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2009年6月 7日 (日)

Nikon F4S

07年7月に、ジャンクのサンニッパを買ってしまった事がきっかけとなり、
08年6月に、兄からD80を贈られてからというもの、
「禁断のニッコールの世界」にどっぷり浸かってしまったごっさん。

Micro Nikkor 55mmだの、Ai-S 35mmだの、
Ai 135mmだの、Ai-S 105mm F1.8だの、
Color-Skopar 20mmだのと、
いろいろFマウントのレンズを買って参りました。

そして、そろそろ充分なレンズも揃った事ですし、
以前のように毎週のように撮影に行ける身分でもありませんので、
この辺でシステム構築?も終焉に・・・、という事で、
最後の1ピースをはめこんで、一端、システムを完成させる事にしました。

最後まで足りなかったもの、
それは、「フィルム一眼レフ」です。

随分おかしな順序になってしまいました。
なんせ、最初の一歩がサンニッパで、
最後に残ったのがフィルムのカメラ。

当初は、FM10でもいいや、と思っていました。
カメラは違えどレンズは同じ、撮れる写真に違いなし。

でも、深遠なるニコンの世界なので、
いろいろ見ていくうちに、いろいろ気になるものは出てくるものです。

MFからAFへの過渡期に作られた、
FG-20にF-301、そしてF-501。
それまでのニコンが「FA」「FE」「FM」という、
超強力なラインナップで栄華を極めていたのとは裏腹に、
来るべき自動化の波に乗りきれず、
うまく「新しいニコンらしさ」を発揮できなかった不遇の時代。

でも、なかなかどうして、今から振り返ってみると
「ニコンらしさ+新しい何か」が加わったこれらのカメラ、
世間での扱いの低さに比べれば、充分に「使いがい」のあるカメラです。

そして、そんな「新しいニコン」の集大成として放たれた、
4代目の「F」である「F4」。

Dsc7281

当時、あまりにも先端を走っていたミノルタの「α9000」、
キヤノンの「EOS-1」を尻目に、非常にコンサバなカメラとして世に送られた、
初めてのAF一眼である「F」。

しかし、そのポテンシャルの高さとは裏腹に、
世間では、「F3」「F5」といったカメラに比べ、冷遇されています。

調べてみると、程度は悪いが撮影は出来る、程度だと2万円を切る!

あの、昭和から平成に移り変わるあの時代、
まさに「ニコンを代表する一眼レフ」として生み出されたスーパースター、
F4が、FM10(新品)より安い値段で取り引きされているとは・・・

初めて手にした一眼レフがEOS630だったごっさん。
その630の兄貴分であるEOS-1のライバル機だったF4は、
当然、幼少のごっさんから見れば「敵」でありました。

だから、それゆえに、憧れの機種でもあったわけです。

どこにも液晶がない、全てがアナログな操作性で統一されたインターフェース。

クランクで巻き戻せるフィルム。

一方で、1/8000秒シャッターや、秒5.7コマの連写(F4Sの場合)

「レトロ」と「最先端」の融合。
気づけば、F4に対して「敵ながらあっぱれ」的な感情が芽生えていたのでありました。

あれから、20年の時が経ちました。

「Fの系譜」は、F5、F6と引き継がれ、現在は、
頭文字を「D」に替え、現在は「D2」世代となっています。

さて、F4というのは、「過去と未来」が共存したカメラです。

古くは、Nikon F時代のAuto Nikkorレンズが使用できるよう、
Ai連動レバーを跳ね上げる事が出来ます。
また、ミラーアップして使用するNikkorも使用可能です。

Aiレンズはもちろん使用できますし、Ai-Sレンズであれば、
マルチパターン測光も使用できます。

AFカメラなので、CPU内蔵の電子接点付きレンズは完全対応です。

なんと、レンズ内モーターのレンズも使用できるそうです。

唯一、機能しないのはVR(手ブレ補正)だけらしい。

つまり、Nikkorレンズ50年の歴史を、
この1台だけでほぼ完結する事ができる。

ごっさんの心は決まりました。

丁度、手元に、使用する事のないレンズが何本もあり、
それの処分をしたいと思っていたところでもあり、
それらをまとめて処分して、F4を買うことにしました。

先週金曜、会社を早引けして、カメラ店を数店リサーチ。

その結果、まだOPENしたての、キタムラ渋谷中古買い取り店に、
F4Sの中古が\17.800-で販売されており、しかも、
OPENセールで10%引きだった事から、これを購入する事にしました。

当初、F4でもいいと思っていましたが、
なぜか、重いから避けようと思っていたF4Sになってしまいました。

カメラに不具合がないか、早速試写してきました。

090607_02
Nikon F4S
Voigtlander Color-Skopar 20mm F3.5 SLII Aspherical
Kodak ELITE CHROME 100
小田急 東北沢-代々木上原間
2009年6月7日

試写は、東北沢を降りて、上原方面に歩き、
代々木八幡まで行きました。
これは、東北沢を降りてすぐです。
地下化工事、急ピッチにて進行中です。
この辺りで、どのように地下に潜るのか、気になっています。

D80の標準レンズとして購入したカラスコ20mm、
初めて「フルサイズ」にて撮影です。
F8かF11くらいまで絞って撮った気がしますが、
隅々までしっかりとした描写なような気がします。

090607_16
Nikon F4S
Ai Nikkor 35mm F2S
Kodak ELITE CHROME 100
小田急 代々木上原-代々木八幡間
2009年6月7日

今日は、カラスコ以外は、先日買った35mmだけを持っていきました。
(そもそも、下取り交換で8本もレンズを持参したので、
少しでも軽くしたかったため)
これは、代々木上原と代々木八幡の間にある、
2本の跨線橋のうちの、上原側。

隙間に35mmを突っ込んで撮影してみました。
適当に撮ったのでバランスが悪いですが、
結構おもしろいアングルで撮れそうです。
かなりド逆光になる場所ですが、
それを考えても、挑戦してみたい場所であります。

本当は、代々木八幡の駅から見える山の上から撮れないかな、
と思っての散策を兼ねて行ったのですが、
あの山は、なんと「超高級」な住宅が建っていて、
上までは登れないのでした(八幡神社なんかはもちろん登れます。
でも、小田急は見えない)

本体重量だけで1Kg以上あるF4Sを片手に歩いていると、
じわじわ手が疲れてくるのですが、それもまた楽しい。
不思議と「やる気」にさせるカメラです。

世間では、「プラ外装」のカメラを卑下する傾向がありますが、
僕はむしろ、金属外装のクラカメは「大事にしたくなる」ので、
実戦で戦うカメラとしては、
変に気をつかってしまいそうな気がします。
それに比べれば、F4Sは、何のためらいもなく、
最前線で戦う事が出来ます。
そういう気持ちにさせてくれるのも、また大事だと思います。

今や、外に撮影に行けるチャンスはそうそうありませんが、
F4Sの存在感に負けない、強い気持ちで撮影に臨みたいと思います。

*12/7/8追記:「F4S」本体写真を追加アップしました。

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コメント

やってしまいました。
でも、F4S、プレビュー鳴きも無く、
動作全く問題なしで1.5万で買えるんですから、
老兵は死なず・・・、諸行無常・・・、って感じです。
1Kg超のボディなのに、不思議と構えても苦にならない。
それどころか、手の中にピッタリと収まる感じ。
いけません。これはヤバイですぞ。

兄は元気にしてますよ~。
先日は、ホタルを撮りに行ったと申しておりました。

投稿: ごっさん | 2009年6月 9日 (火) 00時04分

な・・・にっ・・・F一桁・・・
最高峰!が・・・値段の崩壊は以前から耳にしてましたが、でも最高機種!
ええですね~~うらやましい~
飾るだけでもいいから、F~5までが一つは欲しい金紗ですw

PS:兄ちゃん元気なん??

投稿: 金長狸 | 2009年6月 8日 (月) 22時26分

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