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2009年2月24日 (火)

COSINA 24mm、分解メンテと正しい使い方

先日、松屋銀座の中古カメラ市で購入した、
∞が出ないジャンク品のCOSINA 24mm。

メンテに先立ち、まずは前玉の清掃を…、と思って
クリーニング液をたらしてクロスで拭こうとすると、

クルクル~typhoontyphoontyphoon(※レンズが回る音)

…分解品ですかcoldsweats01

後玉も同様。

後で分かった事ですが、∞が出なかった理由は、ヘリコイドじゃなくて、
立て付けが悪くなっていたからのようです。

ともあれ、適度にバラせるレンズをバラし、レンズを拭きつつ再度組み立て、
組上がったところで試写!

…甘い、甘過ぎる…orz

論外に甘過ぎたので、個人的な経験で、
前ユーザが、前後の区別がつかないレンズを逆に装填したのでは?、と推定。

改めて分解し、さっきは手を付けなかったところまでバラしてみると、
一番真ん中に、アヤシげな香りのする肉厚の玉が。

これをリバースしてみると…、

を、綺麗に解像するようになった!万歳!

しかし、試写をPC上でプレビューしてみると、
周辺の像の歪み、流れが論外にヒドイ。

あ、合ってましたかorz

再々度バラして元に戻し、ついでに、
ヘリコイドは「ちょいオーバー∞」程度に調整。

さて、試写してみますと。

あ、意外といい感じ?

ビシバシの高解像度じゃないですが、
PCに展開して全体を見回すと、何も気になりません。
むしろ、全体に柔らかい感じで、きっと、これがこのレンズの個性でしょう。

同じ24mmだと、SMCタクマーを持ってますが、
こちらはシャープで情報量が多く、とても現代的な写り。
ギラギラの太陽が写り込んでも、ゴーストもフレアも出ない、
というバケモノレンズなのですが、
それとは、あまりに違う個性の持ち主のようです。

ツァイスのレンズを形容して「空気感まで写す」なんて言いますが、
なんか、そんな片鱗を感じさせる描写です。
(と思い込みたい。ジャンクに\4.000-もかけたんだからcoldsweats01)
しかし、コントラストがかなり低いあたりは、
ツァイスとはえらく力量の差が現れるところ・・・

Imgp080701
PENTAX *ist Ds
COSINA 24mm F2.8
1/8秒 F2.8 (ISO200)

マクロと銘打ってるだけあって、
∞で風景全体を描写するよりも、
被写体にグッと近づいてやる方が得意なようです。
ボケも割りといいので、絞りをなるべくあけて、
花やブツをクローズアップすると、生きてくる玉のようです。

ところで…

COSINA製のKAマウントのレンズを「Aポジション」で使う場合、
ちょっと一工夫してやらないといけない事があります。
折角なので、ちょいとそのコツをば。

まず先に、元祖Kマウントの絞り制御と、
KAマウント以降の絞り制御の違いについておさらい。

K_kaf

写真左は、Aポジションの無い、旧来のKマウントのレンズ。
右は、Aポジションがある、ないし絞りリングが無いレンズで、
見た目の大きな違いは、電子接点の有無でしょう。
この写真では、デジタル用のDAレンズなので、KAfマウントです。

それぞれ、青い丸は、レンズ側の絞り輪で指定した絞り値を、
本体に伝えるレバーで、また、
右の赤い丸は、撮影時、指定した絞りに絞り込む「自動絞り」部分です。

青丸は、Aポジションの時は、物理的には、
最小絞りより更に小さい絞り、という感じになっております。
恐らく、Aになっているか否かの本体側での認識は、
電子接点経由だと思いますが。

ただ、絞り輪の無いDAレンズでも、この部分は生きており、
その変わり、最小絞りを示す部分にレバーが固定されています。

右の赤丸の自動絞りは、
絞りが最小(Aレンズ以降だとAポジション)の時は、
スプリングが内蔵されているので、
向かって上の方にレバーが引っ張られています。

レンズをカメラ本体に装着すると、
この(レンズ側の)レバーを、(カメラ側の)レバーが押し下げる形となり、
常に絞りが開いている状態になります。

撮影する時は、シャッターを押すと、
カメラ本体のミラーが動作するのにあわせて、
自動絞りの(本体側)レバーが上に動くので、
それにあわせ、
(レンズ側の)レバーも上に動き(スプリングで引っ張られる)、
所定の絞りに絞り込まれるわけです。

※PENTAX純正レンズの場合、
絞り輪を最小絞り→開放へと回していくと、
勝手にレバーが下に下がってきて、開放にすると、
指で触っても動かないくらい、一番下で固定されます。
なので、撮影時、本体側レバーが上に動いても、
レンズ側のレバーが動かない、つまり、必ず開放で撮影される、
という事になります。

さて、ここからが本題。

例えば、絞りF8.0で写そう、という場合を想定します。

当初のKマウントの場合は、
絞りの指定は、レンズ根本の絞り輪を、
例えば「F8」にあわせればよいわけです。
まぁ、当然ながら。

それが、Aレンズが登場して以降のカメラの場合、
例えばSFXだの、Z-1だの、*ist Dsだの、K20Dだの・・・、の場合、
レンズを「Aポジション」に指定した上
(DAレンズでは、そもそも、絞り輪が無いので、
常に「Aポジション」になっているのと同じ事)、
本体側の電子ダイヤルを回してやり、
液晶に「F8.0」を表示させる事で、絞りを指定します。

しかし、さっきも説明した通り、
Aポジション時のレンズ側の物理的な絞りの状態は、
最小絞りより更に小さい、F32?の状態です。

なのに、なんでF8.0で撮影できるのか。

その答えは、赤丸の自動絞り側にあります。

そもそも、この自動絞りは、当初のKマウントでは、
単なる「ON・OFF」のスイッチでしかありませんでした。
考え方は、Sマウント(M42マウント)の押しピンと同じです。

所定の絞り値は、絞り輪で指定した箇所まで、
レンズ側で勝手にレバーが下がるので、
撮影時にカメラ側のレバーが上に動いてリリースされても、
その所定の絞りまでしか動かない、
つまり、解放してやれば所定の絞りになってくれる、
という事でした。

ところが、Aポジションの時、
右の自動絞りレバーを一番上まで上げてしまえば、
当然、絞りは「最小絞り」まで絞られてしまいます。
例え、カメラ本体で「F8.0」なんて指定をしたとしても。

じゃあ、どうやって、本体側で指定したF8.0をレンズに伝達するか?

答えは非常に簡単で、
本体の自動絞りレバーを、「F8.0相当」の部分まで、
つまり、途中までしか上げさせなければよいわけです。
途中で止まれば、その位置までしか絞りは動きませんので。

なんて簡単に書いちゃいましたが、これ、かなり大変です。

現在、PENTAXのカメラは、1/3段刻みで絞りを制御できます。

対して、この自動絞りレバーの移動距離は、せいぜい5mm程度。

F1.4からF22までを1/3段で刻むと、24段階にも分かれます。

つまり、1/3段の違いは、わずか約0.2mmsign03sign03

何気なく使っていると気づかない事ですが、
PENTAX(と、Nikonもそう)の絞り制御は、
非常に精密に出来ている、つまり、裏を返せば、
ちゃんと調整されていないと、ろくな事にならない、
という事になります。


さて、おさらいが長くなりましたが・・・


では、今回買ったCOSINAのレンズはどうでしょうか。

さっきも書いたとおり、自動絞りのレバーは、
一番下まで下げると開放で、上に上げれば、
絞られていきます。

今回の24mmも、当然、下まで下げれば開放になります。

ところが、そこから少しずつレバーをあげても、
なかなか絞りが動きません。

0コンマ数mmほど上げて、初めて動き始めます。

つまり、自動絞りのレバーに、少々の「遊び」があるのです。

これ、一体どういう事になるのかと言いますと、

カメラ本体(当然、本体側で絞り値を制御できる最近のカメラ)
に、24mmを装着します。なお、本体は絞り優先AEにセットします。

まず、絞り開放のF2.8にセットしてプレビューを回すと、
当然、絞りは動かない。

1/3段絞ってF3.2でも、やっぱり動かない。

もう1/3段絞ってF3.5・・・、でも、やっぱり動かない。

もう1/3段、都合1段絞ったF4.0に設定すると、
やっと、絞りがかすかに「ピクッ」と反応します。

でも、反応する程度で、絞られる、
という程ではありません。

更に1/3段絞ってF4.5にすると、やっと、
少し絞られたな、という感じになります。

ファインダーを覗いてみても、あ、ちょっと暗くなったな、
と分かるようになります。

ここからは、1/3段ずつ絞っていけば、
その分だけ、絞りが動作して暗くなっていきます。

つまり、今回の24mmの場合は、
開放~絞り1段までは「遊び」の枠内に入ってしまっている、
という事になります。

と、状況が把握できましたので、
多少ダマシつつですが、オートでの使用方法を考えてみます。

まず、絞りが動作し始めるのがF4.0(本体での設定)からなので、
いっそ、ここを起点にする方がいいでしょう。
丁度1段ずれているわけですから、
開放(F2.8)で撮りたかったらF4.0、
F5.6で撮りたかったらF8.0・・・、という感じです。

でも、本体は、それぞれF4.0、F8.0と思っているわけで、
その値ではじきだされた露出(に対するシャッター速)だと、
丁度1段オーバーに写ってしまう、という事になります。
(本体がF4.0のつもりでも、絞りはF2.8なので)

そこでどうするか。

簡単な話しで、露出補正を、常に「-1段」かけておけばよいのです。

レンズ側でF8.0にしたい時は、本体の絞りをF11にセット、
それだと、シャッターが1段遅く(明るく)なってしまうので、
1段露出をアンダーにする事で相殺される。

意味分かりましたか~?

今回は、やたらCOSINAのレンズを悪者にしてしまいましたが、
他社製のレンズでも、露出制御がアヤシイかもしれん、
と思うフシがあれば、同じような実験を試みてもいいかもしれません。

特に、古くなったレンズをバラシて清掃したりすると、
絞り回りの微妙な調整が崩れる可能性もあります。

開放で撮った時と、1段絞って撮った時の露出が、
明らかに異なる(絞ると、やけに明るくなる)場合は、
今回のような症状が出ている可能性があります。

みんさんも、COSINAのレンズをいたわって使ってあげましょうcoldsweats01

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