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2010年12月 8日 (水)

D7000のRAWを、Rawshooterで読む

※当エントリを読まれる前に、
以下の過去エントリに目をお通し頂く事を推奨いたします。

RawShooterを延命する方法
続・RawShooterを延命する方法

Adobeの「Adobe DNG Converter」が6.3にバージョンアップし、
Nikon D7000のRaw(NEF)の読み込みにも対応しましたので、
早速、Rawshooterへ読み込む実験をしてみました。

「DNG Patch」のsettings.xmlに、以下の記述を追記。

<body>
<Description>Kennzeichne als Nikon D2X</Description>
<Name>Nikon D7000(1)</Name>
<NewString>2X</NewString>
<Offset>717</Offset>
<WriteTailingNull>Yes</WriteTailingNull>
</body>

<body>
<Description>Kennzeichne als Nikon D70</Description>
<Name>Nikon D7000(2)</Name>
<NewString></NewString>
<Offset>719</Offset>
<WriteTailingNull>Yes</WriteTailingNull>
</body>

DNG ConverterでNEFからDNGへと変換した後、
上記パラメータのいずれかでDNGに埋め込まれた機種名を偽装。

これで、Rawshooterで読めるようになります。

なぜ、2種類のパラメータを用意したのか?
ちなみに、上の方はD2Xで、下の方はD70です。

それぞれ、偽装したDNGをRawshooterで読み込んでみると、
デフォルトの、つまりファイルを開いただけの、
色温度等に一切手を入れてない状態で、
まったく違う色で画像が出てくるのです。

以下の3枚の画像をご覧ください。
「なんじゃ?このオレンジのKXは?」という質問は無視(笑)
近日中に詳細をご報告いたします。

D7000rawshooter

一番右の画像は、
JPEGで撮影したもの。
RAWと全く同じ条件で撮影しています。
JPEGの圧縮率は「FINE」で撮影しています。
ホワイトバランスはオートです。

左と真ん中は、いずれも同じRAW(NEF)ファイルから、
それぞれの機種名に偽装し、Rawshooterで展開、
パラメータをいじらず、そのままTIFFに現像(書き出し)したものです。

共通して言えるのは、
Rawshooterで書きだした2つの画像の方が、
絞りリングの数字など、よりシャープでくっきりしている事です。
この辺は、Rawshooterの面目躍如、というところです。

一方、色は、一番右のJPEGが恐らく現物に一番近くて、
D70偽装だと少しオレンジが派手目、
D2X偽装だと、逆に少し地味目な発色です。

ここで言いたいのは、どちらが良いか、という事ではなく、
あくまで「そういう違いがある」、という事です。

好みに応じて、あるいは被写体に応じて、
お好きな機種名へ偽装されると良いかと思います。
場合によっては、違うメーカーの機種に偽装する方が、
お好みの色で表示されるようになる可能性だってあります。

もちろん、そもそもRAWですから、後から色温度等をいくらでも調整できるわけで、
あくまで「最初の一歩」が違うだけ、ではあるんですが、
やはり、最初に表示される画像がどんなものかで、
仕上がりも左右されてくる気がするのです。

Rawshooterは、もう使い古されたRAW現像ソフト
(そもそも、RAWを「現像」、と表現するのはおかしいんですけど)ですが、
動作が非常に軽い事、得られる画像が非常にシャープである事から、
こんな裏技を駆使してでも使い続ける価値があると思っています。
あ、勿論、昔から使ってる人限定ではあるんですが・・・

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カメラ」カテゴリの記事

コメント

Orca様

コメントありがとうございます。

DNGをバイナリでいじるといい、という話しは前から聞いてたんですが、
海外製の「dngpatch」というソフトを見つけてから実に楽になりました。
そもそも、今更Rawshooterを使う人も珍しいと思うんですが、
意外とGoogle検索で飛んでくる人も多く、
まだまだ現役で使っている人はいるんじゃないかな、と思います。

Cマウントの件は恐縮です。
工作はまぁまぁうまくいったのですが、
あまりにカメラがしょぼくて全然使っていません
(IRカットフィルタが安物らしく、色が滅茶苦茶になります)
来年には、ケンコーがCマウントのコンデジ出すそうですから、
素直にそれを買って楽しもうかなぁ、と思っております。

投稿: ごっさん | 2010年12月15日 (水) 00時57分

D7000で検索して訪問させていただきました。DNG変換して偽装する方法があるなんて驚きです。勉強になりました。コンデジのCマウントの改造もプロのような仕事ぶり。私は真似は出来ませんが参考になりました。

投稿: Orca | 2010年12月14日 (火) 18時06分

いやさすがに、
先にD7000を触ってからK-7触ると、
「ただのカメラ」って感じがしてしまう哀しさ・・・
てか、D7000がサイボーグ過ぎるのかもしれんがww

投稿: ごっさん | 2010年12月10日 (金) 01時29分

これは、お気に入りのレンズやフィルムを使い続けるのと同じ行為だと思った>延命

もう絵が全然時代に付いていけてない、とか言うなら話は別だけど
すっかり操作が染み付いていて、既に体の一部と化している現状に加え
最新鋭のD7000を持ってしてすら、まだその解像能力にはアドバンテージがあるのだから
やはり「このソフトを通せてはじめて実用」という状況は、こちらも同じですなー。

同じような画像出力比較を、当ブログでもPENTAX K-7で行ってみたが
やはり同じ傾向にありますな・・・。

投稿: gochi-zoh | 2010年12月 9日 (木) 09時23分

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