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2010年5月

2010年5月31日 (月)

もはや古典の銘機、EOS D60

キヤノンが、EOSのデジタル一眼レフの名称において、
「D30」「D60」までは頭にDを付けていたのに対し、
「10D」以降は、逆にオシリにDをつけるようになり、
以後、現在の「5D」「7D」「50D」に至っているわけですが、
これは恐らく、ライバルメーカーであるニコンが
「D70」「D100」と、頭にDを付ける名称にした、
あるいはそうなっていくと予想し得たからだろうと邪推しています。

実際、ニコンはその後「Nikon D60」というカメラを発売し、
機種名がダブる懸念は現実の物となりました。

それどころか、キヤノン自身も後に「30D」というカメラを発売し、
混乱に拍車をかける事に・・・、なるのかと思えば、
そもそもD30なんてカメラはほとんど市場に出ておらず、
ほとんど忘れられた存在になりつつあります。

*2011/6/6追記:その後「EOS 60D」なんてのも出てるので、
いよいよ混乱しております。

Dsc_437401

先日、代々木カメラの閉店半額セールで購入した、
キヤノンのデジタル一眼レフ「EOS D60」。

2002年発売と言いますから、もう8年も前のカメラです。

うちにあるデジイチは、*ist Dsが2004年発売、
Nikon D80は2006年発売なので、
時系列で言うと「EOS D60」「*ist Ds」「Nikon D80」の順で2年間隔。

同じ2年の間隔ですが、02年から04年の変化は「革命」とも言える、
ドラスティックかつ目を見張る物がありました。

EOS D60は、発売時は本体価格33万円と、
現在の感覚だと「プロ用機」に近い価格設定ですが、
当時の受け止められ方は真逆で「デジタル一眼レフが30万円超まで安くなった!」
と驚かれていた時代。まだまだ、デジイチは高い代物だったのです。

これがその後、2003年3月にはEOS 10Dで20万円弱に下がり、
同年9月には初代EOS Kiss Digitalが12万円という「驚異的」低価格を実現、
一眼レフのメインストリームが、
フィルムからデジタルへ一気に切り替わる「大事件」だった事が記憶に新しいです。

ごっさんは、一番最初に買ってもらった一眼レフがEOS630であった事もあり、
カメラ人生はEOSと共にあり、と言ってもよいくらいでした。
当然、デジタルもEOSで・・・、という流れになると思っていましたが、
あまりに*ist Dsの出来が良かった事もあり、
結局デジタルシステムはPENTAXで構築する事になりました。
(後に、ニコンも参戦。)

よって、今日に至るまで、ごっさんのEOSシステムは「EOS630」「EOS5」の2台体勢、
時代錯誤も甚だしいフィルムカメラオンリーなままで2010年を迎えたわけです。

デジタルも、まぁそのうち機会があればね・・・、程度に思ってましたが、
それでも条件としては、あえて古いD30かD60で、と思っておりました。

というのも、うちには古いSIGMAの400mm F5.6APOがあります。
以前、詳しい分解記を書いた事があるレンズですが、
これが、EOS 10D以降のEOSデジだと、
絞り制御の問題でまともに使う事が出来ないのが分かっていたのです。

古いSIGMAのレンズは、ある程度「いいレンズ」でも結構安く買えるので、
どうせなら、D30ないしD60の安い出物が出るまで気長に待ってようかなぁー、
と思っていたわけですが、それが今回、
代々木カメラ閉店にあわせて、D60本体+バッテリーグリップ+電池2個で、
\18.900-のところ、半額で\9.450-で買う事が出来たわけです。

さて、肝心の「写り」の方はどんなもんでしょう。

部屋でチビを撮ったり、
多摩川河川敷でSIGMAとOMの望遠で試写したり(次回詳述)、
もう何枚か撮ってみましたが、

まぁ、一言で言えば「充分。」、というところでしょうか。

正直、あまりあれこれと難癖つける必要がない描写です。

もちろん、重箱の隅はいくらでもあります。

人間の髪の毛や草木などが、
ベッタリと塗りたっくったような描写になる、というのは、
キヤノンのカメラにはよく見られる傾向ですが、
このカメラも当然ながら、ぐっちょりとして、お世辞にも美しくありません。

色合いも、不自然とまでは言いませんが、自然かと言えば?な気がします。

それでも、EOSデジの「低価格化」が始まる前の機種でもあり、
描写に破綻が無く、充分作り込まれている感じがします。

極端な話し、「その後8年間のデジイチの進化って、何だったんだろう?」
と思わせるだけの描写力があります。

それ以外の、基本スペックや操作性の部分はと言えば、
ごっさんも使っている1992年製のフィルムカメラ「EOS5」にも劣る、
遅くて精度の低いAF、プリズムのはずなのに微妙に見づらいファインダー。

プレビューにはとても「使えない」極小の液晶は、
色が真緑でおかしく、拡大表示は手間が掛かり、
その倍率も3倍と低すぎるなど、悪いことずくめ。

CFの書き込み速度も遅い。
最初から入っていた2GBのカードは120倍速を謳ってますが、
3枚も連写すると、書き込み完了は20秒ほどかかるので、
その間はジッと待ってなければいけません。
(撮影は、バッファメモリが大量に載っているので、続けて撮れる)

こういった、描写に関係のない部分では、
8年という歳月の進化は偉大だったんだな、と思います。

思い返せば03年の8月、当時兄貴が持っていたEOS 10Dを使わせてもらった時、
「あ、こりゃ、まだダメだ、デジタル一眼は」と思った事が、
EOSデジ導入を先送りする要因となってしまったわけですが、
そんな「悪い第一印象」を思い出してしまいました。

EOSが使えるようになるのはいつの話しか、
と思っているうちに*ist Dsに出会ってしまい・・・、
で、EOSとは疎遠になっていってしまいました。

と、悪口をいろいろ書いていますが、
肝心の描写についてはあまり問題はないと認識している事、
そもそもEOS D60は「メインストリーム」で使う予定はなく、
フィルムEOSの補完だったり、
デジに縁の無かったOMレンズを使える事などから、
表現の幅を広げるためのものと思っております。

「遅れてやってきた次期EOS」。
EOS5以来、実に17年振りの新しいEOSは、
その物自体が8年前の使い古しではありますが、
ごっさんの新しい可能性を見出してくれるカメラになってくれそうです。

次回は、デジEOSを買ったらすぐに試してみたい、
と思っていた、SIGMA 400/5.6APO、
およびOM Zuiko 300/4.5の試写結果を報告したいと思います。

当ブログのEOS D60関連のエントリ(Googleサイト内検索)

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2010年5月27日 (木)

さらば、代々木カメラ

今日、定期巡回?で「代々木カメラ」さんのサイトにアクセスしてみたら、

<閉店のお知らせ>6/20をもって閉店させていただきます。

・・・えっ??!!??

へ、閉店・・・orz

僕の好きなカメラ屋が、消えてしまう事になりました。

代々木駅前という好立地にありながら、
狭苦しくて小汚い店舗で、
まさに「寫眞機屋」というたたずまいのお店。

でも、そんな見た目とは対照的に、
店員さんはフレンドリーで気安く話しができる、
とてもアットホームなお店でもありました。

餞別の意味も兼ねて、何か買わないと、と思い、
仕事が終業後、一目散に代々木へ向かいました。
今日から閉店半額セールという事だったので、
いつもは手が出せないものも、買えるかもしれません。

あらかじめ目を付けていたのは、
古いキヤノンのデジイチ「EOS D60」です。
2万円弱で2セット、新たに入荷、とWEBに書いてあったので、
それを購入できれば、と思って店に向かいました。

もう後数分で本日の営業終了、というギリギリで到着、
ウインドーを見ると、D60は1つだけ置いてあります。
もう1台は売れてしまったようです。

その、残った1台のD60を購入しました。

いつもなら、隅々までしっかりチェックするところですが、
今日は、ろくに見ないで「ください」なんて言ってしまいました。
どうにも、これを買わないといけない、という義務感にかられました。

梱包してもらっている間、いろいろ話しさせていただきました。

社長さんがご病気で体調優れず、これを機に閉店を決めたのは先週金曜日。

業者に転売するくらいなら、
お客さんにいいカメラを使ってもらいたいから、という事で、
値段に関係なく全てを半額で処分する事にした。

初日から早速お客さんがわんさとやってきて、
ライカなど高価なカメラからドンドン売れていった
(20万のカメラが10万じゃ、えらい安いですわな、そりゃ)

カメラ、レンズの類がある程度売れたら、
倉庫に入っているアクセサリ類を出してくる予定。

という事でした。

また来ます、と声を掛けて、EOS D60を手に店を後にしました。

代々木カメラの(数少ないですが)思い出や、
今度購入したEOS D60については、またのエントリにて。

今日は、悲しみに暮れているごっさんです。

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2010年5月26日 (水)

お似合いカメラ診断

銀塩一眼レフカメラをセレクったーVer.02

こんなん出ましたけど。

ごっさんにお似合いの一眼レフカメラは

『アーガス製の14mm超広角レンズを装着した、

スクリーン曇りで誰かの遺品のライカフレックスSL』

です。

・・・Leicaflexって、いくらで買えるのぉ~~~??(爆)

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2010年5月24日 (月)

PEN FにEFレンズを付けられるアダプタ

オリンパス・ペンFボディ-EOS/EFブリッジアダプタ
ペンF系 に新しいマウントアダプターが!

世の中、おもしろい事を思いつく人がいるもんです。

PEN Fに、EFレンズを取り付けられるマウントアダプタ。

「そんなもん、作ってどうすんの?」と、第一印象で思ってしまいましたが、
その意図を読んで納得。

EOS用のマウントアダプタは、それこそ五万と世に出ています。
Nikon F、M42はもちろん、Yashica/CONTAX、OLYMPUS OM、PENTAX-Kなど。
対応できないのは、FDやSR、ライカL/Mマウントなどありますが、
最も汎用性が高いのは、EOSのEFマウント、と相場が決まっております。

これらのマウントアダプタと、
今回のPEN F-EFアダプタを組み合わせれば、
あらゆるレンズをPENに付ける事ができる!、というカラクリのようです。

PEN用のマウントアダプタは、生産量が少ないからか、
割と「いい値段」のものが多いですから、
いろいろ揃える、というのは大変な事。

このPEN F-EFアダプタを買っておけば、
後は、比較的安いEOS-FやEOS-M42などを揃えればよい、
という事になるわけです。かしこいですねぇ~

うちにも、EOS用のアダプタは、Nikon F、M42、OMがあります。
OMは、純正のPEN F-OMアダプタあるので別としても、
NikkorやTAKUMARをPENで使えるようになる、というのはおもしろいものです。

PEN FとVoigtlander Color Skopar 20mm F3.5の組み合わせ、
というのは、なかなか実用的でもあり、おもしろそうです。

もちろん、開放専用と割り切れば、
EF35-70mmやEF100-300mmも使えます。
かろうじて、SIGMA 400mm F5.6APOを付けると、
超望遠として使えるのでギリギリ実用の範囲内かもしれません。

これは、是非買ってみたいと思います。

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2010年5月23日 (日)

201系、吉祥寺入線(井の頭線のオマケ付き)

Imgp1530
PENTAX *ist Ds
HANIMEX AUTOMATIC 135mm F2.8
1/80秒 F2.8(開放) ISO800
JR中央線 吉祥寺駅構内
2010年5月21日

広角・標準は飽きぎみだった事、
フィルムでばかり撮っていると現像やスキャンが実際面倒である事から、
久しぶりに「デジイチ+望遠」な組み合わせで撮りに行きました。

会社行く時のカバンに、弁当が既に入っている余白ギリギリのサイズ。
*ist DsとHANIMEX 135/2.8です。
夜間だと少しでも明るい方がいい、となると、
選択しとしては、後はNikkor 105/1.8。
これはまた結構デカいレンズなので、気軽には持ち出しづらいのです。
弁当が無い日の組み合わせ、となりましょうか。

さて、どこで撮ろうかととりあえず三鷹方面へ。
セオリー通りな写真で満足する気はさらさら無かったですが、
かといって、実際ホームに降りていろいろ考えてみても、
なかなか良さそうな場所に行き着かず。
結局、吉祥寺で下車して、
以前、千代田線内で207系と撮っていた時のような構図に落ち着きました。

何本かのE233を見送り、さて次は201系、という所で、
ほとんどのお客さんは黄色い線の内側に並んでいるのに、
手前の方で、ビール片手のおっさん(明らかに酔っ払っている)が、
黄色い線の上に立ってしまいました。

あ~、そこにはあんまり立って欲しくないなー、
と思ってもどうしようもありませんで、
こういう時は「なすがまま、あるがまま」を受け入れるに尽きます。
間違っても、ここで罵倒したり恫喝したりしてはいけません。
夕刊フジあたりに「また撮り鉄が」と書かれるのがオチです(苦笑

お世辞にも美しい写真とは言い難いですが、
「通勤電車」にはサラリーマンと加齢臭(笑)が似合う、
とも言えますので、これはこれで「日常風景」かもしれません。

も少し、カメラを下に振った方がバランスは良かったですね。
どうにも「邪魔~」という雑念に支配されていたのが、写真に出ています。
なんとかもう一度、駅は違えども同じアングルで撮っておきたい気がします。

最近は1/8秒なシャッターでもブレずに撮れる事が多いですが、
この写真は、ご覧の通り、軽くブレています。
我ながら情けなう!、と思ったんですが、
考えてみたら、*ist Dsに135mmって事は、
135判換算で200mm弱くらいの焦点距離がありますから、
1/80秒のシャッターじゃ、確かにブレても仕方ないかもしれません。
でも、*ist Dsだと、高感度はISO800が実用上限界かな、というところ。

しっかり止めたければ、やはり、D80+Nikkor 105/1.8ですね。

最後はオマケに、帰りがけに撮った井の頭線の写真です。

Imgp154001
PENTAX *ist Ds
HANIMEX AUTOMATIC 135mm F2.8
1/60秒 F2.8(開放) ISO800
京王井の頭線 吉祥寺駅構内
2010年5月21日

1年以上前に、1度試写したきり、まだ実戦で使っていなかったHANIMEX。

ボケは非常に柔らかく、幻想的で良いんですが
(点光源が綺麗な「満月」になります。201系の写真参照)、
割と新しい世代のレンズ(意匠から、恐らく70~80年代)の割に、
コーティングが単層なので、こんな強烈な逆光には少々弱い。
でも、それもまた味(あまり好きな言葉じゃないですけど)、
と受け入れられる写りでもあります。
買ってから、ほとんど使ってなかったのが勿体ないレンズなので、
ちゃんと使ってやらないと、と反省いたしております。

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雨に濡れる201系

100520_16
Canon VL
Canon Lens 50mm F1.8
Fuji NATURA 1600
1/125秒 F2.8
JR新宿駅構内
2010年5月20日

この日は四ッ谷で降りて外から撮ろうかなー、
って思ってたんですが、
着いて外に出てみると、時折雷も混じる結構な夕立。
なんというかタイミングがよくない。

で、構内撮りに切り替え、どこで撮ろうかと総武線に乗って移動するも、
結局行き着いた先は新宿駅。
いつもこうやって流れ着いてしまうのです。

かといって、これまでアップしたような写真と、
似たようなものを量産しても仕方がない。
どうしようかなー、と思いながら(先行列車の)E233の顔を見てみると、
結構な雨のおかげで、水も滴るいい電車?になっております。

で、肝心の201系も、お顔のアップとしゃれこんでみました。

デイリーな運用も、いつのまにか日常化した201系、
おかげで?ファンの姿もめっきり見えなくなっており、
僕が一人でカメラ持って追い回している、というのも珍しくありません。

と思ったら、この日は「鉄子」がカメラを持ってパシリと撮ってました。
いやー、いるもんだなぁー、って感心してたら、
ピカッ!、とストロボ焚いている、というか、切り忘れてるし。

女の子なら許されるなんて事はありませんので悪しからず~~~

さすがに少々、201系撮りも食傷ぎみ?ではありますが、
次回(もう撮ってる)からは、気分を変えてデジ+望遠になります。

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2010年5月22日 (土)

201系、新宿を発車!

100513_15
Canon VL
Voigtlander Super Wide Heliar 15mm F4.5 Aspherical
Fuji NATURA 1600
1/30秒 F4.5
JR新宿駅構内
2010年5月13日

どこで撮ろうかと悩み始めると、
ついつい新宿へ足を運んでしまいます。
日々、見せる表情が違うからかもしれません。

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2010年5月19日 (水)

201系、御茶ノ水を発車!

100510_08
Canon VL
Voigtlander Super Wide Heliar 15mm F4.5 Aspherical
Fuji NATURA 1600
1/30秒 F6.7
JR御茶ノ水駅構内
2010年5月10日

GWに奇跡の復活と驚かせてくれた割に、
最近はまた当たり前のように毎日走っているオレンジの201系。

おかげで、Super Wide Heliarで至近距離(もちろん黄色い線の内側)で流し撮り、
なんて無謀なお遊びをする余裕も出来てきました。
「日の丸流し」じゃないか、という指摘も聞こえてきますが、
2mかそこら先を走り去っていく電車を流してるので、まぁ、こんなもんで・・・

いやしかし、15mmという画角は難しい。

次回も、新宿で撮ったカットを載せますが、
「15mmらしい」写真に、なかなかなってくれません。

ググッと被写体に近づいてパースペクティブを強調・・・、
しようと思ったら、今度はパララックスの事があるので、
ファインダーで覗いた時の画を再現する事が難しい。

いやもちろん、相手が電車なので安全な立ち位置を考慮しないといけないし、
人がいっぱい写り込んじゃうとブログにアップできないからと気を遣ったりすると、
ますます困難さが増してきてしまいます。

まぁでも、そうやっていろいろ悩みながら撮るのは、
脳のシナプスを刺激できて、いいトレーニングになっているかもしれません。

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2010年5月16日 (日)

「歴史でめぐる 鉄道全路線」徳島篇

<週刊朝日百科>歴史でめぐる 鉄道全路線 国鉄・JR 2010/5/23号

伝統ある週刊朝日百科の鉄道特集。
最新号(今日現在)は、四国(高徳線、牟岐線他)の特集だそうです。

以下、掲載内容。

> 【43号】
> *険しい四国山地を貫き土佐と讃岐を結ぶ
>  土讃線
>  徳島線・鳴門線・牟岐線・高徳線
>
> [土讃線]
> ・土讃線の瞬景
> ・懐かしい鉄道風景探しの旅 土讃線
>  讃岐から四国山地を越え 四万十川の上流域へ
> ・土讃線詳細全図
>   駅浪漫  琴平駅
> ・クロニクル土讃線 1889~2010
>
> [徳島線・鳴門線・牟岐線・高徳線]
> ・徳島線・鳴門線・牟岐線・高徳線・廃線(第三セクター継承路線)
>
> ・懐かしい鉄道風景探しの旅/クロニクル 
>   徳島線・鳴門線・牟岐線・高徳線
>
> ・追憶の路線—小松島線・鍛冶屋原線・中村線
>
> ・駆け抜けた名列車
>   急行「あしずり」、急行「土佐」、急行「阿波」 
>
> ・新旧車両カタログ 往年の車両たち 
>   C58形蒸気機関車、DF50形ディーゼル機関車 ほか
>
> ・新旧車両カタログ 今を走る車両 
>   キハ185系気動車0番台、2000系気動車、キハ32形気動車 ほか

これは、徳島人としては必携になりそうですね!

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2010年5月15日 (土)

オレンジの101系と201系のツーショット

今日は所用で浅草方面へ。

※正確には「かっぱばし」方面。でも三社祭ではない。
でも折角なので、スカイツリーとの共演をどうぞ。

Dsc_426001

帰り、日比谷線→総武線→中央線と乗り継いで帰る途中、
201系の運用を確認してみると、
丁度、御茶ノ水に着く頃に、東京駅から折り返してくる模様。

こんな時のためにと、カバンにD80を忍ばせておいて正解。

でも、構外に出る時間は無さそうなので、
ホームの上で狙う事に。

とはいえ、レンズは24-50mmなので「35-70mm相当」。
広角でごまかす事も、望遠で切り取ることも難しい。

どうしたものかと、ホーム上をうろうろしていると、
足下から、何やら呼びかけてきます。

「ちょいとそこの、カメラあるなら、ツーショット撮ってくれや」。

あ、ツーショットですか。良いですよ。
丁度、どんな写真にしようか、悩んでましてね。

と、201系が滑り込んできました。

ホーム上で、いい加減なスナップをパシパシ撮って。

ドアが閉まって走り始めてから、お待たせしました、じゃあ撮りましょう。

はい、チーズ。パコンッ。

Dsc_428801
Nikon D80
Ai Af Zoom Nikkor 24-50mm F3.3-4.5 (ワイド端)
1/80秒 F5.6 (ISO800)
JR中央線 御茶ノ水駅構内
2010年5月15日

御茶ノ水で、101系と201系のツーショットを撮ったのは、
恐らく、1985年の101系引退以来、初めての事かもしれません。

「おーおー、よー撮れとるな。うん、うん。」

どうやらご満悦のご様子です。

そんなツーショットも、もうそろそろ撮れなくなるんですよ。
ほら、あの、ヤカン色に輝く「ひ孫」がいるでしょ。

「おー、ありゃ、なかなかいい電車だそうじゃないか。
お客さんは喜んどるよ、静かで揺れないし、綺麗で快適だって。」

どうやら、こちらもまんざらでもなさそう。

そういや、秩父の山奥のご友人も、隠居したそうですよ。

「おいおい、年寄りをそんな働かせるもんじゃないよ。
まぁ、頼られてるうちが華ってやつだな」

なんとも江戸っ子な101系でありました。

※そろそろ、御茶ノ水駅の構内大改修も始まりますので、
「都心最後の101系」を見られるのも、あと僅かかもしれません。

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2010年5月12日 (水)

京急蒲田問題騒ぎすぎ

「拠出金の打ち切りも検討」 京急蒲田駅通過問題で大田区長が会見 (産経新聞)
「蒲田飛ばし 許せない」 (朝日新聞)

・蒲田から羽田に行けなくなるような言い方だが、
「エアポート特快」以外の列車は全て止まる
(運転比率は、ダイヤ見てないので不明)。

・羽田-蒲田間は、各駅で10分、ノンストップで7分(現行ダイヤにて)
その差はたったの3分しかない。
目的地が蒲田であるお客さんが、
あるいは羽田が目的の蒲田在住のお客さんが、
途中駅を飛ばす列車(=直行列車)に乗らなければならない理由がない。

・羽田を使う人は、目的地がはっきりしている。
蒲田に止まるからといって
「あら、蒲田ですって。降りてみようかしら」
と思う人が、どれほどいるだろうか。
蒲田に用があるなら、蒲田に止まる列車を選ぶだろう。

・そもそも、蒲田を出発して羽田へ向かう人が、
「特快を止めないとさばききれない」程たくさんいるのか?
各停や急行で充分なんではなかろうか?

> 拠出金の打ち切りも

結局は利益誘導目的だったのか?

大田区が資金の一部負担したのは、
踏切の解消による環八/第1京浜周辺の渋滞緩和が目的なんじゃなかろうか。

『京急蒲田は「エアポート特快」が止まるような駅です、
他の駅は飛ばしても、うちは止まります』的な、
ステータスと体面とメンツの維持だけしか、反対の理由を見いだせない。

以上。

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2010年5月11日 (火)

SONYのミラーレス(ありだなこりゃ)

Nex5

ソニー、世界最小のレンズ交換式デジタルカメラ「NEX-5」「NEX-3」 (デジカメWatch)

ん~~~~~………

いいっねっ!!(横山さん風)

コンデジを魔改造してマウントくっつけました、
みたいな後付け感がよし(めっちゃ誉め言葉)

全体のフォルムは、RICOHのGR1を思い起こさせるような?
センサーと電池以外の物は中に入ってるの?、
って疑問に感じる程の集積技術は、さすがSONY。
本体縦幅を上回るマウントには燃える。かなり燃える。

どんなレンズをつけても、
「カメラにレンズを付けてる」よりはむしろ
「レンズのオシリに何か付いてる」みたいに見えるんだろうな。
どんな安物レンズも立派に見えてきそうだ。
「デメキンカメラ」とでも名付けようか(笑)

これから、各社マウントアダプターを出してくるだろう。
アクセサリー類の充実っぷりによっては、PENじゃなくてNEXかな。

相変わらず「一眼カメラ」なんて呼称を使うのは許し難いが、
むしろ「ミラーレス」「一眼クオリティ」という形容詞を多く用いている様子。
それならまだ許してやってもよい。
原理主義者は言葉尻にうるさくていけませんな(笑)

PENと違ってAPS-C、日頃*istDsやD80で慣れ親しんだ感覚を持ち込めるのは嬉しい。
反面、Cマウント遊びには不向きか?
ケラレは後でトリミングと割り切れば、まぁ…

NEXショックでPENが安くなると見越して、
そちらに手を出すという作戦もありか?

PENTAXやNikonがミラーレスに手を出す日を待つべきか。

いずれにしても、またまた悩ましいカメラが増えてしまいましたわ。

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201系、環七&新宿

100506_15
Canon A-1
FD35-70mm F2.8-3.5 S.S.C. (50mm)
1/15秒 F2.8開放
Fuji NATURA 1600
JR中央線 中野-高円寺間(環七立体交差部)
2010年5月6日

100506_21
Canon A-1
FD35-70mm F2.8-3.5 S.S.C. (70mm)
1/60秒 F4.0
Fuji NATURA 1600
JR中央線 新宿駅
2010年5月6日

オレンジは死なず。

ただ、乗客を運ぶのみ。

画像の傾きを直すなんて男らしくない。無粋だ。

ありのままをさらけだす事が、
201系の日常をありのままに示してくれるに違いない。

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2010年5月 9日 (日)

夜の国分寺の201系

Dsc_425501
Nikon D80
Ai Nikkor 50mm F1.4
1/20秒 F2.0 (ISO1600)
JR中央線 国分寺-西国分寺間
2010年5月5日

Dsc_425901
Nikon D80
Ai Nikkor 50mm F1.4
1/30秒 F2.8 (ISO1600)
JR中央線 国分寺駅
2010年5月5日

この日の中央線201系の運用は、
午前中は青梅線内を往復、
正午前後は東京駅へ「上京」して、
そのまま豊田に向かって車庫入り。

再び夜に豊田を出て、中央線内の運用に入る・・・、
という感じでした。

その間に、都電を写しに行ったりしてたわけです。

普通、昼の部が済んだら「はい、今日の201系は終了」
となりそうなもんですが、
「能登」撮り以来、夜の撮影に抵抗が無くなってしまいました(笑)

とはいえ、あんまり遅くなりたくないので、少しでも西に、と思い、
なんとなく国分寺で降りていろいろ歩き回っていましたが、
結局、国分寺駅すぐ西の陸橋で、
苦手な「縦流し」を実行してみました。

結果はこんなあんばいで、成功と言える程の成功ではありません。
おしりも、切れない予定だったんですがね。
「多分、こんなもんだな」と思いながら撮っておりました。

夜間の流し撮りだと、
金網が手前にあっても消え去ってくれる事が分かっていたので、
普通なら早々に諦めるような構図を狙うことができる、というのは
「能登」撮りの時の大きな発見でありました。

201系が陸橋の下を通過した後は、振り返って国分寺駅構内に停車中の図。

以下は、余談で、八王子へ向かう「はちおうじ日光」号。

その直前、団臨の183系も来ましたが、
こちらは大失敗につき、伏せておきます。

Dsc_425201
Nikon D80
Ai Nikkor 50mm F1.4
1/20秒 F2.0 (ISO1600)
JR中央線 国分寺-西国分寺間
2010年5月5日

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2010年5月 7日 (金)

子供の日の都電荒川線

Dsc_411201
1/200秒 F4.0
都電荒川線 都電車庫前駅付近「おもいで広場」

Dsc_412101
1/500秒 F3.5
都電荒川線 都電車庫前-荒川遊園地前間

Dsc_413501
1/250秒 F5.6
都電荒川線 荒川遊園地前駅付近(あらかわ遊園入口)

Dsc_417201
1/80秒 F5.6
都電荒川線 飛鳥山駅付近

Dsc_417701
1/60秒 F5.6
都電荒川線 西ヶ原四丁目付近(?)

(諸元以外全て)
Nikon D80
SIGMA ZOOM 21-35mm F3.5-4.2
ISO100
2010年5月5日

丁度この日は「こどもの日」だったので、
都電の車庫も、あらかわ遊園も、
子供達がいっぱいで楽しそうでした。

いや、むしろ大人達の方が楽しそうだったかも?

子供そっちのけで、
PEN E-P1で都電を激写していたママ鉄さんとか(笑)

この日は、Nikkorの50mmや85mm、105mmなど、
いろいろレンズを持ち出していたというのに、
終わってみれば、朝と昼間の撮影は、
SIGMA 21-35mmの「独壇場」でした。

この都電の時なんて、
D80+SIGMA以外のレンズは、
カメラバックに入れたまま、アキバのコインロッカーに押し込まれる始末。
裸一貫でプラプラと(あ、カメラの話しですよ、もちろん)、
暑い日が照りつける中を歩き回っていたのであります。

撮ってて思ったんですが、
やっぱ、SIGMAのレンズは逆光に弱いネ(汗

そんな欠点を補って余りある、
クリアでシャープな描写が、実に魅力的なのであります。

追伸(10/05/11):

シグマ「8-16mm F4.5-5.6 DC HSM」 交換レンズ実写ギャラリー (デジカメwatch)

この撮影の前の日に、
SIGMAの超広角ズームの実写テストで、
荒川線を撮影した写真が、こちらに載っていました。

D80で21mm(=32mmくらい)だと、ちょっと物足りないかなぁ、
と思いながら撮っておりましたので、
いきなり8mm(=13mmくらい)の広角の画を見せつけられると、
正直悔しくなってきます。

とはいえ、モットーは「今ある機材で何とかしろ」なので、
やれるだけの事はやったかな、と納得はしております。

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2010年5月 5日 (水)

御茶ノ水で201系(予告編)

Dsc_407801
Nikon D80
SIGMA ZOOM 21-35mm F3.5-4.2 (ワイド端)
1/250秒 F5.6 (ISO100)
JR中央線 御茶ノ水-四ッ谷間
2010年5月5日

Dsc_408301
SIGMA ZOOM 21-35mm F3.5-4.2 (ワイド端)
1/250秒 F4.0 (ISO100)
JR中央線 御茶ノ水-四ッ谷間
2010年5月5日

今回は予告編なので、肝心の201系はいません。スイマセン。
前のエントリの通り、
まだF4Sの中に入っているVELVIAに写り込んだままの状態なので・・・

これは、露出計代わりのD80で撮った画像から。
同じレンズをF4Sにつけて写したので、
これよりも広大な感じで写っています。

それが吉と出るか、凶と出るか・・・
戦々恐々としております。

前回の途中経過?エントリの通り、
今日はこの写真の後、都電に移動してスナップを撮り
(意外にも、今回が初の都電でした)、
更にその後、夜の国分寺で201系を流し撮り。
これは「優良可不可」の「可」ギリギリ、ってところですが、
撮った物は仕方ないので、今度紹介いたします。

まだ201系走るのかなー。
一応、カメラは会社に持っていって待機しておく事にしましょう。

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都心大徘徊中

朝8時半頃起床。中央線201系の運用を確認し、撮影セットを手に外出。
御茶ノ水下車、軽くロケハン、ポイント確定。機材はF4SにSIGMA21-35mmを選択、フィルムは最後の「VELVIA」(50ではない)。
同業者多数。上り撮影後、一斉に道路に飛び出し、逆サイドを狙うやう。
ちなみにすぐ真横は交番ですよ。恐ろしきかな鉄の脱法行為。VELVIAは、まだF4S内にあり、残り数枚の使い道を模索中。
夜の部まで時間あり、アキバのコインロッカーに機材を放り込む。肩にはD80+SIGMA21-35mmのみ。
初の都電撮りを敢行。荒川遊園付近、学習院付近にて。歩き回って疲れる。
我楽多屋に立ち寄り。PEN FやCanon7のケースを見つけるも、微妙にエクスペンシブにつき見送り。
アキバに戻って機材をピックアップ、夜の部に備えて西へ向かってる途中。「能登」で活躍した105/1.8の活躍に期待。
でも、夜はE233なのでは、との悪寒もあり。
なお、もうすぐ中野なので、途中下車せざるを得ず。

…以上、偽ツイートでお届けしました。勿論、字余りです!?

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Zoom Nikkor Auto 43-86mm F3.5

先日、チビを、平塚方面まで「いちご刈り」に連れて行きました。

赤い物体を見るだけで興奮して鼻息が荒くなる程のいちご好きなので、
取り放題食べ放題のいちご刈りに大変ご満悦。
僕が、割と早々に「もう満腹~」と白旗を上げたというのに、
チビは最後までもりもりと食べまくっておりました。

いつも、チビと出かける時は、カメラを持っていくようにしています。

折角なので、いろいろ機材をチョイスして持っていくようにしております。
最近だと、A-1だのCanon7だのCanonet GIII-17だの
(あ、なんでキヤノンばっかし・・・)

今回は、最近めっきり使っていなかった「Nikomat EL」にしようと決めました。
で、レンズは、55/1.2か、50/1.4にしようと思っておりましたが、
「そういえば!」と思い出したのが「ヨンサンハチロク」でした。
デジタル(D80)では既に撮っておりましたが、
ちゃんとフィルムのカメラで、イメージサークルをいっぱいに使った写真は、
まだ撮っておりませんでしたので、いい試写の機会でもあります。

今日、現像あがったネガをスキャンしてみたのですが、
驚くべき事に、そこに記録されている画像のなんと生き生きとし、
キリッとしたピント面と、背後の美しいボケの美しい事。

いろいろ揶揄されながらも、60年代Nikkorレンズの代表格として、
今に伝わる銘玉の神髄を、今更に味わっております。

1963年、ニコンが世界で初めて※実現した標準ズームレンズ、
「Zoom Nikkor Auto 43-86mm F3.5」は、
その中途半端な焦点距離で「ヨンサンハチロク」
(あるいは「ヨンサンパーロク」)と呼ばれ、親しまれてきました。

※ここで言う世界初は、「実用的な」、という意味で。

小型化、低価格化で実用的な写りをめざした国産初の標準ズームレンズ
「Zoom-NIKKOR Auto 43~86mm F3.5」
(「ニッコール千夜一夜物語」)

実は、上記のリンク内の最下部にもある通り、
このヨンサンハチロクが発売される2年前の1961年、
ニコンは「3.5~8cm F2.8~4」というレンズを発売すると告知し、予価まで発表していましたが、
直前になって中止になる、という出来事があったそうです。

※参考(1)
SとFマウントレンズのカタログ (「ニコンカメラの小(古)ネタ」)

※参考(2)
Manual Focus Nikkor Zoom lense 35-85mm f/2.8~4.5s (Photography in Malaysia) ※海外サイト

発売中止になった理由は、恐らく、あまりに大きすぎたからでしょう。
フィルター径82mm、重さ1.1Kg!という巨大レンズなので、
とても「標準レンズ」として使えるような代物ではありません。

ズームレンズの存在意義は、やはり、
「レンズ1本で、複数のレンズを持ち歩くのと同じ便利さ」
を実現可能な事にあり、大きくしてまでズームにしても仕方ないではないか、
という結論に達したからだろう、と思います。

これだけ大きいズームになった理由は、恐らく、
そうでもしないと「満足のいく描写」を実現できなかったからだろう、と思います。

今のように、特殊低分散ガラスや非球面レンズを湯水の如く使える時代ではなく、
また、レンズ設計に使えるコンピュータの能力も大した事はありませんから、
設計者がそろばん?計算尺?でちまちまと計算しつつ、
ノートに計算式を無数に書いてレンズを設計。
それを手作業の工程でガラスを研磨して作っていく、という時代、
「小型軽量」で「バリアブルな焦点距離を有する」レンズを、
いかに「現実的な」スペックに収めるかは、非常に難易度の高い仕事だったと思います。

結果として、このレンズは「ワイド端の樽型収差」「テレ端の糸巻き型収差」
「周辺光量不足」「ケラレ」「非点収差」「コマ収差」など、
写真レンズの収差のオンパレードとでも言うべきものとなりました。

開発陣としては、本当は、これらの収差を完璧に補正したい、
と思って設計していたの違いないのですが、
「現実的」には、このレベルまで追い込むのが当時の限界だったんでしょう。

購入した時、ヨンサンハチロクを分解メンテしながら、
あぁ、これは収差も出るよなぁ、と納得がいきました。

以下に、このレンズの構成図が載っているので、ご参照ください。

Manual Focus Nikkor Zoom 43-86mm f/3.5 Auto lense - Part I (Photography in Malaysia) ※海外サイト

元祖標準ズーム 「ズームニッコールオート43~86mmF3.5」 (「ニコンカメラの小(古)ネタ」)

※なお、ヨンサンハチロクは、「New Nikkor」化される際に改良され、
光学系が変わっておりますが、今回は、「Auto Nikkor」時代の初期のもので話を進めます。

このレンズは、ズームレンズとしては比較的ガラスの枚数が少なく、
「7群9枚」で構成されています。

最前面の1群2枚が「第1群」、次の2群3枚が「第2群」で、
少し離れてマウント側の4群4枚が「第3群」となります。

これらのうち、「第2群」はピント、ズームいずれの場合も一切動かず、
フィルム面に対して同じ距離のまま固定されています。

ズームの際は、「第1群」と「第3群」が動きます。
「第1群」は、直進ズームの動きに完全に一致しており、
一方、「第3群」はカムによって、少し放物線を描くような動きをします。
(おおむね、「第1群」と平行した動きではあるのですが)

一方、ピントを合わせる時は、「第1群」だけが動きます。
「第2群」「第3群」は動きません。

ここがまず、当時のレンズとしてはかなり「異例」だと思います。

単焦点レンズの場合、もっとも基本的な「ピントを合わせる時のレンズの動き」は、
「全群移動」、すなわち、すべてのガラス玉が、
ヘリコイドによる前後の動きに合わせて、フィルム面から遠くなったり近くなったり、
という事です。

それに比べるとこのレンズでは、
ピント合わせで動くのはたったの1群2枚で、残りの6群7枚は一切動かない、
という事になります。

しかも、このヘリコイドを動かす時の「第1群」は、
相当な距離を前後に動きます。
当然、動けば動くほど、「第2群」以降に入り込む光軸は変わるはずです。

実際、ヘリコイドを∞←→近接に動かしてみると、
ピントだけじゃなくて、画角も大きく移り変わっていく事が分かります。

しかも、F4Sのような「視野率100%」のカメラで覗いてみると、
近接になっていくほど、画面隅の光量が落ちていき、
最近接の時には、四隅は「真っ暗」になっている事が見て取れます。

近接という事は、レンズは前の方に動いているわけですから、
最近接のところでは、もう実際には135判をフルカバーできるイメージサークルが無い、
という事になるわけです。

実際、このエントリに貼った各種の参考サイトの記述を元にすれば、
ヨンサンハチロクが最もまともな描写をするのは
「距離3m程度の被写体を」「焦点距離60mm程度で撮る」ことのようです。
それ以外の焦点距離、被写体との距離での撮影の場合は、
なにがしかの収差が発生する条件になる、と理解していいようです。

周辺光量の落ち込みを改善するためには、
(少なくともこの設計であれば)前玉を大きくするしか方法がないわけですが、
最初に書いた通り、あくまでズームレンズは「日常的に使えてなんぼ」
という方針だったはずで、これ以上は小さくできない、というギリギリのところで、
フィルター径52mm、というスペックに落ち着いた、というか諦めた、
という事なんだろうと思います。

※普通、サービス判など紙に焼くときは多少トリミングされるのが前提ですから、
四隅に光が来ていないのはある程度やむを得ない、という判断だったんだろうと思います。
恐らく、視野率100%のカメラでポジ撮りする、なんて使い方は、
このレンズは想定していないはずですし。

また、他の収差を含め、画質を改善するためには、
「より構成枚数を増やし」たり「ズームの動きをより複雑にし」たり、
という方法も、当然考えられると思います。

しかし、このレンズは、特殊なプロ用向けのレンズではなく、
一般の写真ファン向けに安価に提供されるべきレンズ。
構成枚数を増やせば原価があがるから価格もあがるし、
ズームの動きが複雑になると、更に計算がややこしくなる。
ややこしい計算によってより複雑な動きのレンズになると、
製造過程がより大変になって価格に転嫁され・・・、となるわけで、
やはり、「ある程度」に押さえないといけない。

なお、ヨンサンハチロクは、Fマウントの物がよく知られていますが、
ほぼ同時期に、レンズシャッター一眼「ニコレックスズーム」にも採用されており、
むしろ、こちらへの搭載を目的に開発されたレンズなのでは?、
とも思われますので、ますます、
「少しでも安く作る」事が至上命題のレンズだった、という事になります。

ただでさえ難しいズームレンズの設計なのに、
小型で、製造が容易で、かつ、ニコンの名を汚さない程度のクオリティで・・・

恐らく、開発陣は、他のどんな高級レンズの設計よりも、
ヨンサンハチロクの設計で苦労されただろうな、と思います。

結果として発売されたヨンサンハチロクの描写ですが、
購入した時、現代のデジタル一眼であるD80撮ってみた感想は、

「うん、間違いなく、これはAuto Nikkorの描写だな」

、という印象。

以前に購入した「Ai Nikkor 35mm F2S」は、
Auto Nikkor時代からの光学系を引き継ぐレンズでしたが、

「高解像度の割に当たりが柔らかくて、カリッとしたところがない」

という印象を受けました。

ヨンサンハチロクも、ファインダーを覗いてヘリコイドを回してみた感じは
「うーん、どこがピントの山だか、分からん」
という感じでしたが、フォーカスエイドを頼りに撮影してみると、
ちゃんとピントのあったところは、等解像度までしっかり結像しています。

もちろん、「中心部」だけ、ですけどね。周辺は、まぁ・・・(汗

ボケは、素直で意外に綺麗です。
ズームだと、二線ボケだの、グルグル回るだの、
ボケが汚くなる傾向にありますが、
このレンズ、構成枚数が少ないからなのか、
それほどボケがグチャッとなるような気配がありません。

そして、もう1つ。設計者の苦心の跡を見つけました。

それは、絞りです。

このレンズ、開放は「F3.5」となっています。

しかし、レンズの中をよく覗いてみると、
F3.5開放のはずなのに、絞りが少々「絞られて」います。

分解して玉をはずしてみると、
だいたい、1絞り分くらいは絞られていると思います。

一般的に、カメラのレンズは「1~2絞り程度絞る方が写りが良い」とされています。

逆に、開放だと、シャープネスが足りなかったり、周辺光量が不足したりします。

恐らくこのヨンサンハチロク、設計上はF2.8程度なんでしょう。

しかしそれだと、あまりにも描写が甘かったり、
(今でも叩かれるレベルなのに)著しい周辺光量不足が発生するから、
あらかじめ機械的に「最小絞りは、1絞り程度絞った状態」
で止まるように作ってあるのではないか、と想像されます。

機会があれば、更に別のジャンクのヨンサンハチロクを買ってきて、
絞りを撤去して「開放を解放」(?)した描写を拝見してみたいところです。

ヨンサンハチロクは、好きな人はとことん好きだけど、
キライな人はゼッタイに見向きもしないようなレンズです。

昨今の、あまたの収差を徹底的に補正された、
「優等生的」なレンズに比べれば、なんとも「前時代」的で、
使うに値しないようなダメレンズという印象を持つ方も多いことでしょう。

でも、この「43mmから86mm」という焦点距離が、
距離感の近い人物を撮影するのに、実は最も最適である、
という事に、撮影してみて気づきました。

「43mm」といえば、思い出すのはPENTAXの銘玉、
「SMC PENTAX-FA 43mm F1.9 Limited」です。
135mm判の「真の」標準レンズの画角は43mmである、
という思想に基づいて設計されたこのレンズは、
今でも、PENTAXを代表する単焦点レンズとして人気があります。

考えてみれば、ヨンサンハチロクのワイド端も、同じ43mmですから、
「真の意味での標準レンズ焦点から始まるズーム」とも言えます。

また、テレ端の86mmは、いわゆる「ポートレートレンズ」の焦点距離。

通常は43mmのままで撮影しつつ、
誰かをしっかり写したいと思えば、そこにズームアップすると、
自然とポートレートに最適な焦点距離に落ち着く。
しかも、開放はF3.5と割と明るいので、
背景をボカしての撮影もお手の物(しかも綺麗にボケる)

もちろん、その間の50mmや60mmなどの焦点距離でも撮影できる。

「中途半端な焦点距離のズームで、ズーム比も小さい」レンズですが、
実はきっちり、押さえるべきところは押さえたレンズでもあるのです。

人物を撮る機会が多いと、このレンズの有用性はすぐに理解できると思います。

もちろん、これはフィルムカメラに装着して撮影しないと、
その恩恵を受けることが出来ないのは当然の事です。
APS-Cなデジイチに装着すると60~120mm程度のズームレンズになり、
「標準レンズにはちとワイド端が長く、望遠と言うには120mm止まり」
などとろくな事になりません。

一方で、D700なんて高性能なカメラにあてがうと、
レンズ性能の悪いところばかりが目立つ事になり、目も当てられません。

やはり、ピントやラチチュードに寛大な「ネガ」を使うのが、
最も効果的かつその真価を発揮できるに相違ありません。

当然、F6なんて今風のカメラではなく、
オススメは、なんと言ってもNikomat。
ELはオートが使えて便利ですが、FT2なんかも丈夫で知られてますのでいい機体です。

背伸びするなら、FかF2止まりにしておきましょう。

きっと、写真は「記録」するものではなく「記憶を写し止める」ものだと、
改めて気づかされてくれるはずです。

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2010年5月 2日 (日)

ごっさん流DPE店の使い分け方

こんな事を書いても、
東京近辺の人にしか関係の無い話しですが、
もし参考になる事があれば、と思いまして。

フィルムと言っても、カラーに白黒、
135判(ライカ判)に120判(ブローニー判)、
ネガにポジ、日本製にアメリカ製に・・・、
などと千差万別。

それぞれに適したDPE(ラボ)を選んで現像に出していますが、
その判断基準をメモしておこうと思います。

もちろん、ここに書いてあるのは「ごっさんの基準」ですから、
それが必ずしも正しい判断、とは限りませんので、
あくまで参考、という事で・・・

■135判のカラーネガ(コニルタ、DNP、Kodak)→55staion

以前、55stationの仕上げもいろいろだ、
というエントリ
を上げた事があります。

今も、うちの「北の方の最寄り駅」にある55stationを愛用しており、
ホントは一番近いはずの「南の最寄り駅」の方は、ほとんど使っていません。

コニルタやDNP、Kodakなどのフィルムを愛用しているごっさんには、
このお店の仕上げが一番しっくりとくるのです。

ただ、それもお店の人に聞いたわけでもなく、
ネガをスキャンした感じから得た感触でしかなかったのであります。

が、先日、かのチョートク氏のブログにも、
ノーリツで仕上げるとトーンがゆるやかだ、と書いてあり、
漠然とした感触が意外と正しかったようだ、と再認識したところであります。

また、最近、現像が済んだネガの中に、
店員やバイトのお姉さんをフィーチャーした小冊子が入っている事があり、
○○店の○○さんは写真が趣味で、NikonのFM2を愛用し・・・、とか、
□□さんは某大学の写真学科で勉強を・・・、なんて事が書いてあります。
どのお店にも、そんな「写真好き」な店員さんがいると思うので、
うまくそういう人のシフトを把握できれば、
好みの仕上げを覚えてもらって「専属」にしてしまう、という手もあるかもしれません。

■カラーネガ(フジの純正仕上げ)&ポジ(フジの135判、ブローニー判)→キタムラ新宿西口店

ネガをフジの純正で仕上げる必要がある場合
(REALAなどは、純正で高彩度な仕上げの方が持ち味が出るので)、
また、フジのポジを即日現像してもらう場合に、
僕がいつも使っているのは、「カメラのキタムラ新宿西口店」。

正直、ここが特別腕がいい、という事もないんですが、
ポジを、しかもブローニーまでスピード仕上げしてくれる、
というお店はなかなかありませんので、重宝します。

現像してもらっている間に、
付近の中古カメラ屋を覗いて回るのがなわらしです(笑)

なお、ポジは「ノーマル・スリーブ」が原則。
増感はラボ送りなので、1週間程度かかりますので、ご注意を。

ところで、以前、こちらのお店では、
ポジの仕上げを「E-6プロセス」と告知していましたので、
あぁ、ポジはKodakの仕上げなんだ、と思い、Kodakのポジを使っていました。

しかしある日、店員さんに「当店はフジの仕上げなので・・・」
と言われて「???プロセスはE-6ですよね?」と聞いたら、
「はい、プロセスはE-6ですが、現像液はフジのものを使っています」、と。

つまり、「プロセス」の使い方、理解の仕方の問題だったのです。
世の中の内式のフィルムは、ほぼ全て「E-6互換」で出来ています。
Kodakであろうとフジであろうと、同じ行程で現像できます。
キタムラはそれを、仕上げが「E-6互換」という意味で、「E-6」という言葉を使ってたようです。

もちろん、違う現像液なので、仕上がりは微妙に異なってきます。
そこを、あるお客さんに突っ込まれたらしいのです。
この仕上がり、E-6じゃなくて、CR-56じゃないですか?、と。

で、ある日から、仕上げは「CR-56」です、と告知するようになり、
ポジ現像を依頼するお客さんにも、個別に説明していた、という事のようでした。

僕の理解も、「プロセスがE-6」は、現像液がE-6である、と思ってましたので、
そりゃぁ、普通はそう思うでしょ、と店員さんに意見を伝えたのでありました。

とはいえ、僕にとってポジの利用法は、
「買ったカメラのシャッター、露出計の精度を測る」ためのもので、
色がどうこうはあまり興味がないので、
以来、フジのポジ(TREBIなど)を使うようにしております。

余談が長くなりました。

■カラーネガ(Kodakの純正仕上げ、135判&ブローニー)→ヒロセフォトショップ(下北沢)

「EKTAR100」など、Kodakのフィルムを純正のC-41で処理したい時は、
下北沢にある「ヒロセフォトショップ」を利用しています。
店内にミニラボがあるので、1時間で現像してくれます。

また、ブローニーのカラーネガを1時間仕上げで現像してくれるのも、
非常に嬉しいサービスです。
最近は「EKTAR100」の120判を愛用していますが、
これもいつも、こちらで現像させていただいております。

ただ、こちらのお店は「毎月1日、10日、20日」が定休日となっており、
それらの日にどうしてもブローニーを現像したい、という場合もあるので
(実際、今年の年賀状の時に、これで困ってしまった)、
そういう時は、ちと遠方ですが、千駄木にある「イエロージャケット」に行くようにしています。

また、あまり使わないですが、フジのブローニーネガを現像する時は、
一応純正の方がいいかな、と思い、
即日現像は無理ですが、キタムラあたりに出すようにしています。

■ポジ(Kodak)→堀内カラー

Kodak系のプロラボと言えば、「堀内カラー」でしょう。
会社に近くにあるので、アクセスが便利なのです。
コダクロームの国内現像が終了した時、
海外現像の依頼を、堀内カラーでお願いした事もあります。

基本、ポジはフジを使うようにしているので
(新宿キタムラのプロセスに合わせているので)、
あまり使う事はありませんが、
手元に残っているエクタクローム64(EPR) を現像する時は、
こちらのお世話になる事になりそうです。

■白黒ネガ→ヨドバシ?キタムラ?

実は、ここはまだはっきりとした結論が出ておりません。

とりあえず、ここ2回ほどはヨドバシに出しましたが、
どうにも時間がかかるので、他のお店も試してみようかな、と思っています。

恐らく、ヨドバシで現像に出した白黒フィルムは、
1週間のある日に、まとめて現像しているんだと思います。

ここ3回ほど現像に出した感じだと、
「翌週月曜」とか「翌週火曜」なんて仕上がりでしたので、
恐らく週末までフィルムを溜め込んでいるんだろうな、と。

そういえば、こないだ現像に出した「トライXを2段増感で」は、
先週火曜(27日)に出したら、「5/6の仕上がりになりますー」
と普通に言われてしまい、仰天してしまいました。
デジタルなこの世の中、たまには、
こんな「延々と待たされる」写真というのも、おつでよろしいものです。

現像に出している事を忘れそうだ(笑)

以上、参考までに。

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2010年5月 1日 (土)

池ノ上でSuper Wide HeliarとDマウント(京王3000系)

1004302_10
Canon VL
Voigtlander Super Wide Heliar 15mm F4.5 Aspherical
Kodak Super Gold 400
1/500秒 F13
京王井の頭線 駒場東大前-池ノ上間
2010年4月30日

1004302_11
Canon VL
Voigtlander Super Wide Heliar 15mm F4.5 Aspherical
Kodak Super Gold 400
1/500秒 F13
京王井の頭線 駒場東大前-池ノ上間
2010年4月30日

西国で中央線を撮った後は、
国分寺まで散歩がてら、
野川水源付近の公園などで武蔵野の雑木林を堪能し、
吉祥寺を経由して下北に出て、
そこで撮ったばかりのフィルムを現像して家に帰る・・・、
というつもりでおりました。

が、下北で降りて、
改札を出て階段を下りるとき、ふと窓の外を見ると、
渋谷方面から走ってくる井の頭線は、なんと3000系ではありませんか!
おっと!今日は仕業についてたか。
そういや、富士見ヶ丘の車庫で見かけなかった気がした。
それ以前に、考えてみたら今日は平日だったではないか。

という事で計画変更、
予備のフィルムをCanon VLに詰め、
レンズもSuper Wide Heliarしか持っていなかったので、
線路沿いで良さそうなところを歩いて捜索。

すると、池ノ上の駅を過ぎたところで、
菜の花が綺麗に咲いてましたので、
それと絡めて撮ってみる事にしました。

上の2枚は、そこで撮影した、
吉祥寺方面から戻ってきた3000系渋谷行き急行。

この後、渋谷から折り返してきた急行、
更に吉祥寺から折り返してきた急行と、
3回撮影したんでありますが・・・

前回も書いた通り、昨日はこの後、家に帰ってから、
何を思ったのかフィルムを入れたままで蓋をあけてしまい、
2回目以降のカットをダメにしてしまいました。

特に、3回目は、下北の改札へ昇る階段から、
京王3000系と小田急5000系のコラボを撮影できたので、
これは良いのになる!、と思っていただけに、
あまりに残念で悔しいのです。

あぁ、そんな事なら「あと数枚残っているから、
チビの写真でも撮ってから現像に出そう」
なんて事を考えず、撮り終わった段階で出しておけばよかった。
いつもそうだからと、なーんの疑問もなく、
パカッと開けてしまったんですから、
これも老化の始まり、ってところでしょうかね・・・

しかし、アップしたカットの次のコマからは、
全面に盛大に光が被って使い物にならなくなっており、
かろうじて2枚だけでも3000系の写真が生きてて良かった、と思います。
(パーフォレーションから漏れてきた光が、
下の方で赤く染まっているのは痛々しいですが・・・)

さて、今回も、Dマウント改造のOGOB-01の写真を入れておきます。
今度はレンズをNikkorに変えてみました。

Pict0098
Kenko OGOB-01改(簡易Dマウント化)
Nikon Cine Nikkor.C 13mm F1.9
1/1379秒 F1.9
京王井の頭線 駒場東大前-池ノ上間
2010年4月30日

親指の第一関節程度の大きさしかない(本当です)極小レンズですが、
これでもしっかりニッコールの写りをしてまして、
ピント面のシャープさは、YashinonやZuikoを圧倒します。

本来のイメージサークルを外れると、
途端に像面歪曲が発生して、
ピントが合っている所とあってないところが混在する、
とても変な写りになるレンズですが、
開放で全てボカしてしまうと、木が森に隠れてこんな感じに。

ちなみに、OGOB-01のシャッタータイムラグは「1秒」ほどあるので、
こうして構図の中に電車を入れるだけでも一苦労です(汗

まだまだSuper Wide Heliarに慣れないごっさんでありますが、
なにせ新品で買ってしまった高価な(自己比)レンズなので、
減価償却が済むまで(?)使い倒そうと思います。

という事は、老体のCanon VLにむち打って働いてもらう事になるわけで・・・

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西国でSuper Wide HeliarとDマウント

100430_03
Canon VL
Voigtlander Super Wide Heliar 15mm F4.5 Aspherical
Kodak Super Gold 400
1/125秒 F4.5
JR西国分寺駅構内
2010年4月30日

100430_10
Canon VL
Voigtlander Super Wide Heliar 15mm F4.5 Aspherical
Kodak Super Gold 400
1/500秒 F13
JR中央線 西国分寺-国立間
2010年4月30日

100430_19
Canon VL
Voigtlander Super Wide Heliar 15mm F4.5 Aspherical
Kodak Super Gold 400
1/500秒 F9.5
JR中央線 西国分寺-国立間
2010年4月30日

4/27からオレンジの201系が運用に復帰した、
というニュースを目にしましたので、
じゃあGW中に撮影を!、と勇んでおりましたが、
もっぱらの噂通り、それも4/29まででして、
その日はチビを動物園に連れて行く約束をしてましたので、
あいにく撮影する事が出来ませんでした。

とはいえ、あらかたの予想通りと言いますか、
沿線は乱痴気騒ぎの様相を呈していたようで、
特に車内では、209系の騒ぎよろしく、
一般の乗客の事を顧みない「キ」が猛威をふるっていたそうですから、
走っていたら走っていたで怒り全開になっていた可能性もあり、
健康にはよろしかったかとも思います。

あまり気は進みませんが、
葬式ツアーの特別列車に押し込んでおく方が、
世間の皆様の迷惑にもならず、良いのではないか、と思い始めております。

さて、そうは言ってもカメラは準備万端だったし、
天気も良かったので撮影に出向いてきたのであります。

メイン機材だったはずのD80は家に放置し、
念のため持参予定だったCanon VL + Super Wide Heliar「だけ」を手に、
西国分寺近辺を散策しました。

かつて両親が住んでいた土地であり、
また、兄の「ふるさと」でありますから、
僕自身も、馴染みはなくとも特別な場所なのであります。

で、いろいろスナップしてきたのですが、どうもしっくりきません。

ファインダーを覗いている分には、
「この立ち位置でこのアングルで撮れるとは!すごい!」
などと嬉々としながら撮影しておりましたが
(例えば、2枚目なんかは、
普通の広角ではこうは撮れない、という場所ではあります)、
いざ蓋を開けてみると、ただ広角レンズで撮っただけ、
のように見えてしまうのです。

余程狭い空間で広大に撮影するとか、
特定の被写体に、触れんばかりに近づいて遠近を思いっきり強調するとか、
「もう一歩、さらに一歩」を心がけていかないと、
その真価を発揮する事は出来ないようです。勉強になります。

1枚目は、武蔵野線ホームから改札口を見下ろした様子。

3枚目は、柵の上にヒョイとカメラを持ち上げ、ノーファインダーで撮影。
どうせパンフォーカスのようなレンズですし、
辺り一面写し取れるような画角のレンズですから、
あてずっぽでも、それなりにそれなりな写真にはなってしまうのです。
そう、それもまた、裏を返せば「問題」なんであります。

折角なので、遊びで持ち出した、
Dマウント改の「OGOB-01」で撮った写真の方も。

Pict0054
Kenko OGOB-01改(簡易Dマウント化)
Olympus Cine Zuiko 6.5mm F1.8
1/723秒 F5.6
JR中央線 西国分寺-国立間
2010年4月30日

小さなDマウントのレンズなら、柵の隙間から撮影するなど造作もない事。
でも、特に上方の隅が激しくケラレております。

以前にも書いた通り
本来のDマウントのレンズのイメージサークルは、
「ダブル・エイト」フォーマットの8mmフィルム向け。
1/2.5型のCCD/CMOSよりも更に小さい程なので、
どうしても、こんな風に周辺がケラレたり、像が流れたりします。

それでも、ほとんどおもちゃと変わらないような小さなレンズで、
どうしてこんなちゃんとした焦点を結ぶの?、と不思議になってきます。

Cマウントの世界が、マイクロ4/3の影響で注目され、
価格の高騰と品不足を巻き起こしているのとは裏腹に、
Dマウントのレンズを経た像を記録する術は限られております。
最低限、カメラの分解改造は必須なので、敷居が高い。

よって、いいレンズも、捨て値でゴロゴロしている、というのは魅力です。

お暇な方、腕に覚えのある方は、
コンデジのDマウント改造などいかがでしょうか?

ただ、Kenko OGOB-01はもうディスコンらしいので、
何をベースに改造すると良いのか、思案のしどころ・・・

さて、昨日はこの後、下北方面に移動し、
稼働を確認した井の頭線3000系を撮影してきたのですが、
なんともバカな話しで、
家に帰ってから、まだフィルム入っているのに、
VLの蓋をパカッなんて開けてしまったのです。

どこまで死んだか定かではありませんが、
もうすっかり意気消沈中のごっさんでありました・・・

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