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2014年11月 8日 (土)

コンデジの最終進化系?パナソニック「LUMIX DMC-TZ60」

主にファミリー用の写真・映像カメラとして使用していた、
ソニーのCyber-shot「DSC-HX100V」を「DSC-HX50V」に買い換えたのは、
まだ5ヶ月程前の事でした。
その時の事はブログにも書いた通りですし、
そもそも、発売当時に「バケモノ登場」と書いた事も覚えています。

100Vから50Vに替えた事で、
機能的には必要な物がほとんど失われる事無く、
「普通のコンデジ」として持ち歩けるものになり、
非常に便利になった、と喜んでおりました。

もちろん、厳密に見ていけば、写りはそれほど良くないし
(少なくとも、それまで使っていた「P310」「P330」に比べれば)、
「普通のコンデジサイズ」とは言え、かなりマッチョで大きいものでしたから、
必ずしも「何もかも満足がいった」わけではありませんでした。

でもその辺りは、トレードオフの関係、
日本語にすれば「あちらを立てればこちらが立たず」とでも言いますか、
便利さをこの小さいボディに詰め込んだわけだから、
写りとか操作性とか、ある程度犠牲になっていたとしても、
カメラとしての価値は失われるものではない、と思っておりました。

しかしまぁ、世の中には「そんなもんじゃない」ものがあったんだなぁ、と、
最近になってやっと知った、というか、気づいたのです。

パナソニックのコンデジ「LUMIX DMC-TZ60」です。

Dsc0060

そもそも、松下のカメラは、つい先日まで「アウト・オブ・眼中」でして、
どんな製品があるのかもよく知らないような有様でした。

それが、マイクロフォーサーズの「LUMIX G5」を使ってみて、
松下のカメラもなかなか良いな、と思い始めてから、
初めてコンデジの方にも目が行くようになりました。
そこで、初めて気づいたのです。「TZ60って、なんか良くね?」、と。

以下、羅列してみます。

・小型である(普通のコンデジサイズ。マッチョさは微塵もない)
・24-720mm相当の超高倍率ズームレンズである
・もちろん、手ブレ補正も抜群にきく
・24mm、28mm、35mm…と、ステップアップでズームできる
(レバー倒したままだと、スキップしてどんどんズームイン/アウトしてくれる)
・フルHDのAVCHD動画を録れる(1080pまで対応)
・動画を撮りながら、16:9の静止画も撮影できる
・低解像度ながら、EVFを内蔵している
・電子水準器(斜め/前後)が付いている
・Wi-Fiでのリモート操作や、スマホへのデータ転送が出来る
・レンズ鏡胴回りにコントロールリングがあり、絞り値など制御できる
・十字キー「左」でフォーカス設定をすぐ変更できる(MFなど)
・1800万画素のMOSセンサーは、なかなか写りが良い
・RAWで記録できる。RAW+JPEGの同時記録も可
・レリーズしてプレビューが表示されてる時、
すぐレリーズすると次のカットが撮れる
(HX50Vだと、プレビュー終わるまで撮影できず、待たされる)

上記には、HX50Vでも満たしている利点も含まれます。
逆に、HX50Vの機能で、TZ60に無い、というものは、無い気がします。

とにかく「便利」と思える機能は、全て、と言って良い程詰め込まれています。
そして、カメラとして肝心の写りも「良い」、というもっぱらの評判。

これだけ機能を取り揃えていて、それで高いカメラなら「さもありなん」と思いますが、
このカメラを知った時点で、既に3万を切る価格に下落してました。
そして、虎視眈々と価格を見張ってたら、アッと言う間に2.5万を切るところにまで!

もはや、何も躊躇する理由はありませんでしたので、
まだ半年も使ってないHX50Vを売って、TZ60に乗り換えました。

先日、日暮里近辺を歩いた時に、いろいろ撮り回りましたが、
仕上がりを見てみますと、無粋な表現ではありますが「コンデジっぽくない」と言いますか、
多機能な超望遠ズームのコンデジだから、と妥協したところが一切感じられず、
充分「作品」を撮れるクオリティを持ったカメラだ、という事がよく分かりました。

P1000056_tz60

日暮里に行く前に、近所の喜多見駅で「定点撮影」。
いつもの場所でいつものように撮るのが、カメラの事を一番よく分かります。

35mm判換算で「500mm」までズームしての撮影。
こんなの、普通のコンデジで「液晶画面見ながら」だと、到底撮影できません。
低解像度でも、EVFが付いているからこそ出来る芸当です。
日頃、一眼レフやミラーレスで撮ってる同じ構図の写真と、
見比べてもなんら遜色がありません。
「もう、一眼レフもいらねぇんでないの?」という囁きが脳裏をかすめます。

P1000063_tz60

一気に、日暮里方面までやってきました。
何やら古びた広告文が載った、古い高架橋を京成電車が走り去ります。

電車を「動体ブレ」させるために、感度を落とし、絞りを絞り、
シャッター速を落とそうとしてみましたが、
そんな小細工?をすぐに出来るのも、TZ60の利点。
HX50Vで同じ事をやろうと思っても、なかなかすぐには出来ませんでした。

P1000070_tz60

常磐貨物線に乗り入れようとしている貨物列車。
これ、実はカメラをフェンスの上に掲げて撮影しています。
左手でカメラを持ち上げつつ、右手ではスマホを持ち、
Wi-Fiのリモート撮影機能でパシャっと一枚。
以前なら、可動式の液晶を持つ個体であれば、液晶を下に向けて、
顔を上に向けて、カメラを見上げるようにして撮影する必要がありましたが、
Wi-Fiで簡単に遠隔操作できるようになり、より構図の自由度が増えました。
(リモート撮影は、HX50Vでも使える機能でした。)

P1000075_tz60

番猫?さんを1枚。
真っ黒なニャンコさんでしたが、シャドーもギリギリ潰れる事無く、
陰影を写し出してくれています。
ただ、背景の花の色が少し飽和していますかね。
その辺りが、もう一歩ってところかなぁ、とは感じるところです。

P1000088_tz60

東武の「堀切駅」での1枚。望遠を、テレ端(720mm)にし、
EVFを覗きながらシャッターを切った一枚です。
一眼レフだと、720mm(ないしそれ相当)のレンズを持ち出すのも大変だし、
それを構えて、ちゃんと構図に収めて撮るのは至難の業ですが、
手ブレ補正がしっかり利いてる中で、EVFを覗いて構図を決めてシャッターを切れる。
ほぼイメージ通り、問題無い写真を、いとも簡単に撮れてしまうのが驚きです。

なーんて事無い構図の編成写真も、720mm相当だと、
グッと圧縮されて、存在感が浮き立って見えるもんだなぁ、
と今更ながらの発見もあり。これはかなりの武器になります。

と、TZ60の良いところばかり書いてますが、
何も問題を感じてないわけではありません。

・心なしか、電池の保ちが悪い(気がする)
・Wi-Fiでスマホと接続する時、毎回NFCでタッチする必要がある
(HX50Vだと、最初に認証しておけば、後はスマホのWi-Fiをオン&アプリ立ち上げで自動接続)
・EVF(LVF)の切り替えがマニュアルのみ(オートも欲しかった)

まぁ、羅列した利点に比べれば、
他愛のない問題ばかりですが。

とにかく抜け目の無いカメラなので、
後2,3年くらいは、充分に役割を担ってくれるだけの銘機だ、と感じています。

スマホの世の中、コンデジが売れない時代となりましたので、
メーカーとしても、機能や技術を出し惜しみする事無く、
本当に喜ばれるであろう機能をフルに搭載し、
値段も安く提供する、今後ますます、そんな時代になってくるでしょうし、
それは、エンドユーザーには願ったり叶ったりな事でもあります。

ひとまず、TZ60は、現在考えられる最高のコンデジ、
もはや「最終進化」と言っても過言では無いかも?と思える出来の良さです。
「今更コンデジでも」という方は、ダマされたと思って、
店頭で少し手にしてみてはいかがでしょうか。

Dsc0067

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