日記・コラム・つぶやき

2022年12月20日 (火)

ペンタックス「フィルムカメラプロジェクト」に寄せて

今もって「一眼レフ」に拘るペンタックスの事だから、
そのうち「フィルムカメラ作ります」なんて言いかねないな、
とかねがね思っていたら、本当に開発を再開する、と宣言してしまいました。

SP、SL、program A、super A、Z-1、P30T、KM、K2、MX、オートロン…、
様々なペンタックス製フィルムカメラを愛用してまいりました。
ペンタックスのカメラのおかげで今の自分がある、と言っても過言ではありません。

今回の企画、「挫折するかも」という事なので実現はしないかも、との事ですが、
発売される暁には、是非購入してフィルム写真を楽しみたい、と思っております。
それが、ペンタ党を自称してきた者としての務めだと信じて
(と言いつつ、最近はすっかり富士のX-S10ばかり使ってる…汗)

僭越ながら、「今、ペンタックスが新しいフィルムカメラを開発するとしたら」
と以前から妄想していた事を書きたいと思います。

ペンタックスのデジタル一眼レフは、
K-1のようなフルサイズ機もありますが、
その多くはAPS-Cサイズのセンサーを持ち、
フルサイズのイメージサークルを持たないDAレンズが主体だと思います。

一方、最近はフィルムそのものの価格高騰が著しく、
とうとう、コダックのエクタクローム(E100)の値段は、
ヨドバシ価格で4,730円(税込)!まで上がってしまいました。
これに現像代も加わる事を考えると、
シャッターボタンを押すのも命がけ(?)の行為です。

そこで、新しいフィルムカメラは、
最新のデジタル一眼で養われた高度な露出計測能力を有し、
またDAレンズに対応したマウント(KAF2~KAF4対応)を採用、
もちろん、AFもAEも、デジタル一眼と同様に完全に対応。

そして、撮影サイズは「ハーフ判」にしてはいかがでしょうか。

ハーフ判なら、36枚撮りで72枚撮れて経済的。
ライカ判よりも粒状性は荒くなりますが、
むしろその方が「フィルムっぽい」と歓迎されると思います。
今年、コダックからハーフ判のカメラが発売され、
当初は入手も難しいほど人気だったと聞きます。

「手持ちのDAレンズを生かしてフィルム写真が撮れるなんて」
と面白がっていただけそうですし、
何より、デジタルのために設計された優秀なDAレンズ、
フィルムに像を結ぶとどんな素晴らしい画になる事か、
想像するだけでワクワクします。

あえて古いKマウントやM42マウントに戻す事無く、
最新のKAF2(以降)のマウントをすれば、
AFもAEも完璧に機能するので、失敗するリスクも減るかと思います。

今回の発表でも「古い機種の復刻はしない」と宣言しています。
今の時代のフィルムカメラを作る上で、
ここ20年ほどのデジタル一眼レフの経験をフルに生かせれば、
さぞかし素晴らしいカメラになるものと確信しております。

※以下、過去に投稿したペンタックスで撮影した写真のダイジェスト。

930120_06
PENTAX KM
SMC PENTAX 28mm F3.5
Fujicolor G100
JR牟岐線 徳島-阿波富田間
1993年1月20日

980628_10
PENTAX Z-1
Konica JX400
JR予讃線 国分駅
1998年6月28日

941008_06
PENTAX P30T
高徳線 相生-阿波大宮間
1994年10月8日

220306_13
PENTAX K2
SMC PENTAX-A 24-50mm F4
Kodak Pro Image 100
絞り優先AE F5.6~8.0
2022年3月6日

120108_09_bw
PENTAX MX
COSINA 20mm F3.8
Kodak 400TX(※倍増感)
2012年1月8日
※デュープ機材
Nikon D7000
Super-Multi-Coated Macro Takumar 50mm F4
(「muk camera service」製マウントアダプタ使用)

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2022年11月20日 (日)

「すずめの戸締まり」に出てきたあの場所3選

公開が予告されてから、初日に仕事を休んで観に行くと心に決め、
その日が来るのを日一日と待ち望んでいた「すずめの戸締まり」。
しかし、いよいよ後一週間、というところで、
急病のため救急搬送&入院と相成り、
いの一番での鑑賞を断念せざるをえませんでした。
入院していた病室の目の前に映画館があって、
徒歩数分で観に行く事が出来る距離だと言うのに…。
一週間の入院後も毎日の通院治療があり、
そちらがようやく落ち着いたのを見計らい、
何を差し置いても映画館に行きました。
もはや、新海誠の映画の、ちょっとした依存症?のような体になっています。

今回は映画の感想を書くためのエントリーではありませんが、
一言で言って、監督の尋常ならざる覚悟がビシバシと伝わってくる…、
いや、突き刺さってくる映画でした。
「君の名は。」や「天気の子」ではオブラートに包まれていたテーマに、
真正面から向き合って、ド直球でスクリーンから飛んできてグサッと刺さる、
そんな強い意志を感じさせられました。
もう、新海監督次の作品作れないんじゃないの?と心配になる程です。

過去日本で作られたアニメ作品のオマージュがあちこちに、
なんて記事をネットでみました。
その記事を読んだのは鑑賞後でしたが、
カラスがアップで描写されるシーンが、
「パトレイバー The Moive」…「2 The Movie」だったかな?、
のワンシーンがフラッシュバックしてきました。

さて、今作では、映画上映に先立ち、
先にノベライズ(小説)版が発売される、という新しい試みがありました。
もちろん、こちらも発売日当日に本屋へ走り購入、
その日のうちから読み始めておりましたので、
映画を観る前からストーリーは頭に入っていました。
宮崎から話しが始まり、その後愛媛、神戸、東京…、
と舞台を移していく事も、
途中、淡路道を車で通る事も分かっていましたので、
果たして徳島はアニメではどんな風に描写されるのかな?、
と楽しみにしていました。

そして、実際に映画を観て「あっ!」と思う所が3箇所ほどありました。
なぜなら、そこは以前に撮影のために足を運んだ事があった場所だったからです。

そういえば、「天気の子」を公開初日に鑑賞に行ったのは新宿TOHOシネマズでしたが、
劇中、その劇場の目の前を主人公が走って行くシーンがあって、
「え、そこを走ってる!?」と、アニメの中の事が現実の出来事のような、
不思議な錯覚を覚えた事を今でも鮮明に覚えています。
まさか今回はそこまでの没入感を覚えるタイミングはないだろう、と思っていたので、
全く不意を突かれてしまいました。

まず最初は、フェリーで愛媛に渡った鈴芽が、
ダイジンを探し求めて予讃線のキハ54に乗って移動するシーン。
鉄橋を渡るときに背後にお城が見えます。
ここは、伊予大須駅の近く、大須城をバックに肱川を渡るところです。
2008年、兄と一緒にキハ58・65を撮影に行った場所でした。

Imgp1602
PENTAX K10D
COSINA Voigtlander ULTRON 40mm F2 AL ASPHERICAL
1/640秒 F5.6 (ISO400)
JR予讃線 伊予大洲-西大洲間
2008年9月20日

撮影したのは川の東側の河川敷だったんだろうと思いますが、
映画では、角度的に西側から見た景色だったんだろうな、と思います。
四国のキハがリアルに描かれていただけでも感激でしたが、
撮影した事のある場所が描かれていて大変驚き、声が出そうになりました。

次いで、愛媛から神戸に車で移動するシーン。
鉄橋と平行する高速道路の走行する様子をドローンで空撮している、
という体裁の映像ですが、ここは、土讃線の吉野川橋梁です。

910405_16
Canon EOS630QD
SIGMA 28-70mm F3.5-4.5
Fujichrome100 (RD)
土讃線 佃-箸蔵間
1991年4月5日
※デュープ機材
FUJIFILM X-T10
Canon New FD50mm F3.5 Macro

この写真は、箸蔵駅から俯瞰で撮影していますが、
実際にドローンが飛んでいたのは写真の奥の方になります。

「ん?高速道路が見当たらないようだが?」と思われるかもしれません。
この写真は31年前、まだ高速道路が出来る前のことだからです。
あの風光明媚な景色に、高速道路が出来て残念だな、と思っていましたが、
今回こういう形で映画に登場して、またまた驚いてしまいました。

そして3つめ。今度は四国を離れて関東です。

神戸でのミッション?を終えて、新幹線で東京に向かう鈴芽。
富士山を見損ねた!と嘆いているシーンのあたりで、
新幹線と、東海道線の185系が併走する場面があります。
(映画は「あの地震」の12年後、とセリフにあったと思うので、
すると2023年が舞台?となると185系「踊り子」は既に引退していますが、
そこは新海監督のサービス演出だろう、と思いますし、
アニメの中であっても185系の元気な姿を見られたので感激しました。)

そして、この「185系と新幹線」の併走シーンを、
実際に撮影しておりました!

201231_05
Mamiya RB67 Professional S
Mamiya Sekor C 90mm F3.8
1/400秒 F5.6
Kodak EKTAR100
東海道本線 早川-根府川間
2020年12月31日

映画では、もっと南の方からの俯瞰で描写されておりましたが
(何度も足を運んだところなので、立ち位置もだいたい分かります)、
いくら新幹線は数分おきにビュンビュン走るとはいえ、
185系と並ぶ事はそう機会は多くなかったはずです。
それを、「一撃必中」のRB67で撮影できたのは奇跡的でした。

去りゆく185系を収めるため、と何度も足を運んだ馴染み深い玉川橋梁の景色、
3度目のまさかともなると、もう自分のために描いてくれたシーンなのでは、
という気持ちさえしてくるほどでした。

他にも、東京でのシーンは思い当たる場所がいくつもありましたし、
冒頭の宮崎のシーンは、小説版を読んでいた時に、
2021年に出張で宮崎に行き、
青島から南の方の海岸沿いを車で走らせた時の記憶が、
生々しく思い出されました。
アニメでありながら現実の景色が思い出され、
実際に足を運んだ記憶が鮮明に思い出される新海監督作品の魅力に、
今回も強い親近感と現実感を思わずにはいられませんでした。

お茶の水の、草太が住んでいたアパートの辺りも、
きっとあの辺りだろうな、と想像がつきます。
あえて聖地の検索?をせず、ブラブラと探しに行ってみようかな、
と思っているところです。

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2022年8月 1日 (月)

大糸線廃線?問題、活性化へ向けての私見

220718_13a
※今回の写真は全て、
Olympus PEN EES-2
Fujicolor100
2022年7月18日
※デュープ機材
Fujifilm X-T10
Canon New FD50mm F3.5 Macro

金沢出張の帰路、
普段だと新幹線で一直線に帰京するところですが、
時間に余裕があったので、
糸魚川で455系・413系を少々撮影し(それはまた改めて)、
その後、大糸線で南小谷(みなみおたり)へ抜け、
東京までの最長の「あずさ」に乗り換えて帰京、というルートを選びました。
最近、「車に乗って撮影地に向かう」という、
鉄道会社の売上にまったく貢献しない鉄道ファンをしてましたので、
しばらくぶりのちゃんとした「乗り鉄」を堪能できました
(3時間超の「あずさ」はさすがに疲れましたが。苦笑)

さて、期せずして大糸線完乗を1日で達成する事と相成ったわけですが、
ここ最近、その大糸線の廃線を匂わせるようなニュースが聞こえてきております。

赤字ローカル線『大糸線の存続』に提言「糸魚川市には大変厳しい…」

JR東日本、大糸線南小谷駅まで営業係数8,358 - JR西日本区間上回る

大糸線は長野県の松本から、新潟県の糸魚川までを結んでいる路線ですが、
途中、南小谷を境として、南がJR東日本管轄の電化区間、
北がJR西日本管轄の非電化区間と分かれており、
相互直通列車もないので、実質的に別路線として運営されています。

今回はまず糸魚川駅から南小谷行きのキハ120形ディーゼルカー単コロに乗車。
「糸魚川静岡構造線」(糸静線)沿いの姫川に沿ってのんびりとした鈍行の旅でした。

終点の南小谷に到着すると、既に新宿行きのE353系「あずさ」が待機しており、
また長野行きの快速「リゾートビューふるさと」号のHB-E300系も停泊しておりました。
西日本の単コロのディーゼルカーを降りると新宿駅直通の9両編成の特急が待ち構えている、
という様子がなかなかエモく感じられました。

220718_17

ところで、糸魚川から乗ったディーゼルカー単コロは、
座席はほぼ埋まる程で割と盛況な印象でした
(座席定員は49名らしいので、約40名といったところでしょうか)。
その多くは、いかにも「登山客」です、という身なりの方ばかりで、
驚いた事に、発車待ちのウテシさんが、
そんな登山客の方に気易く声をかけて話しをされていました。
四国の田舎に育った人間ではありますが、
いくらローカル線でもウテシさんがお客さんに話しかける、
という様子は見たことがありません。
しかし、登山客の皆さんは特に驚く様子もなく、
いつもの事、という感じで和気藹々と話しをされていました。

その後、南小谷に向けて約1時間の運用ですが、
途中駅での乗り降りはほとんどなく、
ほぼ全ての方が終点の南小谷に向かっているんだろうな、と思われました。

220718_18a

正直、山登りの趣味は皆無なので、
こういった路線で山に向かう方の存在を全く知りませんでしたが、
南小谷駅には、逆にこれから列車に乗って帰ろうか、
という方も結構いらっしゃいました。
大糸線は登山客の皆さんには重要な路線なんだろうな、
と感じられました。

数十分の待ち時間で駅近辺をうろうろした後で、
今度は新宿行きの特急「あずさ46号」に乗車しました。
1日1往復の南小谷発着「あずさ」は、
南小谷を出るとすぐ白馬に到着。
その後いくつかの駅に停まる度にお客さんは増えていき、
松本に着く頃にはほぼ座席が埋まりました。
その後は立ち席自由席のお客様がドンドンと乗り込み、
車内販売が立ち往生?してるとアナウンスが入る程で、
信州方面から「あずさ」で帰京する人はこんなにいるんだなぁ、
と感心しました。(ちなみに「あずさ」も初乗車でした。
鉄ちゃんとしてはあるまじき…苦笑)

三連休最終日という特異日ではありましたが、
大糸線は割と盛況な路線だな、と感じたところへ、
冒頭の通り廃線の議論がなされている、と知りました。
なので、正直「なんで?」と感じました。
この路線のポテンシャルを生かせてないから儲かってないんじゃないか、
と感じたからです。

たった一度乗車しただけの大糸線ではありますが、
活性化させる方法を少しばかり考えてみました。
これで一気に売上倍増で赤字路線を脱却、
なんて虫の良い話しではありませんが、
一つのアイデアとして提案させて頂きたい次第です。

鍵となるのは糸魚川駅だと思います。
ここには北陸新幹線が停車します。
最速の「かがやき」は停車しませんが、
「はくたか」であっても東京駅から約2時間ほど。
弁当食べて軽く一眠りすると、もう間もなく糸魚川、
という程度の時間で辿り着く事が出来ます。

糸魚川からは、姫川沿いの素晴らしいロケーションを南下します。
この美しい景色をもっと生かす事もできると思います。

JR西日本と東日本の境目が南小谷駅である事もあり、
全ての列車は南小谷が終点です。
しかし、ここから少し南に足を伸ばすと、
別荘地や登山やスキーで有名(らしい。詳しくは知らない。笑)な白馬の駅です。

白馬から更に南下すると、
青木湖や木崎湖の湖畔を走ります。
ここがまた風光明媚な区間でした。
そうこうすると平地(盆地)に降りて、
大糸線の名前の由来である信濃大町駅に達します
(大町-糸魚川の路線なので大糸線)。

この、綺麗な景色を堪能でき、
登山やキャンプなどを楽しむ事ができるこの区間に、
観光急行的なものを走らせる事ができないでしょうか?

南小谷より北を走るので、当然ディーゼルカーになります。
今時のSDGsな時代なら、
最先端のハイブリッド気動車や蓄電池電車でもいいかもしれません。
糸魚川や南小谷以南は電化区間なので、
そこで充電する事ができるでしょう。
観光列車として魅力有る車両である必要がありますので、
デザインにも拘るべきです。
となると水戸岡さんでしょうか?九州の列車みたいになりそうですが(笑)

区間は糸魚川-大町間に限定します。
糸魚川までは新幹線で速達してくる事を前提として、
可能であれば乗り換えに適した「かがやき」を糸魚川停車とする。
間もなく金沢-敦賀が開通する事を念頭に置くと、
下りだけではなく上りの新幹線からの乗り換えも便利なダイヤである事が望ましいでしょう。
(そう、23年末になると、関西から糸魚川方面への移動も、
今よりぐっと短く、身近になる事を忘れてはいけません。)

観光急行とはいいつつ、
景色を堪能して欲しいので表定速度は30km/h程度のノロノロ運転で。
できれば窓はなくて開放にするか、
せめて大きなガラスで景色をたっぷり堪能できる方がいいでしょう。
両数は2両で充分でしょうが、
登山客が多い事を考えれば、
荷物置き場は潤沢に用意してある方が望ましいと思います。
弁当やお酒を売る売店か車内販売もある方がいいでしょう。
(ビールを飲みながら車窓を堪能するのは格別だそうです。
下戸なので気持ちは分かりませんが。笑)

南小谷まではノンストップで、
そこから南は、現在の「あずさ」は白馬を出ると信濃大町までノンストップですが、
観光急行であれば、途中駅の近くにキャンプ場などがあるようなら、
その駅にも停まるように設定する方がいいと思います。

登山客の多くは休日に山へ向かうのでしょうか?
でもリタイアされた方が平日に山登りに、
という事もあるかもしれませんし、
それなら平日も1往復程度は走らせてもいいかもしれません。
休日なら3往復くらいでしょうか?
夜に現地入りして民宿で泊まってから朝に登山へ、
という方もいらっしゃるでしょうから、
運行は朝・昼・晩と幅広い時間に運行する方がいいでしょう。

大糸線の北部は、日常の足である事はこの際あきらめ?て、
風光明媚な景色や、登山、スキーなどのお客様を楽しむための路線、
と割り切った運用をするべきでは、と考えます。

この計画で問題になると考えられる事は、
大糸線の南小谷以北は冬場豪雪地帯のため、
年によっては長期の運行停止に追い込まれる可能性がある事。
そして、最大の難関?はやはり、
JR東日本と西日本で運行会社が分かれている事です。
東日本としては、新宿からの「あずさ」の客を奪われる可能性あり、
こういう計画に積極的に乗ってくるとは思えません。
でも、北陸新幹線を運用している会社でもありますし、
これを気に「あずさ」の大糸線乗り入れをやめる事ができるなら、
逆に経費節減になって良いのでは?とも思えます。
(正直、3時間超の「あずさ」の旅は結構しんどかったので)

たった一度乗車したばかりの大糸線、
個人的にはとても魅力的な路線だと思いました。
こんな思いつきが実現するとも思えませんが、
「赤字なので廃止します」といった単純な話しで終わる事無く、
価値ある路線の魅力を未来に渡って継続して欲しい、と願うばかりです。

20220718_150934

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2022年3月 7日 (月)

追悼・西村京太郎氏~「西日本鉄道殺人事件」を読む

作家の西村京太郎氏が91歳で亡くなった、との報道がありました。

物心つくかつかないかの小さい頃、「西村京太郎トラベルミステリー」
(まだ三橋達也が十津川警部を演じていた時代)を見て、
赤いDDやブルトレの姿に興奮していた事を覚えています。

訃報を聞いてすぐ、紀伊國屋に立ち寄ってみたところ、
新潮文庫の新刊コーナーに「西日本鉄道殺人事件」
が平積みされているのを見かけましたので買ってみました。
まだ本当に発売されたばかりのようです。
そして、オビには「91歳の老人が殺害された」との記載。
奇しくも西村京太郎氏は享年91歳で没したとの事。
更に、文章の書き始めは
「今回の旅が、最後の旅になるという予感を抱いていた。」
という因縁めいた一文で始まります。
実際には当作が絶筆というわけではないようですが、
その覚悟と決意を持って書き始めたであろう事かと推察するには充分です。

西鉄ライオンズ愛を娘に語る主人公の坂西勝利(かつとし)氏が、
西鉄の車内で何者かに殺害される事件が発生する。
突然日常を遮断されて戸惑う娘・弓子は福岡県警の藤田警部の質問に対し、
この後鹿児島に連れて行かれる事になっていたが、
その理由と目的は聞かされていないと語り、藤田警部は困惑する。
坂西家の会社と家が東京にあるので、
警視庁捜査一課・十津川班に捜査協力要請がなされ、家宅捜査を実施。
そこで十津川警部が、仏壇の奥に隠されていた古い1枚の写真を見つける。
写っていた若者の服装に見覚えがあった十津川警部は、
亀井刑事に頼んで太平洋戦争の記録写真集を取り寄せる。
すると、その服装は陸軍少年飛行兵のものと分かり、
更に鹿児島・知覧基地に配属されていた特攻兵である事を知る…。

十津川警部シリーズと言えば、
ダイヤ上のトリックを活用したアリバイ作りが定番ですが、
この「西日本鉄道殺人事件」では、
この後、本文の恐らく8割から9割を、
太平洋戦争時の特攻の話題が占めています。
本来、もう一人の主役とも言える亀井刑事はもちろん、
十津川班のメンバーもほとんど登場しません。
肝心の西鉄自体もほとんど登場しない程です。
十津川警部と藤田警部を中心に、
被害者と特攻との関係、そして特攻とはどんなものだったのか、
といった事が十津川警部の捜査や言動を通じて延々と語られていきます。
読みながら、これが十津川警部シリーズである事を忘れるくらいでした。

西村京太郎氏と言えば、ミステリー小説作家としてだけでなく、
戦争体験者として戦争反対の言葉を強く語っていた人物でもありました。

西村京太郎が陸軍エリート養成学校で見たカルト的精神主義「日本人は戦争に向いていない」

「西日本鉄道殺人事件」の文中、印象に残る一節がありました。
特攻に関して十津川警部が考えている文章の中で、

「今、立ち止まってきちんと総括しなければ、
日本はまた無意味に若者を殺すようになってしまうのではないか。」

十津川警部の心情で代弁をしつつ、これはひょっとしたら西村氏自身の言葉がにじみ出てきたのではないか、
と思われてなりません。

執筆時点でもう90歳近かったはずの西村氏の文章は実に明晰で、
この文章を原稿用紙に手書きで書いていた事が信じられません。
タイトルであるはずの西鉄自体もほとんど登場しないような、
異例な内容の話しでしたが、それだけに読み応えがあり、
考えさせられるものでした。
できれば、西村氏追悼として、
夏場恒例の戦争特集の一環としてドラマ化してくれないかな、
と考えたりもしました。

合掌。

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2021年4月12日 (月)

鉄道写真は「ありのまま」こそが美しい

「撮り鉄」の人気スポットで 私有地の木 何者かに切り倒される(NHK)

「撮り鉄」人気スポット 私有地の木切られる 警視庁が捜査(NHK)

鉄道撮影スポット近くで家の木を切り倒された女性「ショック」(日刊スポーツ)

またやらかしよったようです。
よりにもよって私有地に入り込んでの伐採行為、
不法侵入に器物破損ですから立派な犯罪です。
「撮り鉄がやったなんて証拠はないだろう」と反論する人がいたら、
じゃあ一体誰が何の目的で伐採したのか答えて頂きたいと思います。

しかし、先日は多摩川で敷地内に入り込んで往来を止めた輩がいる、
とニュースにもなっていましたが、
まさか185系「ごとき」でこんな大フィーバーになるとは予想もできない事でした。
しかも、脱法行為はエスカレートし続けている印象もあります。

ほとんどの撮り鉄は紳士的で控え目な人種です。
先日、しなの鉄道で桜を撮っていた時も、
お互いに挨拶を交わしたり、
近所の人が自転車で通りかかったら三脚を撤去して通すなど、
皆さん極めて常識的な行動をされていました。
むしろ、それが当たり前なのです。

地元の方々の日常に足を踏み入れて写真を「撮らせて頂いている」んですから、
迷惑をかけず、生活を乱さず、存在感を消すくらいに静かに密やかに。
それこそが鉄道撮影を趣味とする者たる当然の謙虚たる姿勢です。

そこに木があるなら、木も一緒に写し込めばいいんです。

Imgp8813_raw
PENTAX *ist Ds
SMC PENTAX 400mm F5.6
1/640秒 F5.6 (ISO400)
東急東横線 都立大学-自由が丘間
2007年6月30日

人がいるなら、一緒に写し込んでしまえばいいんです。
(もちろん、人じゃなくて白い鳥や黒い鳥でも大いに結構です。)

Img4210
PENTAX K-50
Tokina SD 80-200mm F2.8 AT-X828 (200mm)
1/1600秒 F2.8 (ISO100)
いすみ鉄道 上総東-西大原間
2020年8月1日

それでもやっぱり写って欲しくないなら、
Photoshopでチョイチョイやって
「ご退場遊ばして」(?)頂ければ良いだけの事です。

Img4319_retouch_20210412004501
PENTAX K-50
Tokina SD 80-200mm F2.8 AT-X828 (135mm)
1/1600秒 F2.8 (ISO100)
いすみ鉄道 新田野-国吉間
2020年8月1日

※約2名様、お消え遊ばして頂きました(笑)

撮影できる場所だって一箇所じゃありません。
探せばいくらでも見つかるはずです。

高尾駅西の「小名路踏切」というスポットは、
行った事がないのでネットで画像検索して調べてみましたが、
上り線を午前中に撮るならともかく、
下り線を午後に撮るには、
とても名所と言える程の見事な場所とも思えませんでした。
ここに、多い時は100名もの人が集まるそうですが、
それほど中央線沿線は撮影場所が皆無なのでしょうか?

木を切り倒した方には、
むしろ、線路脇の架線柱を切り倒した方が良かったんじゃないの?、
と勧めたくなります。
もちろん冗談ですが、ひょっとしたら「なるほど、確かに」
と実践に移そうとされるかもしれませんね。
それくらい常識的な判断能力が欠けた方の行為のようですから。
このブログを読んで実践しました、
なんて自供をされても責任は持てませんので悪しからず。

鉄道は、日常生活にあるからこそ美しい存在です。
人が住み、働き、学び、そして遊び。
そんな生活があるからこそ成り立つ存在です。

そこから何かを差し引いたところで、
何かプラスになる事はありません。
あるべき日常の一部が失われるわけですから、
むしろ風景としては傷が付いた事を理解しないといけません。

リアルに消し去るくらいなら、Photoshopで消せばよい話し。
それで写真が整うならそれで結構です。
しかも今はそれが簡単にできる時代なんですから。
どうせ一人で楽しむだけなんでしょうから、
それで大いに結構ではないでしょうか。

「撮り鉄マナー」をネタにするのは大分久しぶりですが、
今回はそれだけ頭にきてしまいました。

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2020年5月29日 (金)

ノベライズ「言の葉の庭」の、目に見えるような景色

180522_13
Canon P (Poupulaire)
LZOS Jupiter-12 35mm F2.8
Fotokemika efke KB25
2018年5月22日

「君の名は。」で新海誠の世界に一気に引きずり込まれてから、
過去の作品も一通り目を通してみた。
もちろん、一目見て全てに惚れ込んだ「君の名は。」も好きだし、
青春の甘酸っぱさや男の弱さをさらけ出す「秒速5センチメートル」も好きだけど、
今の所、新海誠作品で一番好きなのは「言の葉の庭」だと言っておきたい。
(本文改訂時点で既に「天気の子」も観たけど、
それでもやはり、「言の葉の庭」は新海誠作品で一番好きな映画だ。)

靴職人を目指す高校生タカオと、
同じ高校で古典の教師をしているものの、
心に傷を負い学校に行くことの出来ないユキノ。
雨降る日の公園の東屋でしか出会わない、
そんな二人の淡い恋の物語…

現実世界では許され無さそうな二人の関係も、
新海誠が描く、果たして現実なのか空想なのか、
分からなくなるような映像世界の中だと純粋で汚れ無いものに思え、
そしてなぜか自分自身の過去に戻ったような感覚さえ覚えるのが不思議でもある。
そんな経験はなかったはずだし、理想も持ち合わせてなかった…はず、なんだけど。

映画は僅か45分ほどの短編だけど、新海誠本人のノベライズ版は、
映画ではワンカットしか出てこないような端役のキャラも含めて詳細に語られていて、
タカオとユキノの世界で起きている出来事を事細かく描写している。
アニメを観てからノベライズを読むと世界が広がるし、
ノベライズを読んでからアニメを観ると、
アニメにはなっていない部分も脳内で勝手にアニメ化されて再生される。
「言の葉の庭」を少しでも好きになった人は、
ノベライズ版にも目を通しておく方が絶対にいい。

例えば、映画では一切触れられていない中学生時代のタカオの回想シーンも、
小説版では細かく描写されている。
特に印象的なのは序盤、年上の女友達だったミホと二人で明治神宮へ行く場面、
代々木のドコモビルが見える、と書かれている一文がある。

これを読んだ時、まさに頭の中には、この写真の光景が蘇ってきた。
あぁ、あの場所でタカオとミホは…と。
アニメの中で現実世界との境目を曖昧にする新海誠だけど、
まさか文字だけのノベライズでも、
まるで目の前に本当の景色が見えているか、あるいはアニメを観ているのか、
と勘違いを起こしそうな程、はっきりとした情景を描く事に成功している。

都会の喧噪を離れ、木々に囲まれ鳥のさえずりの中で時が止まったような明治神宮…の彼方に、
実に異質にそびえ立つドコモの電波塔。
ここは、参道から本殿に辿り着き、その抜けた先という立地。
現実を忘れて全てが浄化されたような気持ちでこの場所に辿り着いた時、
ふいにあのビルが姿を現すと、
強制的に現実世界に引き戻されてしまうような戸惑いを覚える。

現実と非現実が混ざり合わずに存在しているこの場所は、
リアルとアニメの境目を飛び越えていくような錯覚を覚える新海誠作品の、
特徴そのものが具現化された場所であるように思えなくも無い。

そして、現実の東京の(しかも新宿近辺の)景色をうまく作品に盛り込む新海誠の、
映画にはなってない、だけど非常に印象に残るそんな一コマ。
頭の中ではかなり明確に描写されたワンシーンを、
レンズ越しに写真にしたくなり、この場所までやってきたのでした。

※2年前、facebookに投稿していた記事を加筆修正し、転載しました。

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2020年5月27日 (水)

「氷の世界」と「秒速5センチメートル」

180522_11
Canon P (Poupulaire)
LZOS Jupiter-12 35mm F2.8
Fotokemika efke KB25
小田急 参宮橋-代々木八幡間
2018年5月22日

新海誠の初期の名作「秒速5センチメートル」の物語は、
小田急参宮橋駅近くの踏切で始まり、17年後の同じ踏切で終わる。

「秒速」の世界では、この踏切の元に立派な桜の木があって、
「花びらの落ちる速度は秒速5センチメートル」と、
まだ小学生だったアカリがタカキに教える。
17年後、タカキは同じ踏切でアカリ(と思われる女性)とすれ違い、振り返る。
だけど、通り過ぎた電車の向こうに、人影はない。

アニメを観て、そしてノベライズも読み通した後、
ひょっとして「秒速5センチメートル」という表題には、
「サクラ、チル」の意味にも掛けられていたんだろうか、と想像された。
だとしたら、物語の始まりから結末は暗示されていたのかもしれない。

ところで、踏切と通り過ぎる電車、そして恋人、というシチュエーションから、
自然と、井上陽水のアルバム「氷の世界」の事が思い出された。

1曲目「あかずの踏切」では恋人に会いたいのに踏切があかず、
じらされ、早く早くと前のめりな気持ちが溢れ出ているようなのに、
6曲目の「白い一日」(作詞は小椋桂)では対照的に、
遮断機があがって振り向いた君はもうオトナの顔をしている、
と悲しげで悲壮感を漂わせて歌う。
まるで、第1話(中1)のタカキと、第3話(オトナ)のタカキを見比べるかのようだ。

そして、3曲目の「帰れない二人」(忌野清志郎との合作)では、
街は眠りにつき、星も帰ろうとしているのに、
手と手のぬくもりで互いの気持ちを感じる二人が歌われている。
これも、雪で帰れなくなったタカキとアカリが、
雪明かりに浮かぶサクラの木の下で口づけを交わし、
互いのぬくもりで一晩を共にするシーンが不思議とオーバーラップする。

作られた時代もストーリー性も全く異なる「秒速」と「氷の世界」。
きっと、新海監督は「氷の世界」から微塵もインスピレーションを受けてないだろう、
と想像されるけど、おかしなもので、
「氷の世界」の歌詞カードを読みながら「秒速」の事を考えると、
いろいろな場面が脳内で勝手にシンクロし、思いがけず世界が広がっていくのが面白い。

アニメを観てノベライズを読んだら、
居ても立っても居られなくなり、カメラを持ってあの踏切に行ってみた。
とても新海誠の色彩感を再現する事は出来ないだろうからと思い、
白黒フィルムをカメラに詰めた。失われた色彩は脳内で蘇らせる事にして。

目の前の電車が通り過ぎた時、
遮断機の向こうにあの人が立っているんじゃなかろうか…、
そんなセンチメンタルな感情を抱くことを少なからず期待していたけれど、
いざ現場に立ってみるとそんな事を考える隙もなく、
ただ「ちゃんと頭がフレームに入るように」と、
レリーズを切る瞬間の指先にしか神経を集中する事が出来なかった。

得てして、写真を撮るとはそういう事だったりする。

※2年前、facebookに投稿していた記事を加筆修正し、転載しました。

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2015年8月20日 (木)

烏山線へ~プロローグ

久しぶりにお盆にまとまった休みが取れたから、
という事で、兄が撮影で上京しておりました。
目的は、烏山線のキハ。

その初日、出迎えと撮影を兼ね?て、
新車(中古車だけど。笑)のHG21S「セルボ」に乗り、
あえて帰省ラッシュの東北道をひた走り、宇都宮方面へ。
先日、檜原村へドライブしたところでしたが、
早速、100kmを超えるロングドライブとなりました。

Img0268

烏山線沿線は、田園と山並み、トウモロコシ?か何かの巨大な植物など、
緑の多い地域なので、金色の車の何と似合わない事!
・・・と思いましたが、雨模様でしっとりしていたせいもあってか?、
写真に撮ってみると、意外と風景に収まってくれました。

Img0309

ひとしきり撮影をした後、帰りがけには、
鬼怒川河川敷におり、東北線を撮影し・・・、と思ったら、
一天にわかにかき曇り、ピカッ、・・・(約5秒)、ドッカ~~ン!、
の雷撃が襲来。そういえば、北関東は雷のメッカでした。
て事で、国道の橋の下に隠れて、雨宿りついでのツーショット。

Img0328

烏山線の本編は、また次回!

PENTAX K-50
SMC PENTAX-DA 21mm F3.2 AL Limited
SMC PENTAX-F Zoom 70-210mm F4.5-5.6
2015年8月14日

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2015年8月 9日 (日)

HG21Sで檜原村へ

家族が義父母と一緒に泊まりで出かけたので、
折角買ったばかりの新車(いや、中古車だけど。笑)、
習熟兼ねてドライブに行ってみました。

本当は、ディーラーに持ち込んで、
エンジン見てもらおうかな、と思ってました。
あまりに燃費悪いし、ターボの効き方が、
スズキ「Mターボ」の効き方(として聞いているもの)
とはだいぶ違う気がしたので、
診てもらおうかな、と思ってでした。

で、家を出て、今日はそんなに暑くないからエアコンをOFFで、
と思って走り始めると・・・、
おやおや?、何だか普通に走るじゃないの。
ガスもそんなに食ってない感じ・・・。

しまった、エアコンのせいだったかorz

ディーラーにスイマセンの電話を入れて、
今日は完全にドライブデーとなりました。

そういや、軽でエアコン付けると、
だいぶパワーが落ちるんだったなぁ・・・、
と、E-PP1ビートの元オーナーとして思い出しました。
いや、言い訳すると、あまりエアコン使わなかったので、
ビートに乗ってる時・・・(汗)

ドライブの先は、東京の最西部、檜原村(ひのはらむら)です。

特に目的があったわけではありません。
多少山道を走ってみたいな、と思ったのと、
車を止めて写真を撮る場所があれば、という理由でした。
案外ないんですよね、東京だと、自由に車を止めて、
じっくり車の写真を撮れる場所って。
(徳島では、吉野川河川敷がお気に入りポイントでしたが)

武蔵五日市の駅から西の方にバーッと走り、
檜原村から上野原に向かう都道33号線(檜原街道)を走り、
ふと空き地を見つけたのでサッと止めて撮影会?です。

Img0254_raw

Img0247_raw

そういや、ビートもスイフトも、
ちゃんと「ポートレート」撮りたいと思いつつ、
場所がなくて諦めた経緯があります。
もっと早く気づいたら良かったですねぇ・・・。

にしても、HG21Sセルボ、美しいデザインですね。
色も、金色と言いつつもイヤミがない(私見です)。
そこそこ目立つけど、「成金」って感じがしない?と思ってるんですが、
どうなんでしょうかね。

Img0261_raw

デザイン上のポイントは、このアークラインですかね。
写真では切れてますが、そのままリアハッチの窓まで、
ずっと繋がって、車をグルッと一周しています。
スズキのデザイナーの魂が伝わってきます。

でも、売れなかったんですよねぇ・・・(泣)

さて、走りですが、南秋川沿いの(やや)クネクネ道を、
上下のアップダウン、左右に振りながら走ってみました。

足は固い、と聞いてましたが、本当に丈夫な足です。

直線からカーブに入るとき、どうしても、
ブレーキを踏んで少し速度を落として、
横Gを抑えるように走るものですが
(少なくとも、これまで乗ってたどの車も、
そのままカーブに突撃するのはちょっと怖かったです)、
セルボだと、全く車が動揺せず、
スーッと入っていき、流される事がありません。
運転してても、おっかなびっくり、な気分になる事無く、
安心して飛び込んでいけました。

これは楽しい!

エンジンやタービンの不安が払拭され、
エアコンを切って、窓全開で山の風を浴びながら、
檜原の道をかっ飛ばして(※法定速度ギリギリで。笑)いくのは、
非常に爽快で気持ちの良いものでした!

ただ、やはり「東京都」ですから、
車やバイクなど、どんどん走ってくるので、
安全運転を心がけないと、ちょっと怖いです。
何が怖いって、スポーツタイプの自転車!
車と同じ速度で、坂道をビャ~~!、ってかっ飛ばしてきます。
山道に限りませんが、こういう自転車に乗ってる人って、
自分が車かバイクになった気持ちでいるんでしょうが、
車の立場から見たら危険以外の何物でもありません。
正直、いい気で車道の真ん中を走るのはやめて欲しいです。
あ、話がそれました。

檜原村、鉄道がないのが淋しいところですが、
走るには楽しいところのようで、また機会あればドライブに来たいと思います。

今回、33号線は、写真を撮った場所から後戻りしましたが、
少し走ると上野原に抜けるようですから、
今度は、そちら回りで山梨の方にも足を伸ばしてみようかな?、
と思っております。

※写真は全て、
PENTAX K-50
SMC PENTAX-DA 21mm F3.2 AL Limited
2015年8月9日

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2015年8月 7日 (金)

ZC11S→HG21Sへ

Dsc0269

2009年に、ホンダのE-PP1「ビート」から乗り換えたZC11S「スイフト」。

3度目の車検は通さず、丸6年目にして、同じくスズキのHG21S「セルボ」に乗り換えました。

そもそも、10年乗る、という事で購入したスイフトちゃん。

車歴9年という事で、
「もし、買値が付くとしたら、今が最後のチャンスだろう」と思い、
まずはどの程度の買値になるか調べてみようか、
と思い始めたのが間違い?の始まり。

最初、6年前にスイフトを購入した「カーチス」に相談しようと、
横浜の店まで足を伸ばし、査定をしてもらうと、
「売ると誓約しないと、買値は教えない」などと言うので、
カッチーンと来て速攻で店を出ました。
後から、留守電に「20万です」と吹き込みがありましたが、
結局、最後までカーチスからの電話には一度も出ず。
話しをするのも腹立たしいので。

でも結局、振り返ってみると、その「20万」という数字に踊らされてたかなぁ、
という印象も、なきにしもあらずで。

さて、乗り換えるとしたら何に乗り換えるか、といろいろ模索。
長く乗るなら高くても新車か?と思い、
スズキの「ハスラー」で気持ちは固まりつつあったんですが、
結構な金額の長期ローンを組めるほど生活は安定していないし。

やっぱ中古車か?でも、いいのあるかなぁ。
どうせなら、自動車税など維持費の安い軽自動車にしたいけど、
軽で乗りたいとなると、ホンダのエヌコロ(N-ONE)?と思って調べても、
まだまだ新しい車なので、中古もそれほど安くない。

ダイハツに「ソニカ」なんて車あったっけ。へぇ、と思いつつ、
でも正直ダサイなぁこれ、と食指が動かず。

軽で、そんなに「良い!」ってのはないよねぇ、S660を除いて(苦笑)、
などと考えながらあれこれ見てると、ふと目に止まったのが「セルボ」。

え、セルボ?セルボって、あのセルボ??

そう、「5代目セルボ」の存在を知らなかったのでした(笑)

丁度、今まで乗っていた「スイフト」と同時期の車、って事になります。
スズキが、それなりに気合いを入れて作ったのに、
もはや軽は「ボックス型」じゃないと売れない時代で、
ダイハツの「ソニカ」共々、全く売れずに姿を消した、
という悲運の車だったようです。

でも、このスタイリッシュな容姿、これはたまらない!、とヒトメボレし、
いつしか、「乗り換えるか否か」という問答は忘れて、
「いかに安くて、良いセルボを買うか」という思考に一本化してしまいました。

「今日決めないと後が無い」という日に、ディーラー系の中古車屋に見に行き、
スイフトの査定をしてもらうと「2万円」という非常な通知。
そこで「じゃあ、やっぱやめた」と判段できる状態ではありませんでした。
だって、目の前に「セルボ」があるのに・・・。

結局、短期のローンを組んでまで、セルボにチェンジする事に決めました。

後悔はしてません。「やっちまった」感はありますけど(苦笑)

6年乗った「スイフト」ちゃん、正直、最後まで「愛車」の感覚がありませんでした。

ずっとホンダのMT車を操ってきた人間には、
リニアに反応しないエンジン、意のままに操作できないトランスミッションの車は、
「手」や「足」と一体化する感覚を覚える事が出来ませんでした。
変な話し、スイフト運転してると、1時間もすると眠くなるんです。
左手も左足も、何も用が無いので、脳が「つまらん」と言い始めるもので。

まだ買って数日の「セルボ」号も、正直、アクセルワークは「リニア」じゃありません。
踏んでも踏んでも前に行かない。
おいおい、これってターボモデルでしょ、とツッコミたくなります。
しかも燃費悪い。軽で燃費悪いって、結構致命的です。
どうも、8~9kmしか走らない模様。をいをい。

でもまぁ、スイフトよりも「ワクワク」した気持ちでステアリング握れます。
それだけでも充分。
ビートほどじゃないけど、それなりに気持ち良いドライビングできそうです。

「S660」までは、これで頑張ります(笑)

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