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2011年3月26日 (土)

震災2週間

あの日から、「もう」2週間が経ちました。

「まだ」2週間しか経ってない、とも感じています。

とうとう、犠牲者の数が万の位に乗ってしまいました。

改めて、亡くなられた方にお悔やみ申し上げると共に、
避難生活を余儀なくされている方々にも、御見舞申し上げます。

阪神淡路大震災の時、
犠牲者の数が千人単位になった事自体が信じられませんでした。

当時まだ17歳でしたから、
自然災害でそんなに多くの方が亡くなる事なんて、
もう20世紀も終わろうか、という時代にあるわけがない、
と思い込んでいたのです。

そして、21世紀になりました。

33歳にもなった今をもってしても、
自然災害で万単位の方が鬼籍に入られる事なんてなかろう、
と思っていた事が、実際、この日本で起こってしまいました。

阪神淡路の時、日本の危機管理・有事への対応が、
実質的に「存在しない」状態だった事が露呈され、
その後、国も地方自治体も、その教訓を踏まえて、
いろいろ準備し、備えるようになったかと思います。

自治体に関しては、その教訓が、少なからず生かされ始めているようです。

それに比べて政府の方は・・・。

何かあっても何も出来ない事は、地震前から分かっていた事ですが、
救いようがないのは、出来る、と思い込んでいる事かもしれません。
素直に「私にはこの災難は乗り越えられません」と言ってくれれば良いのに。
残念ながら、恐らく国会の中でも、
一番「そういう事」を言わない人がトップにいるわけですから、
これから先の復興がちゃんと出来るのか、
そろそろ何とかしなきゃいかんのじゃないの、と思っております。

この2週間、東北地方の惨状はテレビで見ておりましたが、
実際自分がいる東京の混乱振りも、目を覆わんばかりです。

ガソリン、パン、牛乳などで始まった買い占めは、
今では水に移行をしております。
次はなんでしょう、西へ逃げる電車の切符を買い占めるのかな・・・?

地震後の東京での混乱振りを見ていると、
思い出すのは、押井守監督の映画「パトレイバー2 the Movie」です。

ベイブリッジの破壊にはじまり、
自衛隊と警察との確執により東京は戒厳状態となり、
最後には「戦争状態」にまでなっていく。
でも、それはちょっとした情報操作によって「心理」的に形成されていく。

今の東京を見ていると、それを同じような事が、
リアルで展開されているような錯覚を覚えるのです。

買い占めでスーパーから食品が消えた、
人々が大挙して買い占めに走っている、
みんな買い占めはやめよう!、と叫ばれ続けています。

でも、もう、パンも牛乳も、店頭に並び始めています。
ガスだけは、まだ入手し辛いようですが、
これは「買い占め」とはちょっと違う気もします。

そもそも、被災地への支援物資として、
パンは大量に送られているはずですから、
そもそも、供給自体がいつもより少なくなっているのも事実。
また、被災によって生産量が落ちている事も確か。

本当は、買い占めした人って、ごくごく一部だったんじゃないか?、
という気がするのです。
それが、「買い占めはやめよう!」キャンペーンによって、
買い占めの悪党がたくさんいるような気になってくる。
いや、本当にいたんだと思いますが(実際、目の当たりにもしてます)、
少々誇張され過ぎていたような気がするのです。

毎日テレビで流れてくる「シーベルト」「ベクレル」の数値。

大変、マイクロがミリになった!東京でも観測された!水道でも出た!、
と報道される度、スーツケースを持って東京駅へ向かう人が増え、
ペットボトルの水がスーパーから消えていきます。

でも、どれだけの人が、その放射線の危険性や、
それによる悪影響などを熟知しているか?

僕は知りません。

何が起こるか分からないのに、怖くなって、行動してしまう。

分からないから行動するんだ、というのも確かですし、間違った事でもありませんが、
どうも、ひたすら流れてくるいろんな数字を見せられて、
正常な判段や思考が出来なくなっているような気もするのです。

そしてついに、先日は、原発のがれきを除去するため、
戦車を投入、というニュースが流れ、
都内を運ばれていく戦車の姿をテレビで見ました。
こうなると、本当に「パトレイバー2」の場面そのもの・・・

地震の被害、原発の恐怖とは別の部分で、
あのアニメの世界が現実にあり得るのだな、という、
違う意味での恐怖を感じているところです。

さて、次回からは、このブログも、平常運転に戻そうかな、
と思っています。

犠牲者の皆さまの事を思うと心苦しいのは確かなのですが、
いつまでも、喪に服してばかりではいけない、とも感じています。

不謹慎にはならないように心がけますが、
また、カメラや電車の事を書いていこうかな、と思っておりますので、
どうぞお許しください。

改めて、被災地の皆さまが、一刻も早く、
「当たり前の日常」を取り戻していただける事を、
衷心より祈念申し上げております。

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コメント

城南、まさか勝てるとは思いませんでした。
相手は強豪校でしたし、校歌聴けないだろうな・・・、
と思っていたのに、まさかの大勝。
しかし、明日は鹿児島実業ですから、
もうさすがに、「本番に強い城南生」
(と、生徒は信じ込まされる?のです)でもなぁ・・・

震災は、現場で血みどろの努力をされている、
東電の社員や関電等から応援で来ている関係者、
自衛隊や警察、消防の方々などが、
「おかみ」の無為無策に文句を言うことなく、
ただただ、困っている人達の為に働いてくれている事が、
全ての救いだと思います。
落ち着いてきたら、胸の奥にしまいこんだ負のエネルギーを、
一気に永田町に叩きつけていただきたいものです。

投稿: ごっさん | 2011年3月29日 (火) 22時42分

記事とは関係ありませんが
母校の甲子園での初戦突破おめでとうございます。
徳島県勢の初戦突破は久々のはず、それも進学校が快挙です。

今回の震災関係について書き出すとキリがありませんが、
震災後の対応、そして原発事故への対応とも
ほんとに何とかならんのかと言いたくなりますね。
原発事故対応も民間企業の東電まかせ。
実際に作業に当たられている方々には敬服します。
まさに国の総力を挙げて対応しなきゃならんのに
買い占め、流言飛語なんて騒乱罪でも適用したいところです。

投稿: 南東風 | 2011年3月27日 (日) 23時56分

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