PENが、再び写真を楽しくする
近頃のオリンパスの「押し方」を見ていれば、
きっとマイクロフォーサーズ機が「PEN」ブランドで登場するだろうと、
推理することは比較的たやすい事でした。
なので、オリンパスが新機種を発表したところで、
そう特別驚く事は無いだろう、と高をくくっておりました。
しかし、「PEN E-P1」の姿を目にした瞬間、
情けない事に、全ての理性を失うような、
なんとも言葉に出来ない興奮に、ただただ、
「おぉ!おぉ!」と、驚喜・感嘆の声を挙げる事しか出来ませんでした。
PEN Fを思わせる軍艦部のライン。アルミの質感。
PEN Eの巻き上げ部を想起させるモード切り替えダイヤル。
PEN Zuikoの感触を思い出させるズームリング。
具体的に上げ始めればキリがありません。
ただ、そんなものがなくても、そのカメラには
「PENを思わせる何か」が溢れている気がします。
これが、社長曰わく「PENのフィロソフィー」なんでしょうか。
気に入らない事もあります。
やっぱり「マイクロ一眼」なんて言ってる。
何をもって一眼と言えるのか。
背面液晶をファインダーと言うなら、
世のコンパクトデジカメは全て「一眼」です。
はっきりそう言ってしまえばいいのに、
なぜか、M4/3機だけは「一眼」という呼称を使っている。
しかも、17mmレンズには外付けファインダーまで付いている。
そろそろ、業界で「一眼」の定義をし直した方がいいんじゃないかと、
真剣に思います。
けど、PEN E-P1の姿を見れば見るほど、
そんな小言もどうでもいい気がしてくるのが不思議です。
後は、フォーマットが縦長だと完璧だったんですが、
さすがにそうはいきませんねぇ(笑)
PENの意志を継ぐものは、
確かに、間違いなく、PENそのもののようです。
うちにあるPENは2台、
オヤジが使っていた「PEN F」と、叔父からもらった「PEN EE3」です。
日頃は、箱の中に厳重に保管している、
PEN Fのオリジナルレンズキャップと、フード。
久しぶりに取りだしてPEN Fに装着してみました。
PEN EE3も、プラ製ですが、これも久しぶりに純正キャップを。
あ、折角なら、PEN F外部露出計も一緒に撮ったら良かったな-。
今でも、ちゃんと露出計として機能しているので、重宝しています。
※若かりし頃の過ち?で「JR」マークのインレタ付き。
取るのは簡単ですが、今もなぜか大事に貼り付けたままです。
PEN Fは、僕が生まれるはるか前・・・、
というか、兄が生まれるはるか前?からうちにあるカメラで、
恐らく、1960年代末に買っていたもんだろう、と思います。
まさに、PENの全盛期。
僕が大きくなって中高生になる頃には、
すっかり僕の管理下に入り、
机の中で眠っていたのですが、
最近は、ちょっとでも使ってやろうと思い、
OMマウントアダプターを介して装着出来るレンズをいろいろ買い、
ちょこちょこ撮影に行っている事は、
このブログでもちらほらとご覧頂けるところです。
さすがに最近、シャッターボタンと巻き上げレバーが重くなってきたので、
オーバーホールに出さにゃいかんかな、と思っているところですが・・・
EE3は、カメラ好きだった叔父が
「こんなんでもよー写るぞ」と言ってくれたものだったと記憶しています。
パンフォーカス(固定焦点)のため、
無限遠は少々ボケていますが、
それも、サービス判程度の引き延ばしなら気にならない、
まさに「日常利用では気にならない程度」で落とし込んであります。
フィルム巻き上げる、シャッターを切る。
その2つの動作だけで全てをまかなえる、
しかも電池不要(セレン光式露出計なので)とあいまって、
手軽に簡単に、誰にでも綺麗な写真が撮れる。
今の時代ならケータイのカメラがまかなっているであろう分野を、
PEN EEシリーズが担っていたんだろう、と思います。
こんなワクワクするカメラが再びオリンパスから世に送り出される。
PENを知らない人にも、このトキメキを感じてもらえたら嬉しいです。
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