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2009年11月 3日 (火)

復活のPENTAX SP

Imgp037101

このブログで、何度か「モデル」として登場しているPENTAX SPのブラック。

上の写真も、昔のエントリに載せたものをそのまま拝借してきました(笑)

義父からのもらい物ですが、
もう何年も(何十年も?)使われずに放置されていたので、
あちこち汚れていたり、挙動が怪しかったり。
そもそも、電池がそのままだったので、液漏れし放題。

最初のうちは、何とか動いていたシャッターも、
ある日から、スローが全くスローじゃなくなってしまいました。

って事で、ずっと部屋の飾りとして放置されていたのですが。

SPは分解整備のHOW TOが確立している機種でもあり、
いよいよ整備に挑戦してみる事にしました。

しかし、SPには、苦い思い出がありまして・・・

実は、SPを分解するのは、今回が初めてではありません。
15年程前、兄が使っていたSPをバラした事があります。

で、見事に「元に戻せず」でガラクタにしてしまいました。

あれ以来、カメラの分解整備には手を出さないでおこう・・・、
と思ってきました。

僕がずっと、ジャンク品購入の際に
「それでもちゃんと使える事。整備しなくてもいい状態である事」
を条件としてきたのには、そんなわけがありました。

しかしここ1年程で、レンズをバラして整備するのも慣れっこになり、
カメラも、FUJICA AUTOMAGICやKONICA C35など、
いくつか分解整備して使えるようにしてきた事もあり、
いよいよ・・・、と意気込んでのSP分解整備でした。

SP分解修理の方法は、
ネットや書籍で語り尽くされている部分でもありますので、
委細については触れません。
他所で、参考になる素晴らしいレポートがいくらでも見つかる事でしょう。

以下は、今回バラしたSPに関しての所見です。

スローの調子が悪い事から、スローガバナーに問題がある、
って事はだいたい想像が付きました。
SPのガバナーに辿り着くには、ミラーボックスを下ろさないといけません。
そこまで辿り着くのが大変・・・、と思ったんですが、
慣れてくると、意外にスムーズに出来るのが不思議です。
昔は、おっかなビックリだったはずですが・・・
意外とオトナになっていたようです(笑)

ガバナーを見てみると、緑青がついています。
どうも、電池の液漏れが、ガバナーまで魔の手を伸ばしていたようです。

はずしてベンジン漬けにし(今回、初ベンジンです)、
掃除をした後、稼働部に少量の注油を加えました。
これでまず、ガバナーが正常に機能するようになりました。

しかし、それでも調子が悪いです。
5回に2回くらいしか、スローシャッターにならず。
しかも、ミラーが上がったまま、下がってこない事も・・・

何度も巻き上げ、シャッターを切ってみると、
各部のバネや歯車などの役割が少しずつ見えてきます。
上がったミラーが降りてこない理由も、
ガバナーを正しく制御できない理由も、
どうも、共通の理由によるものと見えてきました。

底部にある、後幕の動きに合わせて回る歯車が、
なんか動きが鈍い事から、ここを外してみると、
こちらも、電池液漏れの影響で緑青がついてました。

はずしてベンジンに浸し、再度組み立てて注油したところ、
勢いよく回るようになりました。
それにあわせて、低速シャッターも、ミラーも正常稼働し始めました。

これでまずは、SPじゃなくてSL並みのボディとして復活しました
(SLは、SPから露出計を外した機種です)

これでいいかな・・・、とも思ったんですが、折角なので、
露出計の方も、ダメモトで整備を試みました。

何はともあれ、液漏れでサビた接点をやすりがけ・・・、
してたら端子が真っ二つに折れてしまったのにはビックリ!
どこまで腐食してたんだか・・・、です。
ここは、なんとか半田付けして修復完了。

まずはこれで電池入れて挙動の確認をしてみて・・・、
と思ったら、ごくごく普通に針が動き始めました(笑)

なお、電池は、「LR41」を、そのまま入れて使ってみました。
当然、全然小さいので本来はアダプタが必要なところですが、
ある意味、蓋を閉じれば固定されるので、これで問題ないと思います。

肝心の露出計の精度ですが、これが不思議と、
なーんの問題もなく、適正な値をはじき出すのには驚きでした。
(室内で、SPがはじき出した数字をD80にトレースして撮影したら、
ほとんどが適正露出でした。今風なチェックの仕方?)

SPの露出計がちゃんと動くってのは、結構珍しい事です。
ほとんど使われていなかった事が、
CdSに負担をかけずにきた事が幸いしたのかもしれません。

って事で、露出計も直って、完全体のSPとして復活しました!

今日は早速、新宿近辺に試写に行ってきました。
単に目に見えるものを撮っただけですが、2枚ほど。

091103_19
ASAHI PENTAX SP
Super-Multi-Coated MACRO-TAKUMAR 50mm F4.0
FUJI TREBI 100C
2009年11月3日

こういう状況では、このフレームのままで得られる露出の数字のままで、
撮影をすると超アンダーになります。
少しフレームをはずして、光が入らない状態で測光し、
その数値を入れて撮影したので、適正が得られました。
ってか、破綻しないSMCもすごいですし、
まして、ウルトラシャープなマクロタクマーなので、
実に硬質な写真になって驚きです。

091103_22
ASAHI PENTAX SP
Super-Multi-Coated MACRO-TAKUMAR 50mm F4.0
FUJI TREBI 100C
2009年11月3日

自分の影が邪魔ですが(笑)、すましているハトを写してみました。
等倍だと、ちょっとピントを外してしまいましたが、
SPのファインダーは、その暗さとは裏腹に、
意外と「ピントの山」は分かるので、合わせやすいと思います。
まぁ、それは晴れた屋外に限った話しだと思いますが・・・

試写した24枚のフィルムのうち12枚は、
毎度おなじみ「固定露出調査」。
まずは1/1000秒・F4で写し、
次は1/500・F5.6、次は1/250・F8・・・と、
固定の露出でちゃんと均質な露出が得られるかどうか、
つまり、シャッター速にムラがないかのチェックですが、
これも、よくもまぁこれだけ問題なく写せたもんだ、
と不思議になるくらい、問題無い結果となりました。
特に、自分が手入れしたガバナーが仕事してくれているってのは、
かなり嬉しいもんですね。

ずっと鬼門だったSPの修理を、
まずは完遂する事ができ、非常に満足です。
内部構造も、だいぶ把握出来てきたので、
今後トラブルがあっても、それなりにメンテして使える事だと思います。

心残り?は、セルフタイマーのレバーを取り付けているネジが、
バカになったからか、全く固定出来なくなってしまい、
レバー自体を撤去したままになっている事です。
まぁ、使わないからこのままで支障はないんですが、
見た目かっこわるいので、いずれ、取り付けてやらないと、と思っています。

ちなみに、SPを整備したい、と思った理由は、
EBC FUJINON-Z 75-150mmのジャンクが手に入ったからです。
FUJINONのM42マウントのレンズは、
絞りに出っ張りがあるので、マウントアダプタを介しての使用が出来ません。
しかし、SPなら、マウント面の外側にはみ出るので、装着可能なわけです。

まずはちゃんと使える事が分かりましたので、
いよいよ次回(って、いつだ?)は、このFUJINONのズームを使ってみたいと思います。

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コメント

SPは参考書が多いから出来たようなもんで、
それに、CdS交換だのシャッター幕交換だの、ってなると、
もうお手上げレベル。
今回は運が良かった方じゃなかろうか。

さて、次はCanon7かFTbかSRT101か・・・(苦笑

T90も気になるが、これはさすがに手に負えない気がする(汗

投稿: ごっさん | 2009年11月 4日 (水) 01時15分

免許皆伝を通り越して、いつの間にか師弟逆転といったところか・・・
立派になったな、古代・・・(誰w)

ワシはそこまでは到底出来ない。ましてや昨今はレンズの修復も全くしていない。
(最低限、伝家の宝刀「30A」「13A」「smc-A☆85/1.4」辺りの修繕技法はソラで浮かぶぐらいだが)
本当の意味で「もはや教えるものなど何もない」状態に到達しましたなぁ・・・。

投稿: gochi-zoh | 2009年11月 4日 (水) 00時28分

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