« 琴電、345+230さよなら運転(その2) | トップページ | Nikkor-S Auto 50mm F1.4の内部構造も違っていた件 »

2013年5月 1日 (水)

コダックのフィルム、ひとまず安泰?

去る4月15日、コダックのスキャン事業をブラザーが買収、との一報が流れました。

ブラザー、米コダックのスキャナー事業買収へ (日本経済新聞)

この中では、フィルム事業については一切触れられておりませんでしたので、
「さて、フィルムはどうなるのか、やはり事業終了か」
などと不安に思っておりました。

ところが一転、4月30日、コダックとブラザーの合意は破棄され、
写真フィルム事業とスキャナ事業、包括で売却、との報道がありました。
コダックからも、正式なプレスリリースが出ております。

コダックが英コダック年金プラン(KPP)との包括的和解を発表 (コダック)
コダック、スキャナー事業売却 ブラザーと合意白紙 (日本経済新聞)

これによると、売却先は、イギリスの退職者ファンドである「英コダック年金プラン」。
最大の債権者であり、28億ドルの支払いを求めて訴えていたそうですが、
それを取り下げ、かつ、両部門を6.5億ドルで買収する、との事。

この合意を受けて、コダックは事業再編計画を提出した、との事。

米コダック、早ければ7月にも破産法脱却へ (ロイター)
コダック:債務と株式の交換提案-破産裁判所に再編計画提出 (ブルームバーグ)

経済の専門家では無いので、これらの動きについて細かく説明する事は出来ません。

ひょっとしたら、ブラザーとの合意にフィルムが含まれていなかったため、
英退職者ファンド(仮にも、コダック退職者に年金を支払う基金)側が、
「じゃあ、フィルムはどうなる。コダックからフィルムを消すわけにはいかない!」
と考え、債権放棄や買収を決めたのかな、とか…。それは考えすぎですかね。

いずれにしても、ひとまず、「フィルム事業の切り捨て」は無くなったようで、
少し胸をなで下ろしています。

一方、同じタイミングで、フィルムの値上げが告知されています。

コダック製品フィルム価格改定のお知らせ (EAST WEST)

値上げするという事は、逆に言えば、EKTARや400TXなど、
引き続き生産され、入手できるという事ですから、素直に喜びたいと思います。

ますます「ふところ具合」が淋しい事にはなってしまいますが(汗)

フィルムカメラが好き、フィルム写真が好き、という事であれば、
少しでもフィルムを消費し、「市場」がある事を証明していかないと、
そう遠くない将来、コダックやフジから「撤退」の2文字が聞こえてくるかもしれません。

デジカメの進化が半端なく進んでいる昨今ですが、
フィルムカメラが手元にある方は、是非、フィルムでもいっぱい写真を撮っていきましょう!

|

« 琴電、345+230さよなら運転(その2) | トップページ | Nikkor-S Auto 50mm F1.4の内部構造も違っていた件 »

カメラ」カテゴリの記事

写真」カテゴリの記事

コメント

1.今のデジカメのトップモデルは概してメタボ、我が身体と二重写しに思われて大嫌い。   2.そこには致命的欠陥がある。カメラの型式ごとに専用電池の型式が異なっている。
東日本震災の停電で単三や単二など汎用電池まで市中で入手できなくなった。
専用電池の入手難が発生することは想像に難くない。
3.加えてデジカメには乾電池や鉛電池でバックアップするための標準型の接続端子がない。
生産中止したデジカメにも専用電池を作り続けるのか。近い将来、輸出先ではどおするのか。
4.フイルムは現像までに2年程度はもつ。DPEは小さい機械で可能と聞いている。
Film現像とインデックス写真とで1カット30~40円でおさまる。
5.しっかり撮るために高いデジカメを買うよりより、はるかに安上がりだ。色など
パソコンでなんとかなる。フイルムを多用しようよ。

投稿: 西村常宏 | 2014年2月26日 (水) 19時14分

*ist Ds2、ですか?
Dsより、液晶が少し大きくなるなど、マイチェンされてますね。
うちのDsも、もう8年物になってますから、
いずれDs2も押さえておきたいなぁ、と思っています。

フィルム、もっといっぱい使いたいんですが、
現像代の事を考えると、どうしてもデジに走っちゃいます、特に最近(汗)

投稿: ごっさん | 2013年5月 4日 (土) 02時11分

フィルムをいっぱい使わなければならない身でありながら
DS2をポチってしまった・・・
懺悔(__;)

投稿: M | 2013年5月 3日 (金) 22時06分

ProFoto XL、先日もアップした通り、
自分もお気に入りとして愛用しています。
最近、フィルムは白黒の方が頻度が高くて、
少々「減り」が遅いですけどね。
20本セットを半分以上使って、また買い足すかどうか、
などと考えています。

50年代のカメラは構造が分かりやすいものが多いので、
比較的バラし易いし、直しやすいですね。
そろそろ久しぶりに、何かバラしたい衝動を覚えています(笑)

投稿: ごっさん | 2013年5月 2日 (木) 21時54分

私、コダックの「プロフォト」を愛用していまして(安いからだけですが)、先月・今月で8本使いましたね。

1950年代のレンジファインダー機に最近夢中なのです(^^;

一応、フィルム愛好家より(微笑)

投稿: スピードマスター | 2013年5月 2日 (木) 13時31分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 琴電、345+230さよなら運転(その2) | トップページ | Nikkor-S Auto 50mm F1.4の内部構造も違っていた件 »