D7000 + AF Nikkor 180mm F2.8で小田急撮り
Nikon D7000
Ai AF Nikkor 180mm F2.8S IF-ED
1/800秒 F4.0 (ISO200)
小田急 豪徳寺駅
2011年8月11日
Nikon D7000
Ai AF Nikkor 180mm F2.8S IF-ED
1/1000秒 F2.8 (ISO400)
小田急 新宿-南新宿駅間
2011年8月11日
既に、前々回のエントリーで、
F-501につけて撮った写真を載せましたが、
ジャンクで購入したAF Nikkor 180/2.8を、
D7000につけて撮った写真をご紹介します。
珍しく、ジャンク品に1万円もつぎ込んで買ってしまいました。
「カビあり」という但し書きでしたが、
覗いてみるとカビは見あたらず、
その代わり、分解痕(カニ目に傷)があり、
また、内部の1枚(恐らく、EDガラス部分)のフチの方に、
少々ひび割れがありました。
EDガラスは、柔らかくもろいので、
5cmくらいの高さからちょっと落としただけで、
すぐに欠けたり、ヒビが入ったりするのです
(分かる、って事は、経験者である、とも言います。笑)
このレンズを「新宿中古カメラ市場」のジャンク棚で見かけた時、
とっさに「あれ、こんなレンズあったっけ?」と思ってしまいました。
AF Nikkorの180mm F2.8の存在を、当然知っていつつ、です。
ニッコールレンズのシリアル番号が全て載っているサイトを調べてみると、
「プラスチックのような外装」(でも、どうも金属製っぽい)で、
かつ「MFリングもプラスチック」な意匠は、
発売された1986年の一時期だけだったみたいで、
すぐ、ピントリングはゴムになり、
また、翌1987年には、ザラザラの表面仕上げに改良されたので、
こういう「ちょっと安っぽい意匠」の玉は、意外に少ないようです。
(どうも、5千本に達していない模様)
更に珍しい事に、絞りリングに「爪」が付いていました。
AFニッコールは、デフォルトでは「爪」はついておらず、
ニコンのサービスに依頼して後付してもらう必要がありました
(今は、そのサービスはやっていないはずです。)
わざわざ付けて貰っているという事は、
FとかF2などの、ガチャガチャ式露出計のカメラでも使えるよう、
あらかじめ改造してもらっていた、という事になります。
現在も、同じ光学系のレンズが製造されている事から、
ニッコールの中でも「銘玉」と数えられるレンズとして知られる180/2.8。
今回のように、ジャンクとはいえ1万円で買える代物ではない、
と思って購入し、撮影してみたわけですが・・・、
前々回のエントリーにも書きましたが、D7000で撮った時、
本体の液晶でプレビューする限りでは、
「うーん、よく撮れてるけど、なんかいまいちな気が・・・」
という感想が先につきました。
同じ200mm域のレンズなら、
Auto Nikko 200mm F4の方が、
むしろ「ちゃんと撮れる」気がするなー、と思ったのです。
家に帰ってからPCのモニタで見た限りでも、
その「何となく」感が失われる事はなかったんですが、
しかし、一般的に「いいレンズ」かどうかを計る指標、
すなわち「ピントは開放からシャープか」「周辺まで破綻のない写りか」
「ボケはキレイで素直か」といった項目については、
何の問題もなく、むしろ
「よくまぁ、開放F2.8からこれだけシャープに撮れるもんだ」
と関心するばかりでした。
2枚目の写真の場合、縮小する前の画像だと、
VSEに乗ってるお客さんの表情(横顔)まではっきり分かるくらいで、
開放でもピントのあってる部分の解像度はすさまじいな、
と驚くばかりでした。
ただ、1枚目の5000形の写真のように、
少々露出がオーバーぎみで、かつ逆光だと、
全体がフワーッと浮くような感じがするのかもな、と思われました。
(これが人物撮りだと、得も言われぬ美しい空気感、と思えるんでしょうが、
相手が電車だと、なかなかそうも言い切れないところがあります。汗)
「安全策」を取るなら、絞りを2段絞ってF5.6にし、
また、逆光は避けて完全な順光にすれば、
全く破綻のない、文句の付けようのない画になりそうな感じです。
Nikon D7000
Ai AF Nikkor 180mm F2.8S IF-ED
1/500秒 F4.0 (ISO100)
小田急 喜多見駅
2011年8月11日
Nikon D7000
Ai AF Nikkor 180mm F2.8S IF-ED
1/1600秒 F2.8 (ISO100)
小田急 喜多見駅
2011年8月11日
D7000にこのレンズをつけて撮ると、
焦点距離が換算で270mm程度になりますから、
感覚で言えば「サンニッパ」に近い物があります。
電車を撮るには少々勿体ない?気もしますし、
意外と「クセ」があるというか、決して「使い易い」玉でもなさそうですが、
AFレンズはラクチンだし(笑)、意外と小さくて軽めなので、
今後、ニコンシステムで撮影に行くときに欠かせなくなりそうです。
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コメント
KARIRI様
コメントありがとうございました。
以前からご覧頂いているとの事、ありがとうございます。
無駄遣いを助長しているようで恐縮です(笑)
本文にも書いてある通り、僕も、このレンズ見かけた時は
「あれ、こんなの、見た事無いなー」と不思議に思ったんです。
個人的に、こういう「初期AF玉っぽい、少々安っぽい感じ」はキライじゃ無いので、
いい物が買えた、と思っております。
それまでメインだったAuto Nikkor 200mm F4は、先日、ドナドナしてしまいました。
昨年、会社の上司の出演するライブをこれで撮りましたが、
開放から被写体はピントがビチッと決まるし、
背景はフワーッとキレイにぼけてくれるので、大変好評でした。
なかなか扱いが難しそうですが、欠かせない一本になっております。
投稿: ごっさん | 2012年7月31日 (火) 19時50分
はじめまして。前々から見させて頂いておりました。
ピカイチL35やF4などをこちら様の記事で興味を持ち、
実際に購入して楽しんでおります。
このAF180ーツルピカ玉ーもそのダサ格好良さにあこがれ探して
おりましたが、この度ようやく発見することができました^^
手元にありますが、生産本数を考えると存在している数はかなり少ない
らしく、実は隠れたプレミアム品らしいです(笑
素晴らしい記事をありがとうございました。
投稿: KARIRI | 2012年7月30日 (月) 00時30分