペクト比になります。
もちろん、その代わり、縦の解像度は落ちます
(本来はW2560*H1920の画像が得られますが、
縦を1707に縮めると、正しい縦横比になります。)
もし、撮影したら縦横比がおかしい!、となったら、
縦の解像度を直してみてください。
・・・とまぁ、いろいろ悪口を書いてしまいましたが、
ピシッと決まった写真は、レンズの持ち味を存分に味わえる、
いい描写をしてくれます。
慣れるまでは、また、マウントがより強固になるまでは、
主に、室内でのブツ撮り機になるかな、と思います。
Kenko OGOB-01改(簡易Dマウント化)
Cine Yashinon 13mm F1.4
1/5秒 F1.4&F2.0
2008年12月15日
※合成写真(レンズ正面部分がF2.0、それ以外はF1.4)
次の次?あたりのエントリーで使う予定の写真を先出し・・・
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