ついにメンテ完了!PEN Zuiko 100-200mm F5を試写
当ブログを、初期の頃からご覧頂いている殊勝な方(笑)がいらっしゃるようなら、
「そういや、あのレンズはどうなったわけ?」
と疑問に思われているかもしれません。
少々おさらいしておきます。
もう3年前、2008年の丁度今頃
(書いている時点での話しだと、まさに丁度3年前の6月29日、あの年は日曜日)、
フジヤカメラのジャンク館で、オリンパスPEN F用の
「Zuiko Zoom 100-200mm F5」を購入しました。
※その時のエントリ↓
ジャンクのAF NikkorとPEN用Zuiko
今となっては信じられない?話しですが、
このレンズを買うまで、ごっさんが購入するジャンクのレンズは、
基本的に「分解清掃しなくても実用的に支障ないレベル」
のものだけを選んで購入していました。
つまり、自分で分解清掃するなんて、思いも寄らなかったのです。
しかし、このレンズを購入した事がきっかけで、
「自分で何とかしてみよう!」という気になりました。
(それが、良かったのか悪かったのかは別として。笑)
とはいえ、初めてのことなので、試行錯誤の連続。
まずは道具を買いそろえるところから始めて・・・、
あのネジを外すのか?、その後はどうなってるのか?、
なんとこんなところから小さいスチールボールが!、てな具合で、
やることなすことが初めての事ばかりでドキドキでありました。
そもそも「絞りが動かない」「中玉が汚れている」
という状態のジャンクレンズでしたが、
いずれも、レンズの一番真ん中付近で、
その箇所を完全にバラす所まで、なかなか辿り着きませんでした。
で、誰かバラしかた教えて、という他力本願なエントリを書いた事も(笑)
※それがコレ↓
ご存じの方がいらっしゃったら・・・
しかしその後、このレンズのメンテナンスマニュアルをネットで見つけて、
しげしげ見ているうちに、隠しネジを見つけて分解に成功。
※感動?の全バラシ完遂報告↓
やっと分解できたPEN ZOOM 100-200mm
と、これでメンテナンス完了で、いざ撮影に・・・
行ける状態にまでならなかったのです。
理由は、「無限がでない!」
ヘリコイド付近で調整できるはず、という思惑はよそに、
どう頑張っても、テレ端で無限が出ないのです。
どうなっとるんじゃ!、とやけっぱちになり、
結局、そのまま放置する事になってしまいました・・・
それから、早い物で2年の月日が流れました。
先頃何度もエントリに書いた「ペンスケッチ展7」の、
前日搬入から帰った晩に、なぜか、突然「あのレンズを直そう!」
と思い立ち、箱から取りだしてみたのです。
特に何か思い当たるフシがあったわけでもないんですが・・・
ただ、「ピントの調整だからって、ヘリコイド周辺だとは限らない」
という経験をしてきたので(特にズームの場合)、今度は目線を変えて、
内部で調整できる部分はないかを探ってみました。
その結果・・・、
ん?これは!・・・!!!
ついに見つけました!ここで調整するんだぁ~~~!
ヒントは「三脚座を外すと、なんで穴が2個あいていて、
しかもなぜ、その中に、イモネジが2つ見えているか」、にあります。
分かる人は、これだけで分かるはずです(笑)
ようやく、PEN 100-200mmのメンテナンスが「完了」しました!
絞りとレンズは、以前掃除した状況で変わりなく、
無事に撮影する事が出来ました。
折角の望遠なので、いつもの喜多見駅ホームからの小田急撮りにて試写しました。
※100mm
※140mm
※160mm
※200mm
いずれも、
Olympus PEN F
Zuiko Zoom 100-200mm F5 (PEN)
1/500秒 F8
Fuji Superia X-TRA400
小田急 喜多見駅
2011年6月18日
この4枚から、等倍で切り出したのが、下のサンプル。
若干ピントを外してるかな、とか、動体ブレしてるかな?、
というものもありますが、ご了承ください。
はっきり言って、「ガチ」ですね、このレンズ(笑)
恐らく、1960年代後半の設計・発売のレンズのはずですが、
ごっさんの理解では、「60年代のズームは黎明期のものだから、
基本性能では単焦点に著しく劣るので、実用性は低い」
ものと思っておりました。
この3年間、メンテを後回しにしてたのも、
「直したところで、たかがしれてるだろうから」
という思いこみもあったように思います。
そんな誤解を、ものの見事にぶち壊してくれました。
ただ、撮影してみて、全く問題がなかったわけではありません。
PEN FTではなくてPEN Fで撮影したからかもしれませんが、
ファインダーで覗いてみると、右上と右下(だったと思う)の方が、
ケラれているように見えます。いわゆる「ミラー切れ」です。
実際にはちゃんと写るわけですが、
ファインダーの中に黒い影が出ていると、気になってしまいます。
また、このレンズは自動絞りではないため、
絞りを「開ける」「閉める」のリングがついています。
レンズを構えてみると、
「絞り設定リング」「絞り開閉リング」「ズームリング」「ピントリング」が、
ほぼ隙間なく並んでいるため、
いざ撮ろうとした時に「さて、どこを持てばいいのやら」と、
迷ってしまいました。
適当に構えてしまうと、やれピントがずれただの、
絞りを開けてしまっただのと、どこかしら触ってしまうのです。
ともあれ、ガッツリと写るレンズだと分かったのは大きな収穫。
しかし、「これをアダプタかましてNEXにつけるとどう写るのかなー」、
などと、既に興味の方向性が別の角度を向いております(笑)
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コメント
ペンftファン様
すいません、レスがすっかり遅くなってしまいました。
この投稿では触れていませんが、
そもそもPEN Fは自分が生まれる前、我が家に半世紀も前からあるカメラで、
物心ついた頃から馴染みのあるカメラでした。
PENを通じて写真関係の知り合いが増えて写真展に出したり、
といった事もありました。
何かと、我が写真人生を振り返る上で欠かせないカメラとなっています。
投稿: ごっさん | 2017年11月 4日 (土) 23時28分
このページを偶然見つけ、思わずコメントさせていただきました。
中学生の時、ペンftを買ってもらい、今も現役で使っています。中学高校生ではフィルム代が捻出できず、いつの間にか押入れに眠らせてしまい、数年前から再度使っています。最近はOMDに買いそろえた当時のレンズを装着しています。
OMDにペンのオールドレンズを中心に撮影しており、最近のレンズはあまり使っていません。最近のレンズの方が扱いが簡単できれいに撮れますが、買いそろえた古いレンズをどうしても使いたくてOMDを購入しました。
ペンftのレンズを誉めてるのを読むとうれしくなってしまいます。
投稿: ペンftファン | 2017年9月27日 (水) 10時31分