本領発揮、SIGMA 500mm F7.2
EFマウントの「SIGMA 500mm F7.2」は以前から持っていて、
このブログだと、11年6月5日のエントリーで、
EOS D60につけて総武線を撮った写真をアップしています。
その後、EOS D60はヨメに行ってしまい、
EOSシステムは再び「フィルムカメラのみ」の旧態依然?な陣容に戻りました。
さすがに、EOS630やEOS5を頻繁に持ち出す事もなくなり、
せいぜい年に一度程度では、なかなか500mmの出番はありません。
という事で、すっかり死蔵レンズの仲間入りを果たしていました。
EFマウントのレンズが死蔵する理由は明白で、
絞りが電子制御のため、レンズの「絞り輪」で調整ができず、
アダプタを介してNEXやMFTで使うのがなかなか困難であるからです。
これが、「開放からガッチリ撮れる」レンズならそれでも良いんでしょうが、
500/7.2はそこまでガチなレンズじゃないので、
なかなか前線に投入するのはむずかしいレンズでした。
これがKマウントなら、メインシステムで使えるし、
絞りの操作もできるからNEXやMFTでも使えるのになぁ、とは前から思っていて、
機会があればジャンクを買って整備を、と思ってましたら、
ヤフオクでカビ・クモリありの安いのを見つけました。
早速落札して取り寄せてみました。
元々持っていたEFマウントのレンズとニコイチすれば、
よい状態に持ち込めるかも、という思惑でしたが、
カビやヨゴレは清掃でそれなりに綺麗になり、
薄クモリについては、元々持っていたEFマウントのと同じ面だったので
(という事は、このクモリは持病の可能性がありますね)、
無理にニコイチする必要はなさそうと判段、
普通の?分解整備にてメンテナンス完了。
ただ、絞りが「A」ポジションで使用すると、
開放~2絞りくらいまでの露出が荒れる事が判明。
KAマウント以降の「A」ポジションでの絞り制御は、
絞り動作レバーの動作幅で絞り値を決める、
なんともデリケートな仕組みなので、
昔のサードパーティー製レンズだと露出制御が不安定な事も珍しくありません。
これは、絞り値を絞り輪で制御させる「フルマニュアル」で使わないといけない、
という事になるわけですが、まぁそれは仕方のない話し、という事で。
整備後は早速試写をしに。
500mm(K-50との組み合わせだと換算700mm程度)となると、
遠くまで見通しがよい所じゃ無いといけませんので、
先日初めて行ってみた、経堂駅のホーム端から狙ってみました。
(前日、α550の初陣で撮ったのと同じ場所から)
まずは開放でEXEを撮ってみました。
PENTAX K-50
SIGMA APO 500mm F7.2
1/1000秒 F7.2 (ISO400)
小田急 経堂駅
2016年3月19日
そもそも薄クモリでもあるのでやむを得ないところですが、
それなりにシャープには撮れているものの、
さすがに開放だとホワッとして鉄道写真には少々厳しい感じ。
次に、1と1/3絞り(絞りリング上は1段)絞ってF11に。
PENTAX K-50
SIGMA APO 500mm F7.2
1/640秒 F11 (ISO400)
小田急 経堂駅
2016年3月19日
顔が思いっきり反射して飛んでるのは勘弁してもらうとして(笑)
やっと500mmの実力が開花した感じです。
キッチリとシャープに写り、薄クモリはニジミが出る程の重傷でもなし。
今時な1600万画素のデジでもちゃんと写る事が証明できました。
更に1段絞ってF16にしてみますと、
PENTAX K-50
SIGMA APO 500mm F7.2
1/320秒 F16 (ISO400)
小田急 経堂駅
2016年3月19日
縮小すると、背景まできっちり写るようになって大丈夫そうな気がしますが、
等倍で見ると、若干の甘さを感じるようになります。
2段程度で回折が出始めるのか?ともあれ、F11くらいが丁度良さそうな手応えでした。
薄クモリの影響は軽微とはいえ、若干のコントラスト低下は認められるので、
このレンズに関してはRAWで撮っておき、ポスト処理でコントラストなど調整する方が、
よりよい結果になるだろうな、と思われました。
こうして、500mm(換算700mmほど)で鉄道写真を撮ってみると、
圧縮効果が高すぎるせいか、
10両編成の電車を撮ってるのに、非常に短く感じます。
構図のせいもあると思いますが、少々変化に乏しい感じ。
どうしても超望遠じゃないと、という時に重宝するはずですが、
あくまで「いざ」って時の緊急避難用、と思った方が良さそうです。
って事で、せっかくいろいろ撮ったので、久しぶりの「小田急祭」といきましょう(笑)
(以上4枚、)
PENTAX K-50
SIGMA APO 500mm F7.2
1/320~1/1000秒 F11~16 (ISO400)
小田急 経堂駅
2016年3月19日
| 固定リンク
「鉄道(小田急)」カテゴリの記事
- 新春の小田急でVSE撮りなど(2022.01.30)
- 小田急「赤い1000形」、ほぼ惨敗なれど(2020.09.02)
- 「氷の世界」と「秒速5センチメートル」(2020.05.27)
- LSE、任務満了~撮了(2018.07.11)
- 涙雨 ~LSEラストラン(2)(2018.07.10)
「鉄道(関東圏)」カテゴリの記事
- kiha 28-2346, forever ~惜別 いすみ鉄道のキハ28(YouTube)(2022.12.01)
- 「すずめの戸締まり」に出てきたあの場所3選(2022.11.20)
- KamLanの魚眼、8mm F3.0 Fisheyeで上野駅撮り(2022.08.21)
- PEN EES-2散歩(2) 跨線橋の隙間(2022.08.17)
- Nikon 1 J5とCanon V6x17で中央線撮り(多摩川橋梁&西国で209系)(2022.04.24)
「鉄道」カテゴリの記事
- 雪のしなの鉄道と長野電鉄(4) 雪の湯田中で元営団3000系(後編)(2023.01.21)
- 雪のしなの鉄道と長野電鉄(3) 雪の湯田中で元営団3000系(中編)(2023.01.16)
- 雪のしなの鉄道と長野電鉄(2) 雪の湯田中で元営団3000系(前編)(2023.01.05)
- 雪のしなの鉄道と長野電鉄(1) 黒姫の雪原で湘南色115系(2023.01.01)
- kiha 28-2346, forever ~惜別 いすみ鉄道のキハ28(YouTube)(2022.12.01)
コメント
そう、都会にいると、
望むと望まざるに関わらず、
この場所からこのレンズで撮らないといけない、
という制約が多いから、
この手の飛び道具wは必須なのよね。
どこに行くにも35-70mmと100-300mmがあれば万全、
なんて日々が懐かしいw
投稿: ごっさん | 2016年3月31日 (木) 23時48分
都市部などで、「換算450mmでも全然足りない!」という絵に出くわすことは稀にある。
概ね、縦に大きく起伏のある線形などで、その傾向がある。
たとえば http://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/024/946/253/7d1c5b842a.jpg?ct=3b28c02a222b
これで、所持していた機材の目一杯(300mm)なんだけど、自分の見ていた絵は「600mm前後」、フルサイズ換算800~1000mmの世界だったりする。
向こうのカーブを曲がりつつ勾配からせり上がるような絵が欲しかったんである。
そういう特定の狙いには必要不可欠の長槍だあねw それがないと確かに単調になりやすいところはある。
投稿: gochi_zoh | 2016年3月24日 (木) 02時18分