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2010年4月 1日 (木)

この個性がたまらない、Minetar 35mm F2.8

100322_05
Canon A-1
Minetar 35mm F2.8
絞り優先AE F5.6
Fuji TREBI100C
小田急 向ヶ丘遊園駅
2010年3月22日

先日、軽く紹介した、東京光器(現・トキナー)のオールドレンズ、
「Minetar Wide Angle 35mm F2.8」。

写してみた感じ、その独特な写りは大変印象深いものでした。

とはいえ、必ずしも、
「いい玉」とは言い切れん描写ではあります。

上の写真のように、逆光ではなかなかの粘りを見せておりますが・・・、

100322_23

日が沈みかけて暗くなった生田緑地にて・・・、
なんですが、スキャナで自動露出にしたら、こんな色に。
これはこれで幻想的な感じなので、あえて直しませんでした。

これは開放で撮ってますが、
縮小しても、四隅の像が甘い事が分かると思います。

背景をボカしたショットでは、典型的なサジタルコマフレアが出ており、
グルグルと巻かれたボケになってしまいます。
また、ディストーション(歪曲収差)も残っているらしい。

それでも、
ピントがあった部分の物や人が、不思議と「生き生き」した感じに見えるのです。
全体に、冷たい感じの色調になるわりに、
被写体は柔らかく、優しい肌触りで描写されるという、
なんとも形容のし難い写りを示してくれました。
これはなかなかおもしろい。

前回取り上げてから、Minetar(マイネタール)や、
古い東京光器のレンズの事をいろいろ調べておりました。

いくつか分かった事があります。

まず、以下の、海外の掲示板を参照。

Tokyo Koki Minetar 200mm F4.5
Palinar (Tokina?) 100/4 M42 preset - the smallest Tokina ?

特に、前者の方が興味深い。

ここでは、Minetarの200mm F4.5が掲載されております。

前回の通り、手元にある「Super Yashinon-R」と同じデザインです。

Yashinonだけでなく、いろんな会社にOEM供給されていたそうです。

ただ、こんなに評判が良かったのは200mmなどいくつかのレンズだけで、
35mmの事は、ネット上のどこを調べても情報が皆無です。

恐らく、35mmなんてワイドレンズで、しかもプリセット絞りなんて、
時代遅れなものは売れなかったじゃないかな、と思います。
この焦点距離のレンズなら、純正でも充分安く買えたでしょうし、
ましてこの描写じゃ尚更…

でも、なんでプリセット絞りのままだったのか?
60年代末といえば、広角レンズであれば、
もうすっかり自動絞りが一般化していたはずです。

その理由は、マウント部分にありそうです。

Imgp142701

なぜか、A-1に20cmが装着され、
キヤノンRマウントだったはずの35mmが、PETNAX SPについています。
しかも、マウントアダプタ無しで。なぜでしょう?

その昔、レンズメーカーのレンズは「マウント交換式」が当たり前でした。

最後まで交換式マウントを堅持したタムロン(旧・泰成光学)だけではなく、
シグマはYKシステム(社長家の名字、ヤマキからネーミング)、
コムラーも独自の交換マウントを用意するなど、
むしろ交換出来る事の方が当たり前だったようです。

これは、まだ自動絞りが当たり前になっていなかったからです。

レンズが自動絞り化されていけば、
カメラとレンズの間に「交信」が発生します。
当然、メーカーによって仕様が異なる事もあり、
単純だけれども原始的なねじ込み式交換マウントは姿を消していきます。

今回購入したMinetarと、以前購入していたYashinon 20cmは、
共に、独自サイズのネジによってマウントがマウントされて(?)います。

Imgp142801

赤丸のネジ(裏側にもあるので、全部で3箇所)をゆるめ、
銀色のマウント部分をねじると、クルクル回り始めます。

上記海外リンクには「Tマウント」と書いてありますがこれは間違いで、
約48mm径の独自ネジマウントでした。
(Tマウントを採用していたのは、初期の泰成光学)

Yashinonも、OEM品ではありますが、
同じネジマウントなので、それぞれ外せば、こんな感じで入れ替えられり、
というわけです。

例えば、エキザクタマウントのレンズを見つけたとしても、
それを外して手持ちのPマウントかキヤノンRマウントに変えれば、
今のうちのシステムでも使えるようになるわけです。

とはいえ、アダプトールのように手軽には換装できないので、
あらかじめ家でマウントを交換してから外出、となります。

そうはいっても、この35mmはA-1との組み合わせが割といい感じなので、
元通りのマウント構成にしようと思っておりますが、
とりあえず、Minetarの描写をデジタルでも試してみたいので、
*ist Dsでちょこちょこ写真を撮ってから、元に戻そうと思っています。

恐らく絶滅危惧種並みのレンズな気がする東京光器の35mm、
ちょっと個性が過ぎる?気もしますが、おもしろい写真を撮れそうです。

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コメント

あ~、それはあり得る話しですね。
兄は、そちら方面にはよく顔を出しているはずです。
あれ、でも兄は54B持ってたっけっかな?
このブログに登場の54Bは、アルプス堂で買ったジャンク品で、
なぜか赤いテープが巻かれた「Lレンズ仕様」でした(勿論そのまま)
ちなみに、ごっさんのTAMRONは、ほぼ兄からの「強制貸与品」ww
自分で買ったのは54B、02Aくらいですが、なかなか気に入っております。
まだブログに登場していないのは、13Aくらいかな。

投稿: ごっさん | 2010年6月15日 (火) 00時55分

54B,23A,19AH,104A,*istDs,撮り鉄、四国、レンズの分解・清掃・修理…
共通項がこれだけあると、そうなんじゃないかと思った次第で。
特に 54B なんてそうそう持ってる人はいないはずなんで。
ああなるほど、某方の弟さんなんですね。

投稿: 高麗 | 2010年6月14日 (月) 23時18分

なるほど、衝撃が加わっていたとなると、
プリセットでも動かなくなる可能性は確かにありますね。
それに、直すのも事実上不可能だったかもしれません。
しかし、カメラ屋さんともあろうものが、
衝撃の異常も認められないのはいけませんね。

ちなみに、人違いをされたという事は、
余程僕の言ってることや文体が似ていた、という事でしょうね。
ごっさんを語っているのはどいつじゃ(笑)

投稿: ごっさん | 2010年6月13日 (日) 23時57分

失礼しました、人違いでした。

絞りですが、わずかに開放にならない状態でした。
「プリセット絞りだから粘らない」と中古カメラ屋の店員から聞いたことが
甘い思い込みだったことを教えてくれたレンズでもありました。
原因は後玉にぶつけた後があるところから強い衝撃だと思われ、粘りや固着ではなかった模様です。

投稿: 高麗 | 2010年6月13日 (日) 23時36分

高麗様

コメントありがとうございました。

やはり、他にもOEM品があったんですね。

このMinetarも絞りが壊れてまして、分解修理しました。
絞りが壊れやすい機種なのかもしれません。
ものすごい量のグリスが絞りリングとヘリコイドに塗られていて、
それがベトベトになり、絞りまで溶け出していた感じです。

ちなみに、僕は他所に顔を出す事はほとんどありません。
某スレは、あそこの事かと思いますが、
書き込みはもちろん、読んだこともほとんどないです。念のため。

投稿: ごっさん | 2010年6月13日 (日) 22時34分

おそらく、はじめまして。ひょっとしたら某スレの某方かもしれませんが…。
偶然にもこのレンズと同型と思われるレンズを持っていました。
「HIGON 35mm F2.8(M42)」で、先端側の絞り込みリングが銀製だという箇所以外、実によく似ています。最短撮影距離は1m、でも実際にはもう少し回せる。
絞りの異常を自力で直そうとしたら壊してしまい、捨ててしまったのが悔やまれます。
それでも懲りずに怪しいB級レンズを幾本か入手しましたが、面白いです。

投稿: 高麗 | 2010年6月13日 (日) 21時32分

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