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2012年2月16日 (木)

「撮り鉄、新幹線を止める」に関する一考

「線路際に脚立で撮影する男性、新幹線ストップ」(讀賣新聞)
「東海道新幹線:線路付近に男性 運転一時見合わせ」(毎日新聞)
「「撮り鉄」近づきすぎ新幹線ストップ 警察が事情聴く」(朝日新聞)
「「撮り鉄」新幹線止める=13本遅れ、乗客1万人に影響-名古屋」(時事通信)
「フェンスから身乗り出し撮影、新幹線止める」(中日新聞)
「鉄道ファン 写真撮影で新幹線止める」(NNN24)

やれやれまたやらかしたか、って感じです。

以前、鉄道撮影マナーに関する一考察を書いた事がありますが、
あれ以来、この手の話題には非常に敏感であります。

ただ、今回、第一報を聞いて「ん?」と思ったのは、
今回撮影していた人が「フェンスの外」で撮影していた、という事です。

一部の記事には「フェンスから身を乗り出し」と書いてあるので、
空中と言えども敷地内に入り込んでいたのかな、とも思えますが、
とはいえ、「安全と危険の境目」であるはずのフェンスの「外側」で撮ってて、
こんな大騒動になるなんて、と思ったんです。

その事をtwitterとfacebookに書いたら、いくつか意見を頂戴しました。
特に3点、なるほど、と納得できる事がありました。

※追記:1点追加しました。

■他の「撮り鉄」が集まって集団化するのを防ぐため

これは鉄道撮影に関わらない話しかもですが、
得てして、一人が撮影を始めると、
同じ場所にワラワラと人が集まってくる習性があります。

ある日はたった一人で撮影していた場所が徐々に知れ渡り、
いつしか「お立ち台」となって収拾が付かなくなる、
という事例は過去にいくらでもあります。
特に最近は、その傾向が強いように感じられます。

あらかじめ、集団化しないように先手を打っておき、
大事になる前に現場から離れてもらう、
という判段があったのかもしれません。
(まぁ、これだけ騒ぎになってるので、充分「おおごと」ですが)

■運転士目線で「危ない」と判段したものは「危ない」

上記の通り、フェンスから、体の一部でもはみ出していたのか、
それともはみ出してなかったのかは、
報道からだけでは推測する他はありません。

とはいえ、実際「抑止」の判段が下され、
職員が現場に急行する事になったからには、
当然、運転士目線で「あれは危険」という判段があったはずです。

それに対して「大丈夫、危なくない」と反論したところで、
全ての権限は「安全運行」を死守すべき運転士にあり、
その判断は絶対です。
仮にそれが敷地外であっても、「危険行為」の判段をされた以上は、
言い訳をする権限はありません。

■新幹線は、フェンス外でも充分に危ない

これは、日頃あまり新幹線を撮らない、
しかも、撮るとしたら都内ばかり(つまり走行速度が遅い)のため、
迂闊にも気づかなかったのですが、
例えフェンス外であっても、200Kmで走る新幹線の風圧はすごいし、
また、ゴミや動物を巻き上げて飛んでくると、
凶器になるほど危ないので、危ない事に変わりはない、という意見。
これは、あぁ、なるほど、と納得できるものでした。

上記記事でも、「身を乗り出す」か「出してない」か、
はっきり書いてない記事も多いですが、
少なくとも、脚立に昇って障害物をクリアしてるって事は、
顔はフェンスの上に出ていたはずで、
何か新幹線が物体をはねてしまえば、
それがあたって大けがする可能性もあります。

今回の一件から思う事は、
「敷地内に侵入してるか」「してないか」という次元だけではなく、
例え敷地外ないし公道からの撮影であっても、
それが安全性を犯すものであったり、
わずかであっても危険を伴う事ではないのか、
そして、それが他人にとって迷惑をかける行為ではないのか、
良識、常識のある行動なのか、自分勝手な解釈が入り込んでいないか
(特に撮り鉄の場合、とっぴな解釈に走るケースが多い気がします)、
今一度胸に手を当てて考え直す必要があるんじゃないか、と思います。

これから春にかけては、新幹線の100系、300系、
小田急の5000形やHiSE、RSEなど、
引退する車両を追いかける人が増えてくると思います。
「少しでもいい写真を撮りたい」という気持ちが先走って、
誰かに迷惑をかける行為も増える事でしょう。
それが例え、「線路の真ん中に立つ」みたいな愚行でなくとも、
狭い道に脚立と三脚を立てて往来の妨げになる、
みたいな(一見して)ささいなケースだってあり得ます。
撮影先で変な所に路駐する、みたいなケースもあるでしょう。

僕自身、ホームでカメラ持ってて歩いてたら駅員に注意された、
という失敗を最近やらかした所なので、
かたがた注意を払って、誰にも後ろ指を指されず、
好きな電車を思う存分撮影したいものではありませんか。

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コメント

僕自身、脚立に昇って撮った事もありますし
(過去20年で数度程度ですが)、
それが決して悪い事だとは思わないのですが、
これだけ「おおごと」になっている所から、
やはり、客観的にみて危険な様子だったのでは、
と伺うことが出来ます。
とはいえ、僕自身「歩く鉄道マナー」を自称?しつつも、
どこでどう「非常識」をやってるかもしれませんので、
かたがた注意して撮影をしていきたいと思っています。

投稿: ごっさん | 2012年2月21日 (火) 23時36分

実はこの事件、こちらで初めて知りました。
報道内容は結構まちまちですね。
もちろん「良い」としてるのは一つもありませんが
「悪い」か「この件はどちらとも言えない」ですね。
マスコミの報道でも実際の状況は分かりませんが
やっぱり脚立に登ってまでフェンス越しに撮ろうというのは
褒められたもんではありませんからね。
名古屋市中村区新富町というので見てみると
新幹線や東海道線が庄内川を渡るところで
土手の上を走って来た道路が川に降りて線路を潜る
高徳線吉野川鉄橋によく似た場所で
お立ち台として紹介されている所の様です。
吉野川ではブロックの上に乗って撮っていました、反省です。

投稿: 南東風 | 2012年2月20日 (月) 23時12分

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