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2011年8月19日 (金)

D7000 + AF Nikkor 180mm F2.8で小田急撮り

Dsc_1923
Nikon D7000
Ai AF Nikkor 180mm F2.8S IF-ED
1/800秒 F4.0 (ISO200)
小田急 豪徳寺駅
2011年8月11日

Dsc_1926
Nikon D7000
Ai AF Nikkor 180mm F2.8S IF-ED
1/1000秒 F2.8 (ISO400)
小田急 新宿-南新宿駅間
2011年8月11日

既に、前々回のエントリーで、
F-501につけて撮った写真を載せましたが、
ジャンクで購入したAF Nikkor 180/2.8を、
D7000につけて撮った写真をご紹介します。

珍しく、ジャンク品に1万円もつぎ込んで買ってしまいました。

「カビあり」という但し書きでしたが、
覗いてみるとカビは見あたらず、
その代わり、分解痕(カニ目に傷)があり、
また、内部の1枚(恐らく、EDガラス部分)のフチの方に、
少々ひび割れがありました。
EDガラスは、柔らかくもろいので、
5cmくらいの高さからちょっと落としただけで、
すぐに欠けたり、ヒビが入ったりするのです
(分かる、って事は、経験者である、とも言います。笑)

Dsc_1996

このレンズを「新宿中古カメラ市場」のジャンク棚で見かけた時、
とっさに「あれ、こんなレンズあったっけ?」と思ってしまいました。
AF Nikkorの180mm F2.8の存在を、当然知っていつつ、です。

ニッコールレンズのシリアル番号が全て載っているサイトを調べてみると、
「プラスチックのような外装」(でも、どうも金属製っぽい)で、
かつ「MFリングもプラスチック」な意匠は、
発売された1986年の一時期だけだったみたいで、
すぐ、ピントリングはゴムになり、
また、翌1987年には、ザラザラの表面仕上げに改良されたので、
こういう「ちょっと安っぽい意匠」の玉は、意外に少ないようです。
(どうも、5千本に達していない模様)

更に珍しい事に、絞りリングに「爪」が付いていました。
AFニッコールは、デフォルトでは「爪」はついておらず、
ニコンのサービスに依頼して後付してもらう必要がありました
(今は、そのサービスはやっていないはずです。)
わざわざ付けて貰っているという事は、
FとかF2などの、ガチャガチャ式露出計のカメラでも使えるよう、
あらかじめ改造してもらっていた、という事になります。

現在も、同じ光学系のレンズが製造されている事から、
ニッコールの中でも「銘玉」と数えられるレンズとして知られる180/2.8。
今回のように、ジャンクとはいえ1万円で買える代物ではない、
と思って購入し、撮影してみたわけですが・・・、

前々回のエントリーにも書きましたが、D7000で撮った時、
本体の液晶でプレビューする限りでは、
「うーん、よく撮れてるけど、なんかいまいちな気が・・・」
という感想が先につきました。
同じ200mm域のレンズなら、
Auto Nikko 200mm F4の方が、
むしろ「ちゃんと撮れる」気がするなー、と思ったのです。

家に帰ってからPCのモニタで見た限りでも、
その「何となく」感が失われる事はなかったんですが、
しかし、一般的に「いいレンズ」かどうかを計る指標、
すなわち「ピントは開放からシャープか」「周辺まで破綻のない写りか」
「ボケはキレイで素直か」といった項目については、
何の問題もなく、むしろ
「よくまぁ、開放F2.8からこれだけシャープに撮れるもんだ」
と関心するばかりでした。

2枚目の写真の場合、縮小する前の画像だと、
VSEに乗ってるお客さんの表情(横顔)まではっきり分かるくらいで、
開放でもピントのあってる部分の解像度はすさまじいな、
と驚くばかりでした。

ただ、1枚目の5000形の写真のように、
少々露出がオーバーぎみで、かつ逆光だと、
全体がフワーッと浮くような感じがするのかもな、と思われました。
(これが人物撮りだと、得も言われぬ美しい空気感、と思えるんでしょうが、
相手が電車だと、なかなかそうも言い切れないところがあります。汗)

「安全策」を取るなら、絞りを2段絞ってF5.6にし、
また、逆光は避けて完全な順光にすれば、
全く破綻のない、文句の付けようのない画になりそうな感じです。

Dsc_1906
Nikon D7000
Ai AF Nikkor 180mm F2.8S IF-ED
1/500秒 F4.0 (ISO100)
小田急 喜多見駅
2011年8月11日

Dsc_1914
Nikon D7000
Ai AF Nikkor 180mm F2.8S IF-ED
1/1600秒 F2.8 (ISO100)
小田急 喜多見駅
2011年8月11日

D7000にこのレンズをつけて撮ると、
焦点距離が換算で270mm程度になりますから、
感覚で言えば「サンニッパ」に近い物があります。
電車を撮るには少々勿体ない?気もしますし、
意外と「クセ」があるというか、決して「使い易い」玉でもなさそうですが、
AFレンズはラクチンだし(笑)、意外と小さくて軽めなので、
今後、ニコンシステムで撮影に行くときに欠かせなくなりそうです。

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コメント

KARIRI様

コメントありがとうございました。
以前からご覧頂いているとの事、ありがとうございます。
無駄遣いを助長しているようで恐縮です(笑)

本文にも書いてある通り、僕も、このレンズ見かけた時は
「あれ、こんなの、見た事無いなー」と不思議に思ったんです。
個人的に、こういう「初期AF玉っぽい、少々安っぽい感じ」はキライじゃ無いので、
いい物が買えた、と思っております。
それまでメインだったAuto Nikkor 200mm F4は、先日、ドナドナしてしまいました。

昨年、会社の上司の出演するライブをこれで撮りましたが、
開放から被写体はピントがビチッと決まるし、
背景はフワーッとキレイにぼけてくれるので、大変好評でした。
なかなか扱いが難しそうですが、欠かせない一本になっております。

投稿: ごっさん | 2012年7月31日 (火) 19時50分

はじめまして。前々から見させて頂いておりました。
ピカイチL35やF4などをこちら様の記事で興味を持ち、
実際に購入して楽しんでおります。

このAF180ーツルピカ玉ーもそのダサ格好良さにあこがれ探して
おりましたが、この度ようやく発見することができました^^
手元にありますが、生産本数を考えると存在している数はかなり少ない
らしく、実は隠れたプレミアム品らしいです(笑

素晴らしい記事をありがとうございました。

投稿: KARIRI | 2012年7月30日 (月) 00時30分

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