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2012年6月23日 (土)

「ぎょぎょっと20」に絞りを付ける改造!

※当記事の記載に基づき改造をされて問題が発生した場合でも、
執筆者は責任を負いかねますので、あらかじめご承知置き下さい。

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ニコンが「おもしろレンズ工房」を発売した時の衝撃は、
今でも痛烈に覚えています。

「あのニコンが、本気で作った<おもちゃレンズ>」。

当時はキヤノン党だったので横目で見ていただけでしたが、
「こんなレンズなのによく写る」という評判は聞いていましたし、
何より、魚眼やマクロなどで「遊べる」という事で、
羨ましく思っておりました。

Dsc2989

※奥は、400mm F8「どどっと400」(残念ながら、ちょっとクモリ)、
手前左は、組み替える事でマクロにもソフトフォーカスにもなる、
「ぐぐっとマクロ(120mm F4.5)」or「ふわっとソフト(90mm F4.8)」、
そして、手前右、D7000についているのは「ぎょぎょっと20」(20mm F8)です。

その「おもしろレンズ工房」の一式を、
muk camera serviceの小菅さんから譲ってもらいました。
当時購入されてたみたいですが、もう使わないから、という事で。

果たして、D7000クラスのデジイチでも、
「なかなかよく撮れる」という評判は通じるのか、
果たして実用に耐える物か、を試してみたい、と思いました。

しばらく使ってなかったから、という事で、
まずは各レンズ、バラしてメンテナンスしてたんですが、
その折、20mmの魚眼レンズ「ぎょぎょっと20」の後玉カバーを外してみますと、

Imgp0647

おや?カバー開口部に比べて、レンズは大きめなのね…。

ここで、ひとまず「ピーン」と来ました。
この後玉カバーは、それ自体が「絞り」の役割を果たしていて、
被写界深度を稼ぐ(ピント固定レンズなのでパンフォーカスにするため)事と、
絞り開放ではきっと収差だらけでヒドイ写りがするのを低減させているんだろう、
と理解できたからです。

カバーを外した状態で、恐る恐るカメラに取り付け試写してみると、
なるほど、確かにソフトフォーカスのかかったような甘い写りでした。
シャッター速度は、デフォルトの絞りF8状態に比べて2段ほど早い数字だったので、
おおよそ「絞り開放はF4.0」である、という事になります。

そんな「ソフトフォーカス」状態もなかなか楽しいものの、
それだけじゃおもしろくない、どうせなら、可変の絞りを取り付けて、
撮影状況や被写体などによって操作できる方がいいなぁ、と考えてた時に、
ふと思い出したのです。「そうだ、絞り、持ってるじゃないの」

Imgp0649

これもやはり、muk camera serviceが取り扱っている「虹彩絞りユニット」です。

この絞りを取り扱い開始する時に、試供品を1つ、頂いていたのです。
丁度、「ニコンミニ」のレンズをLマウント化する改造をやったりして、
後付け絞りがあれば、みたいな話しをしていたからだと思います。

でも、何に使うべきか、と考えあぐねて、まだ改造してなかったのですが、
こうして、後玉カバーを外した「ぎょぎょっと20」に載せてみると、
まるで神が導いたか、と思えるほど「どんぴしゃ」!
よしそれなら、という事で、接着剤で絞りを固着して「絞り取り付け改造」を実施しました。

Imgp0659

さすがに、外からレバーで操作するのは無理があったので、
レバーは取り外してしまい、
絞りの操作は、絞り自体を指でつまんで回す、という方式にしました。
当然、絞りを操作するには、レンズをボディから取り外す必要があります。
「絞り値」は、マウント内側に貼ったシールで分かるようにしました。

さて、こうして「絞り」の取り付け改造(改造って程でもないですけど)を実施しましたが、
果たして、絞り値を変える事で画質に変化は現れるのでしょうか。

絞り値変えて試写した画像から、ピクセル等倍で切り出したものを並べて見ました。

Gyogyo20

こうしてみると、設定した絞りで画質が大きく左右されるのが分かります。

開放F4.0は、さっきも書いた通り、ソフトフォーカスがかかったような画質です。
このボケボケを、絞りの役割をするカバーで誤魔化していたわけです。

絞りをF5.6に1段絞るだけで、グッと「普通の描写」に近づきますが、
まだソフトさが残っています。
これはこれで、なんとか使い道がありそうな気もします。

絞りF8.0、すなわち「このレンズのデフォルト絞り値」だと、
かなり普通の描写になりました。
「おもちゃレンズ」である事を考えれば、これでも充分過ぎる程です。

そこからF11まで絞ると、更にシャープさを増します。
これぞニッコール!、と言いたくなるシャープさです。

更にF16まで絞ると、さすがに回析の影響でしょうか、
光源など、むしろ解像感が損なわれているように見えます。
F16までは絞らない方がいいレンズのようです。

という事で、絞りを操作できるようになった事で、
F11まで絞って隅々までシャープに写すか、
あえてF5.6まであけて、花や動物、人間など柔らかく写すか、
といった「やりくり」が出来るようになりました。
これは、かなり衝撃的な改造だったと思います。

※「ちょっとソフトのF5.6」と「がっつりシャープのF11」
の間のF8で固定されていたのも、それが中葉の画質という事で、
理屈の上でも納得のいくところです。

とはいえ、焦点距離が20mmの魚眼レンズです。
これをD7000につけると、28mm相当くらいになってしまいます。
魚眼とは呼べないほどトリミングされる割に、
そもそもが魚眼なので「まっすぐ」な物は「曲がって」写される事になります。
「魚眼の出来損ない」「収差補正が出来ていない広角レンズ」
みたいな中途半端な立場に変わりはありません。
正直、APS-CセンサーのD7000だと、撮影に難儀します。

35mmフルサイズで撮ると真価を発揮するのかな、とも期待できるので、
いずれ、フィルムのニコンに装着して試写してみるつもりです。

Dsc_6681
Nikon D7000
ニコンおもしろレンズ工房「ぎょぎょっと20」改(20mm F4.0~16)
1/100秒 F5.6 (ISO200)

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