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2009年5月 9日 (土)

今更ながらに、BESSA-T 101 Jhareに注目

カメラと共に20年のごっさんですが
(今年の10月には、初めてEOSを手にして丸20年)、
ブローニー初体験は今年の1月ってところで、
まだまだ知らない写真の世界があります。

中でも、前々から興味ありつつ、
手を出していない・・・、というか、出さないようにしている?のが、
ライカを代表とする、いわゆる「レンジファインダーカメラ」。

この世界にはまり始めると、まさに底無しの泥沼になりそうで、
しかも、よりにもよって高級でオタカイものが多いので、
おいそれと貧乏人が手を出せる世界でも無いし・・・、
という事で、意図的に避けて避けて通ってきましたが。

なんとなく、最近気になり始めているのが、
COSINAが出していた(既に生産中止)、
BESSA-T」というカメラ。

BESSAシリーズは、比較的安価なカメラが多く、
レンジファインダーカメラの世界を、
比較的手頃に楽しめそうなので、
前から気にはしてたんですが、
なんとなく、どのカメラも似たり寄ったりな気がして、
イマイチ惹かれないなー、と思っていたわけです。

で、あまり知らなかったこのBESSA-T、仕様を見てビックリ。

なんと、距離計の倍率は1.5倍!

そもそも、BESSA-Tを、レンジファインダーに分類するのは間違いなのです。
なんせ「ファインダー無し、距離計のみ搭載」というカメラ。

一瞬、なんじゃそりゃ?、ですが、
上のリンクの写真を見れば分かるとおり、
このカメラには四角い窓のファインダーが無く、
距離計の円い窓が2つ開いているのみです。

恐らく、この窓を覗くと、世界も丸く見えるのでしょう(想像)

そして、ファインダーであれば実質実現不可能な1.5倍という倍率。

現在、COSINAから発売されているBESSAは、
「R2」「R3」「R4」の3種類で、それぞれに、
マニュアル機の「M」と、絞り優先機の「A」があります。

それぞれ、最も大きな違いはファインダーの倍率で、
R2から順に、0.7倍、1.0倍、0.52倍となっています。

この中で、最も「人間の見た目」に近いのは、当然1.0倍。
通なレンジファインダーカメラの使い手であれば、
撮影する時両目を開けて、右目でファインダーを覗いてピント合わせつつ、
左目も開いているので、いつも世の中を見るような感覚で撮影をしたりするそうです。
こればかりは、「利き目は左目」のごっさんには到底不可能な芸当ですが(汗

しかし、等倍ファインダーだと、最も広角で40mmまでのレンズしか使えません。
より望遠のレンズを装着する場合は、
ファインダーの中に「これは90mmレンズの枠」
なんてのが出ているので、その部分だけトリミングして構図を決めるわけですが、
広くなる分には、当然、限界があるわけで、等倍だと、40mmになります。

そこで、ちょっと倍率を低くした0.7倍というのがあり、
これだと、35mmの画角までファインダーで見ることが出来ます。

もっと広角のレンズを使いたい!、という時は、
更に倍率の低い0.52倍のR4を。
これだと、21mmレンズの画角までをカバーできるそうです。

でも、それだけ広い画角のファインダーなので、
50mm以上のレンズをつけると、
真ん中の、ごくごく小さい一部をトリミングしないといけないので、
実質、使用不可能、という事になります。
完全に、広角レンズ専門カメラです。

このような「このファインダーではより広角の画角はカバーできない!」
という時のために、外付けファインダーというものがあり、
内蔵のファインダーは距離計としてのみ使用し、
撮影する時は外付けのファインダーを覗く事で対処します。

「距離計内蔵式レンジファインダーカメラ」というものは、
「広角に強い」「肉眼の視野と同じ」
のバランスのはざまで揺れ動いていたのだ、
という事が分かります。

・・・と、ここまで説明すれば分かるかもしれませんが、
BESSA-Tの場合は、最初から「ファインダー」機能を割愛し、
ピントを合わせる事にだけ特化した「距離計専用」窓があるわけです。
どんなレンズを使う場合でも、
あくまでファインダーは外付けで覗くもの、
だから内蔵ファインダーは割愛して、
その変わり高倍率で基線長を長く取った距離計を載せておきますよ、
というのが、基本的な考え方です。

BESSA-Tの「T」は、テレのTなので、望遠レンズでも使えるカメラです、
という事が売り文句のようですが、
個人的には、むしろ、広角レンズの時に威力を発揮するような気がします。

一眼レフで撮影していても、広角レンズでピントを合わせるのは、
かなりシビアな作業です。
あの倍率の高いPENTAX MXのファインダーでも、
COSINA 19-35mmのワイド端でのピント合わせはかなりシビアです。

なので、広角メインの撮影と分かっている時は、
MZ-3を投入し、フォーカスエイドを活用するようにしています。

BESSA-Tだと、レンズが20mm以下の焦点距離だとしても、
距離計は高倍率なので、合わせたいところにズームイン!
ちゃんと、合わせたいところにピントを合わせられます。

つまり、ファインダー機能を併用しない距離計であれば、
ワイドもテレも怖くない!、って事ですね。

「一端、内蔵距離計でピントを合わせてから、
外付けファインダーに目を移して撮影をする」という手順は、
ちょっと煩わしいような気もしますが、
ただ、考えようによっては、
「一眼レフにマグニファイヤーを付けて撮影」するよりは、
より効率的である、と考える事が出来ます。

一眼にマグニだと、覗いてピントを合わせてから、
マグニを跳ね上げる、という手順が生じます。
その間に、折角厳密にピントを合わせても、
カメラのポジションが動いてしまうので、
何のためのマグニファイヤーなのやら、って事になります。
(だから、もっぱら三脚撮影時にしか使えない)

一方、距離計とファインダーが別の場合、
まずは距離計でピントを合わせ、
その後、真下にカメラを下ろしてファインダーを覗くようにすれば、
なんとかX軸とZ軸を維持したまま写すことが出来ます。
意外と、正確にピントを取れる気がします。

シャープで切れ味の鋭いレンズが、
COSINAからは多く出ているので(VoigtlanderにしてもZeissにしても)、
ちゃんとピントを合わせられるカメラ、というのは魅力的です。

で、BESSA-Tの事を気にし始めたんですが、
その、特別限定モデルとして、「Heliar 101周年記念モデル
というのが出ていたそうです。

うーむ、なぜに101年?100年じゃダメだったのか?

と思っていたんですが、この記念モデルのカタログのPDF
(が、COSINAのサイトに載っている)の中の田中長徳氏のコラムを読んで、
あぁ、なるほど、と納得がいきました。

Heliarが誕生したのは、1900年で、「19世紀最後の年」。
それから101年たった、このモデルが発売されたのは2001年、
すなわち、「21世紀最初の年」。

101年で3世紀の時代を経たレンズ!、という事のようです。

20世紀という100年と、その前後の1年(1900年の後半と、2001年の前半を足して)、
美しいシンメトリーに、歴史とロマンを感じませんか?

なんてものが発売されていたのは8年も前で、
BESSA-T自体も、既に生産中止。

101年セットは、今でも中古でポコポコ出てきますし、
限定の沈胴レンズもついて5万円程のようなので、
これはいつか欲しいなぁ、と思っています。

でも今は、写しに行く時間がないので、
しばらくは眺めているだけ~。

※本来のセット名は「BESSA-T Heliar 101 Years Model」ですが、
なんでドイツ圏を代表するVoigtlanderのカメラで「Year」なんて言葉を使うの?
と思い、題名は「101 Jhare」としてみました。
Modelに該当するドイツ語は知らないので省略(汗

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コメント

南東風様

コメントせがったようになってしまい、失礼しました。

さすが、レンジファインダーをリアルタイムで知る方の意見、
説得力がありますね。
シャッターが上面と前面に・・・って事は、
いわゆる「一軸回転」のバルナック型でしょうか。

シューの下から棒が伸びてきて
ビューファインダーのパララックスを補正、というのは、
他でも聞いたことがある気がします。
でも、役に立たないものなんですね。
精度上の問題もあるんでしょうか。

マイクロフォーサーズで気にしないといけないのは、
センサーのサイズがかなり小さいので、
25mmのレンズをつけると、35mm判の50mmに相当する、
つまり焦点距離が半分になる、という事です。
そのため、既に持っているレンズを、アダプタつけて装着、
という場合、35mm判で撮るよりもかなり望遠になります。

センサーが小さくなると、
どんどんと被写界深度が浅くなるので、
失敗写真になる確率が減る代わりに、
奥行きのない、浅い写真になりがちなのは悩み所です。

ところで、レンジファインダーをネタにしたら神が微笑んだのか、
OLYMPUSの距離計内蔵コンパクトカメラ、
「XA」のジャンクを安くみつけて買ってきました。
シャッターや露出計は問題なくて、レンズにカビあり。
じゃあ分解して直そう・・・、と思ったんですが、
あまりに精巧に出来ていて、バラすと戻せないらしいので、
このままで使ってみようと思います。
PEN EE3よりも小さくて、距離計内蔵で35mmフルサイズ。
どんな写りをするだろう、ととても楽しみです。

投稿: ごっさん | 2009年5月17日 (日) 22時13分

一週間遅れのコメントでスミマセン。
高校時代の写真は全部「距離計連動」で撮っていました。
この記事を拝見して型番を調べようと現物を探したのですが
出てきません、どっかにしもてあるんやけんど。
しかたないので「キャノンミュージアム」で調べてみると
■最高速が1/500だったこと
■1/60以下が本体全面に別ツマミで付いていたこと
からVL2、L2、L3の何れかではないかと思われます。
問題のファインダーは35・50・RFの3段切替式でした。
拙稿「糸崎な夜」では先輩から借りた35㎜を付けていますが
標準以下のレンズなら一眼より軽くて使いやすかったです。
ただ当時憧れていた望遠では全くいけません。
①ファインダーをRFにして測距、②レンズの距離目盛りを読み取る
③アクセサリーシューに付けたビューファインダーの
距離目盛りを合わせ角度を変える、④構図する
これではいわゆる「置きピン」しか出来ません。
アクセサリーシューには距離計に連動する玉があって
ビューファインダーの角度を変える仕組みになっていましたが
実際には役立ちませんでした。
あれはキャノンレンズ専用だったんでしょうか。
ここまでしても下の方はかなり余裕をみないと切れてしまいます。
しかも途中に障害物があった場合(電線とか)
ビューファインダーでは確認出来なくてよく写り込んでいました。
ところで
こちらで初めて知りましたがマイクロフォーサーズ機、
これは期待できそうです。
私も価格(これが一番)と重量でコンデジから一眼への乗り替えを
躊躇している3割のひとりなんで。

投稿: 南東風 | 2009年5月16日 (土) 23時53分

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